ファンとして考える、その4(BBCによる故ジャニー氏の性犯罪に関するドキュメンタリー番組を観てから、9/7ジャニーズ事務所記者会見を視聴した今日まで)


はじめに(ご注意とお願い)

タイトルにもございますが、故ジャニー喜多川氏の未成年者への性犯罪に関する話と、9月7日のジャニーズ事務所記者会見について話をします。性犯罪だけではなく、ジャニーズ事務所やタレントに対する話もします。気分を害される方もいらっしゃるかもしれませんので、ご注意ください。ただし、被害者を非難する発言は一切いたしません。

会見の内容を引用したりしましたが、ところどころ誤っている部分があるかもしれません。聞き辛いところは何度も繰り返して聞いたのですが、リスニング能力が低いので聞き間違え、漏れがあるかも・・・と言い訳させていただくことをお許しください。
また、お伝えしやすさを優先して発言の順序をいじったりもしています。こちらもご了承ください。

また、私はV6ファンです。できる限り冷静さを持って会見について考えるつもりですが、個人的なフィルターはかかっていると思います。その点に関しましても、あくまで「なんの専門家でもないただのファン」としての意見であることを、ご了承願います。

会見の感想

井ノ原快彦の登壇の意味

会見での好感度が高過ぎて、私は戸惑いました。ファン心理を利用されているんじゃないか、と。
何が言いたいかというと、記者さんの声は絶対拾いに行くし、登壇者の誰よりも「本音らしい」話し方だったし、今のジュニアの子たちを守りたいんだって熱が伝わってくるようだったし、なんせ、元々の世間の好感度が高いんですよ。
現役タレントかつジャニーズアイランドの社長であるという立場は、現在のジュニアのことも、かつてのジュニアのことも話せる、というメリットは確かにあると思います。「ああ、イノッチ頑張って子ども達を守ろうとしてるし、たぶんギリギリ言える範囲で過去のことはっきり言ってくれているし、会社の雰囲気や体制も変えるために頑張ってくれるんだな・・・」って信じてしまう。
本当の彼のことなんてわかりません、会ったことも話したこともないから。でも、ステージやメディアでファンに見せてくれた姿や行動、話してくれた言葉は信じているし(作り物だとしても、それを信じることがファンとして楽しかった。作り物だぞ、と思いながらも、たまに、本物なのかな?って思わせてくれたりもした)、それを真とするなら、今回の会見でも嘘は言ってない、と思いたいし、思ってる。
そんな井ノ原さんを登壇させたら、話させたら、地まで落ちてる事務所の好感度って、上がってしまうよね?井ノ原さんの言葉に嘘はなくても、事務所にはその意図を感じてしまう。そうやって、タレントとしての井ノ原さんを、井ノ原さんの必死さを利用されたことが、そしてまんまと井ノ原さんを応援したくなっている自分が、とても悔しい。

ファンはどうすればいいのか

事務所の意図通り、記者会見での井ノ原さんの言葉には「応援したい」と思わせる力が、少なくとも私には大いに働いた。
でも、今後私が井ノ原さんを応援するということは、トニセンを応援するということは、お金を事務所に落とすということになる。
トニセンがライブをするなら観に行きたい、喫茶店やるなら何度でも行きたい。でも、そのお金の一部は、今後被害者への補償に使われる。
被害者は救われてほしい。訴えを起こすことができていない、できない現役のタレントのフォローもしっかりしてほしい。でも、それってファンのお金でなされるべきことなの?
私は、純粋に惜しに課金したい。課金の一部が、性加害者の起こした事件の補償に使われるということを、簡単には納得できない。

事務所に求めること

今後いろいろな意見を聞いてみようと思っているけど、今は課金しようとは思えない。
せめて、会社の収支内訳を公開してほしい。いくら事務所にお金が入っていて、いくら補償のために使われていて、いくらタレントの人件費や育成費に使われているのか。役員の給与は?そもそも会社の資産は?

個人情報を開示してくれという話ではなく、ただただ、きちんとしているのか見せてほしい。じゃなきゃ、ずっとこのまま、応援したいのに推しに課金ができない。行きたいのに、イベントに行けない。

タレント事務所だから、会社の利益はタレントを起用してもらうことで生まれる。事務所を畳んでしまうと、被害者への補償ができない。でも、ファンが落としたお金を補償へ回す前に、不動産とか売れるもの売ったらどうなのか。重役は最大限減給されるべきなのではないのか。現役タレントには不憫な思いをさせるかもしれないけど、レッスンの場所代や講師だって、安くないはず。事務所を縮小させることが必要なのではないのか。

そしてこれから作られるという相談窓口はどのようなものなのか。一人ひとりへの補償内容は?現役タレントへのケアは?

事務所の資産のこと、今後の被害者への補償のこと、これらが明らかにされないと、私は事務所にお金を落とせません。

タレントがキャスターをするということ

このことは前の記事でも触れましたが、今回の記者会見でも質問した記者さんがおりました。
これについて、東山さんは「キャスターがタレントを務めることは、ニュースを少しでもわかってもらう近道なのかなと思い、自分はキャスターを引き受けた。弊害はあったと思うが、何かしないと物事は始まらないと思い、まずはやってみました。みんな責任をもってやっていますし、熱はいろんなところへ伝わるし、タレントがキャスターをやることはだめではないと思う。ニュースやスポーツなどに興味を持ってもらうという、ひとつの手だと思う」
一字一句間違いない精度ではありませんが、このような返答をされていました。
私からは、「だめだろ」の一言に尽きます。
事件としてニュースに取り上げられているのに、キャスターがジャニーズ所属タレントだったばっかりに「発言は待ってくれ」とストップをかけられていた時点でメディア・報道の役割を全うできていないし、待てと言われていなくても、ジャニタレには発言しにくいことこの上ないニュースなので、立場的には発言できなくて当然だとは思う。でも、発言できないニュースが発生し得るというのが、タレントをキャスターに起用することの大き過ぎる弊害だと思います。これはジャニタレに関わらず。報道番組は、局員がすべきだ。専門家でもないタレントを起用するより、圧力に屈せず事実を伝えてくれる報道番組を作ってくれた方が、国民は育つし、長い目で見れば視聴率も上がると思います。

メディア・マスコミ・テレビ局員との関係・続く忖度

自分たちで真っ当な報道番組を作れないからと言ってタレントをキャスターに起用してきたメディアにも責任はある。
Mステにジャニーズグループと競合しているグループが出演できないよう圧力をかけられて屈したのもメディア。
大昔から喜多川氏の性加害のニュースを大きく取り上げることなく沈黙してきたのもメディア。
ジャニー喜多川による性加害が何十年も続き、被害者を生み続けることになった責任は、メディアにもある。そういう意味で、共犯者とも言えるのではないでしょうか。
ジャニー喜多川がどれだけの権力を持っていたのか、一般人の私には計り知れないけど、けど、屈してんじゃねーぞマスコミ。被害者が大勢出ていることを知っていて。競合する数々のアーティストを潰してきて。ジャニーズを起用できなくても、素晴らしいグループはいっぱいいたでしょうよ。潰されなければ、もっと大きく成長して、日本の音楽シーンはもっと豊かになっていたと思う。
メディアの罪も、かなり大きい。

会見中継を見ながら、私は圧力に屈したマスコミの当時の幹部や、まだ忖度しなければいけないと思い込んでいる・いた現役のスタッフ達、一方で屈せずに潰された記者達にも、記者会見をしてほしいと強く思いました。

終戦したことを知らない旧日本兵のようなテレビ局員

ある記者さんが、「Mステに競合グループが出られない状況が未だ続いている。現在は関係者がいない為、単に局がびびって忖度しているだけだと推測しています。今後も忖度が続くなら、事務所を抜けたタレントのメディア露出について、忖度続ける必要があると思いますか?ないなら、これからメディア出演を妨害しないことを明言してほしい。まだ忖度する一部幹部は、終戦を知らない日本兵のようなものです」と仰っていたのが印象的でした。
この質問に対して東山さんは「必要ないと思っています」と即答していました。
続いて井ノ原さんが仰っていたことが、とても力強く、印象的でした。「これはなんでこうなんだろう、って疑問に思うことがけっこうあったんです(東山さんへ向けて)。どうして?これはおかしいことなのに、こうなんですか?と聞けば、『昔ジャニーさんがこう言った』『メリーさんがこう言った』と、昔の感覚のままの人がいるんです。(だから僕は)それもうやめましょうよ、って毎日言っています。(再び東山さんを向いて)東さんもこれから、毎日思うと思います。忖度って日本にはびこっているから、無くしていくのはほんっとうに大変なことで。メディアのみなさんの問題でもある。メディアのみなさんにもご協力いただいた方がいいと思っています」
「毎日」というところに、力を込めて言ってました。井ノ原さん、毎日戦ってるんだな、と思うと、ちょっと本当に泣きそうになりました。応援したい・・・でも課金はもうちょっと考えさせて・・・。

事務所の名前なんて、正直私はどうでもいい

被害者からは、「ジャニーズ」という名前を見聞きしたくない、フラッシュバックが起こる、という声が挙がっている。被害者救済を最優先するならば、社名を変更するべきではないのでしょうか。
そうしない理由を、「ジャニーズ」はタレント達の努力の証・誇りだから、という旨の発言を東山さんがしていた。これには嫌悪感が沸きました。苦しんでる被害者の声を聞くより大事な誇りなんてあってたまりますか。そんなのタレント達(どこからどこまでの誰の意思なのか知りえないけど)の自己満足でしょう。私は、V6がジャニーズだったから好きになったんじゃない。学校へ行こうが大好きでメンバー一人ひとりのキャラクターや、メンバーのやり取りに爆笑して、坂本くんの謙虚なコメントをみて、ライブ映像を観て、FC入らないとチケット入手困難って聞いて、気付いたらソロコンサートに行ってみたり、舞台に行ってみたり、坂本くんだけじゃなくて6人が大好きになって、最初で最後のコンサートで号泣しましたよ!事務所の名前なんて、どうっっぅでもいい。その事務所の名前を変えないことで苦しむ人がいることの方が悲しいし、その判断をする事務所を許せないし、信用できない。

記者さんに「ヒトラー株式会社」みたいなものですよ?と言われて、東山さんが「ファンの方に支えられているから、どこまで変えていけばいいのか・・・。払拭できるように考えています」とあやふやな回答をした。これには苛立ちさえしました。ファンのせいにしないでほしい。社長にまでなったんだから、自分でよくよく人権や性被害についてもっと勉強した上で専門家にも相談して、そして判断してほしい。そもそも、少しでも性被害者のことをについて勉強していたら、社名を残そう、なんて発想に至らないのではないでしょうか。「時間がなくて」「これから」と何度も言ってましたが、大事な記者会見ですよ。もう少し勉強して準備してから臨むべきだったのではないのでしょうか?甘過ぎる。なめているのか、とすら思いました。

東山さんの就任について

井ノ原さんがジャニーズアイランドの社長に就任した時は、知った瞬間びっくりでした。タレント業も続けるというし、事務所としては前々からよいイメージが無かった(SMAP解散や、V6ファンになってから調べた、事務所と近藤真彦による中森明菜さんへの仕打ち、競合グループを潰してきた疑惑など)ので、そういう権力と圧力が蔓延る事務所の裏事情に巻き込まれてしまった。身心の健康が心配、井ノ原さんが倒れたら許さないぞ事務所、ということを一気に考えました。それから少し落ち着いて、「あぁ、年齢的にも上の方だし、世間の好感度も高いもんな。イメージアップのために指名されたのかな・・・)と、とにかく心配でした。
でもラジオなんかで話を聞いていると、ただのお飾り社長ではなく、子ども達の育成に責任とやりがいを持って、しっかり業務しているんだな、とイメージがついてきました。

でも今回、東山さんの就任については、会見が進めば進むほど信用できませんでした。
少し多いので箇条書きしていきます。

  • 東山さんも性加害者・パワハラ行為があった可能性があること。

  • 暴露本や被害者からの証言があるにも関わらず、その事実の有無について記者に問われると「ありません」と食い気味で強く否定したにも関わらず、「記憶がない」「対話すれば思い出すかもしれない」「若気の至りもあったかもしれない」「自分は厳しい人間」と、後から証拠を突き付けられた時の逃げ道のような発言もしていること。

  • そもそもこの記者会見の日までに、被害者が出された暴露本を読んでいない、ネットでみただけ、というのは、あまりにも誠意に欠けているのではないかということ。

  • 記者に「社長交代と被害者への補償だけでいいと思っていますか?」との問いに、東山さんは「就任の話からここまでの期間でできることが限られており、何ができるのか探っている状況です。まずできることをしようと。まず一歩として。これから見えてくることもあるので、みんなで正しいことを探しながら。」と回答。いくら初めての社長業とは言え、あまりにも中身がふわふわ過ぎて呆れました。みんな、って具体的には?貴方の中の正しいって何?語彙力の問題だと思うけれど、あまりにも頼りない印象でした。

  • ファンに伝えたいことを記者に問われ、東山さんは「過去は変えられない。裏切られたと思っている方もたくさんいる。信頼を回復するのは至難の業。これからつくるエンタメの世界をまた信じていただくため、一人ひとり考えていくことが一番の近道かなと。努力を続けて信頼を取り戻したい」と回答。本当にどこまでもふわふわ。耳障りのよい言葉を並べて、核のところは何も伝わってこない。そもそもこの流れで「近道」という言い方は適切なのか?

  • 記者の質問「スタッフの中でも性加害を強要されていた(?)(認識していた?)らしいが、それでも実態を知らなかったのですか?」に対し、藤島さんは「ジュニアと接する機会が少なく、相談を受ける機会はありませんでした。スタッフが私に相談することもありませんでした」。また、「暴露本についてですが、東山さんご本人は?」の質問には、やはりこれも食い気味で強く、「したことはないです。ジュニアに対してですよね?」と回答。ここが少し気になったんです。ジュニアに対してですよね、って確認は何なんでしょう。ジュニアに対してでなかったら、お心当たりが?と思ってしまいました。

  • 事務所の風通しについての質問に対し、東山さんは「絶対的な存在がおり、風通しは悪かった。下でいくらいっても聞き受けられないジレンマはあった。僕がやるということで、少しでも風通しがよくなれば」と回答。何も、何も知らなかったし覚えていないと言っていたのに、一体なんのジレンマがあったというのか。ここでも具体的なエピソードはなく、不信感は増すばかり。

  • 「出版された本を読んでいないのに、自分はやっていないと即答しているが、被害者の当事者達は「東山さんはすべてを知っている人だ」と述べている。これは加害の連鎖を感じますが、どうか正直に話してください。ジャニー喜多川の姓加害、メリー喜多川のメディアへの圧力について」と問う記者さんに対し、東山さんは「覚えていること、覚えていないことがある。覚えていないことの方が多い。もしかしたらしてたかもしれないし、していなかったかもしれない。若気の至りがあったかもしれない。本当に覚えていないことも多い。いろんなことをやっているんだと思う。記憶を呼び起こすのが難しい。それが本当の気持ちです」と回答。もう黒だろ、こんなの。

  • なんの応答で言っていたか定かではありませんが、東山さんは「ジャニーさんは天国で・・・・天国に行けたかはわかりませんけど」と言っていました。彼はまだ、グルーミングから解けていないのだと思いました。

  • 自身に社長としての資格があると考えていますか?との質問には、「まずはやってみないとわかりません。資格があったかどうか、後々みなさまに判断していただければ。10代、20代と、今の50代とは価値観が違うので。変わっていなければならないものだと思うので」と回答。自分のことを「厳しい人間です」「エンタメの世界では非常に大変な努力をしないとならない」「若気の至りもあったかもしれない」等と言っている、現在56歳の東山さん。35年生きてきて、それなりに色々なおじさんを見てきましたが、価値観はそう変わりませんよ。自分で変わらなければと強く思って相当な努力を続けなければ、古い価値観は残り続けます。うわべではいくらでも「最近はうるさいからね、ハラスメント気をつけなきゃ(笑)と言っているおじさん達の多いこと。気を抜くとすぐに「昔ならこうでしたよね、がはははは」と過去の価値観・言動を肯定する発言を漏らすおじさん達の多いこと。私が見聞きしてきたおじさんと東山さんがイコールとは思いませんが、「10代、20代の自分と、50代の自分では価値観が変化していて当然なので」という感覚を持っているなら、この人の価値観は古いままなんだと私は思ってしまいました。

  • 記者さんから「何故外部からではなく東山さんを社長に?」という当然の質問がありました。藤島さんが「チーフコンプライアンスには外部の方に入っていただくことで、溝のない会社につくろうと考えております。トップにはジャニーズをわかっている人がいいと思い、東山に頼みました」そして東山さんは「経営は外部の方がいいと思います。ただコミュニケーションの取り方で(円滑にできる?)僕を選んだんだと思います」

事務所の体制を一新したいなら、東山さんという事務所一番の古株を社長にすべきではなかったでしょう。素人の私でもそう思います。長い記者会見を聞いた上でも、東山さんには務まらない、務めてほしくない、と私は強く思いました。

藤島さんが代表取締役として、100%株主として残ること

責任を取って辞任する、という選択よりも、私は肯定的に見ています。会見では、ジャニー喜多川とメリー喜多川に意見することはまずなかった、恥ずかしながら何も知らなかった、と度々発言していましたが、役員をやっていて、ガバナンスもコンプラもめちゃくちゃだったことは知り得ながらも、いい大人が声を上げられなかったというのは、どう考えても責任がある。それに、一般のジャニーズファンやそうでない人達まで知っていた暴露本の存在や裁判のことだって知っていながら、詳しく調べようとしなかったと仰る。何らかの罪に問われてもおかしくないのではないか、と素人の私は思ってしまいます。
ただ罪には問われないようなので、だったらせめて責任を果たして、泥水すすってでも被害者救済のために働いてほしいと思います。

法律に縛られず、詳細な証拠がなくても補償する、時効などの期限は設けない、という考え(実現できるなら)はよいとは思う。ただ、いよいよお金と時間がかかる。そして絶対に被害を受けていないのに名乗り出る悪人も出てくる。・・・悪人への対応も含めて自業自得と言いたいところですが。それにしても加害者本人がいない。本当に、なんてことをしてくれたんだ。

藤島さんは事務所に残り、被害者救済・ケアの窓口となる業務のみに関わる、とのことでしたが、未だ権力を持った藤島さんを、被害者は信用してその窓口を使えるものなのでしょうか?彼女がすべきはそこではなく、補償の為の資金作りや、ケアの勉強や医療機関との関係構築なのではないでしょうか。もちろん専門家を交えたチームで。

藤島さん、東山さん、井ノ原さんの発言の違い

私がV6ファンであるというフィルターはあるにせよ、きっと有識者や専門家の方も感じたのではないでしょうか。
私は何も知らなかった、と言いながら何もできなかった、と矛盾が生じる発言をする藤島さん。
発言が抽象的だったり矛盾していたり、勉強不足が目立った東山さん。
翌日の新聞の見出しに「イノッチの発言はやばい」「正直な人なんでしょうけれど、今後起こりうる裁判では事務所には不利になりますね」と書かれるほどに正直な話っぷりだった井ノ原さん。

井ノ原さんの発言もまとめてみます。

  • ジャニーさんの性加害の噂はあった。自分たちもそうなったらどうしよう、と思っていた。

  • もし実際に起きているなら、おかしいんじゃないのか、と声をあげるべきだったと今は思うが、当時はそれよりも、もっとダンスや歌が上手くなりたい、という気持ちや関心の方が強かった。

  • でも得体のしれない、その話題には触れてはいけない空気はあった。

  • (子ども達やタレントが)大きな声が出せないことが問題。僕は(自分がジュニア育成会社の社長として)権力を持ってしまわないように気を付けています。(オーディションは)独断でなく、他の大人も交えて、親御さんともしっかり話し合って。子ども達に話しかけられることは多いです。でも(まだ不十分なので)自分や部下が権力を持たないような仕組みについては、よく話し合っています」

以下、記者さんかの質問に対する3人の返答を比較します。

Q.「所属タレントのみなさん、保護者の方々に今回の記者会見について具体的に説明はしましたか?」
■東山さん「まだ就任したばかりなのでお会いしておりませんが、今後は 入所前に必ず」                          
■井ノ原さん「アイランドとしては、僕は親御さんにお会いしました。何も知らされないまま会見をみるのは不安だと思ったので。今日までに、10代の子には直接会って伝え、小学生にはリモートで。親後さんが後ろで聞いている場合もあって、親御さんからの質問にもお答えしました。(記者会見でも)今日はできる限りお答えしたいと思っています」

井ノ原さん・・・私が思っているよりすごくちゃんと考えて社長をしていたんですね・・・全然お飾りじゃなかった・・・

Q.「ジャニー氏の性志向について知った時とあとでの気持ちは?」
■東山さん「信じていおりましたし・・・喜多川氏に会ってこの世界に入りましたので、当時は信頼をしておりましたけど・・・自分の本当に根本であったものがすべてなくなった思いでした。人生は自分が頑張れば報われるものではないし、落胆もあるけれど、これほどの落胆はなかった。本当に、生きている意味とかも考えました。こういう思いをさせないこと、今後それが大事なのかなと」
■井ノ原さん「小学生の時に入って、たくさんの仲間たちに出会えたことに本当に感謝しています。ジャニーさんにもメリーさんにも、マナーとか礼儀作法とか本当にいろんなことを教えてもらいました。ただ、そういう噂(性加害)はずっと蔓延していました。どうなんだろう、あの顔と、裏の顔があるんだろうか。非常に僕は、こわかったです。正直に言うと。数年に何回も訴訟があって、訴えている方が今どんどん(増えて)いらっしゃいます。当時は噂レベルで、仲間内で「まじかよ」「なんだよ」と言い合っていたけれど、一日も早く実力をあげたくて、必死にやってきました。でも大人になった今の方が、細かく聞くと、最近の方が非常にショックです。今は、なんてことしてくれたんだとと思っています。いい加減にしてほしいっす。ただやっぱ裏切れないです、小さい子達をみてると。小さい子が必死に、応援し合ってかばい合って支えあって頑張って、短い期間ですごく上達して。人間は踏み外すと、あらぬ方向へいってしまう。だからこそ、ジャニーさんを崇めるのではなく、ジャニーさんだったらどうしただろう、ってみんなの中にあったと思うんです、亡くなったとき。でもジャニーさんだったらどうしただろうって考えることが、一番危険だと思います。だから自分の信じていること、培ってきたことを、自分だけじゃなく信頼できる大人を周りに何人も置いて、子ども達を育てることって責任があることだと思うので、同じ思いはさせたくないです」

Q.「ジャニーさんの性加害を受け入れれば優遇され、拒否すれば冷遇されるという噂があったと証言がありますが、どうお考えですか」
■藤島「タレントの並々ならぬ努力をして、ファンが認めて応援してくださって、彼らがその地位についた。受け入れたからデビューできた、センターになれた、ということは、ジュニアと接したことはないため断言できないが、私は信じています」
■東山さん「喜多川氏が全部管理していたから、そういう噂があったのだとと思います」
■井ノ原さん「僕のひがみもあったかと思うんですが、自分より先にいっこ行った(ステージへの出演など)人間に、そういうこと(加害の受け入れ)で優遇されたんじゃないか?と思ったこともありました。でもこの世界で生き残っていくには、本当に努力が必要だと思っています」

Q.「性被害を受けた後、明らかに仕事が増えた、という声があります」
■東山さん「優遇冷遇は、僕は考えたことがなかったです」
■井ノ原さん「明らかにそうだった、ということは無かったと思います」「今後は、僕がお中元もらったからセンターに、とかはありえないし、センターじゃなくたって大切な役割・メンバーだし、事務所に入れなくても他で活躍できる可能性もあるし、と伝えています。もしそういう流れが残っていても、僕は乗らないし、(その子の)実力と魅力をしっかり見ていきたいです」

Q.見聞きしたことはありましたか?
■藤島さん「一切ございません」

◇記者さん「職員からの性加害について厳しく対処する、とのことですが、東山さんの件もですが、被害者と加害者が対話するだけでは解決しないと思います。第三者をいれる必要がある。また、今後出てくる被害者の数の公開などの全体図はありますか?」
■弁護士「ガバナンスとコンプラの整備(をします)。被害者の窓口をつくりますが、第三者委員会をつくることは考えていません。自分の手で対応するという意向です。全体図は、プライバシーがあるので、公開には制約があります。被害者を保障する委員会をセットアップしていく予定です。保障の状態については何等かの形でお知らせする必要があるとは思っています。ただプライバシー・・・」
◇記者さん「個人的な話はいいんです。被害者の数や、補償額についてです」
■弁護士「検討いたします」
■東山さん「みなさんのお力をお借りしながら勧めていきます。まずはできることをしようと思います」

Q.「母メリーについて、メディアの忖度の影響は大きかったが、どう思っていますか?」
■藤島さん「母でありつつ、経営を支えてきた。あの二人(ジャニーとメリー)一心同体で会社を運営してきた歴史の中で、メリーがジャニーを守りすぎたことにより、今回新たに知ることが多く、ショックを受けています。親子でありながら、そういう会話をしてこなかったので・・・情けない話です」
■東山さん「メリーさんの守るべき対象がちがったのかなと。守るべきは子ども達とタレントだったと思います。大変複雑です。あの頃にちゃんと対応できていれば。僕も何もしなかった。あの時代では難しかった。もし物申す勇気があったら変わっていたかもしれないと思うと、やりきれない。でもやはり難しかったと思います」
■井ノ原さん「ジュニアの時代はメリーさんとの接点はなく、デビューすると接点ができる、という感じでした。メリーさんて本当にいるのかな?ジュリーさんって人もいるらしい、と。メリーさんはよくも悪くもめっちゃ怖い人だった印象です。優しいところもあったけど、怖い部分がみんなを委縮させ、ものを言わせない空気を作ってしまったのかなと。晩年、3人(ジャニー・メリー・ジュリー)が集まっているのを初めてみました。外からみると複雑な、そういう部分がある事務所だったと思います」

並べてみると、やっぱり矛盾やふわっとした発言が多い藤島さんと東山さん。ただ二人の話しっぷりは抽象的ながら、一致しているように感じました。
一方で井ノ原さんの発言は、矛盾がないように感じます(フィルターかかってると思うので、会見をみてて見つけた方は教えてください、お願いいたします)。

それにしても井ノ原さんが今のジュニアの子達を守りたいし、喜多川の時代のジュニアのような思いはさせたくない、させない、というのはよく伝わってきたけれど、それでも、彼のグルーミングも解けていないのではないかな、と思ってしまいました。

グルーミングの話が一切出てこなかった

この記者会見では、BBCドキュメンタリーでも問題に挙がっていたグルーミングについて、一切触れられていませんでした。これもセンシティブな問題だからこその配慮なのかもしれませんが、これに関しては公開・公表しなくてもいいから、元・現役限らずジャニーズタレント達にはケアをしてあげてほしい。もう忘れたいことを思い出させてしまう方が苦しいなら、不要なのかもしれないけれど。

受けた被害は恥ではないが、そういう目で見られてしまう懸念はこの国にはある。そんな中、現役タレントに望まないカミングアウトはさせたくない。したいなら見守るし受け止めるし応援する覚悟でいるけれど。
そして、憶測で話すこと自体が二次加害になってしまうから伏字にするけれど、私が知るアイドルの中でもとくに○○さんは、仮に被害者だとしても、ファンが悲しむから公表したくないはず。でもだからこそ、もしもたまにでも、まだ苦しむ日があったりするなら、カウンセリングを、こっそりでいいから受けて、健康になってほしい。

記者さんの中に、「著名人の被害者の名乗りがないのはなぜですか?言い出しにくい雰囲気があるんですか?」と、被害者かもしれない現役タレントを思うとハラハラする質問をする方がいました。すぐに「もちろん強制するものではないですが、でも発言することで世界が変わるきっかけになることもあります。そもそも被害者は恥じる必要がなく、恥じるべきは加害者です」と続けていましたけど。とてもグローバルに先を見据えた記者さんだなと思いました。
これに対して東山さんは「そういう雰囲気はしておりませんが、センシティブな為、僕から聞くことはできません。どうすればいいか探っています。」と、本日何度目かわからない「探っています」が出ました。

事務所の方針と元副社長の不在

藤島さんは涙声で、「全員が被害者になったから今の地位を勝ち取ったわけではない、それだけは信じて、これからも応援してやってほしい」と訴えていました。それは分かる、私だって応援したい。彼らが努力なしにパフォーマンスしてきたなんで思っていない。沼の深くまで潜り込んでたら、それは分かる。でもずっと、「この賞の受賞は事務所の力なんだろうな」とか、「この局でのドラマ出演が多いのは、事務所との関係なんだろうな」とか、そういうのは度々、度々思っていましたよ。

記者さんの質問で「ジャニー喜多川もメリー氏もいない今、当時のことを知っている唯一の元副社長がここにいないのはなぜですか?」と強い声があった。同じ記者さんは「また、退所したタレントがTVに出られない現状はどう変えていきますか?」と質問。
東山さんは「そう思われたのが悪かったと思うので、これからメディアのみなさんとどうお付き合いをしていくのか考えたい。これから記者会見などみなさんの意見をお聞きする機会を増やします」と後半の質問に先に答えた後、「(副社長は)もう退任しているから今日きていません」と一言。
続けて弁護士さんが「白波瀬さん(元副社長)も会見に出すかどうか話し合いましたが、責任は自分にあると藤島さんが。だからいません」と言い切りました。

私はこのやり取りも違和感で。これ、白波瀬氏は尋問されたら相当な嘘つかなきゃいけないとか、さらにやばいことも知っているから、それらを隠すために出されず、藤島さんに押し付けた、ように見えました。もちろん藤島さんにも責任はあるのですが。
ちょっと論点はずれますが、藤島さんはジャニーにもジュリーにも意見できなかったと言っていて、それが本当なら、今更になってすべてを押し付けられている弱者側なのか・・・?とすら思えてしまいました。もちろん藤島さんにも責任はあるのですが。ただ、力関係を思い浮かべた時、弱者が最後に責任だけ押し付けられているのか、と思うと、強者・権力者が弱者を踏みにじることが最も許せない私としては、その点においては、憤りを感じました。


終わらないので終わります。

本当はまだ半分くらい記者会見の内容はあるのですが、私の体力の限界がきたので、ここで終わりとさせていただきます。息巻いたくせに申し訳ない・・・。
でもとにかく会見で感じた気持ちの純度が高いうちに吐き出したかったんです。冷静に、他の人の意見も取り入れたうえでまた考えることは、後からいくらでもできるので。
まずは自分の意見を吐き出しました。

ただただ願うのは被害者が十分にケアされること、補償を受けられること。
現役タレントにもグルーミング解除(解除、で言葉の使い方として正しいのか?)や、ケアを怠らないであげてほしいこと。
被害を訴えている方々を誹謗中傷する人でなしが少しでも減ること。
事務所がクリーンになること。
推しをまた存分に推して課金できるようになること。
ジャニーズ事務所だけではなく、メディアもスポンサー企業も司法も、
いい加減変わる覚悟と行動を見せてほしい。
企業がジャニタレ使うことは性加害を容認することになると指摘されてびびってるらしいけど、それって本当にイコールなの?
ジャニーズ事務所の圧力→メディア→メディアは視聴率のためにジャニタレ使いたい→視聴率上げないとスポンサーがつかない
これって、スポンサーに罪はないの?
CMや企業イメージキャラクターにジャニタレ起用してた企業だってそう。
今まで何も知らなかった?知ってたはずでしょう。それでも起用してきた。人気者だから。企業にメリットがあるから。
企業にも罪はないの?

もういよいよ今日の体力と思考回路の限界がやってきたので本当に終わります。
でも今後も、逃げないで考えていきたい問題の一つです。
楽しいことがしたいよう、何も考えずきれいなものを見たいよ、面白いものを読みたいよ、
それでも一度ファンとして関わったからには、考えなきゃいけないし、考えたいと思っています。
また類似した記事をつづることがあるかと思いますが、次の世代のために、少しでもこの件に関心を持ってくださる方が増えますように。

いつも以上に乱文・長文、失礼いたしました。







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