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敵は、いつも先入観。

ランサーズの根岸です。こんにちは。

何か変化が必要なときに、足かせとなるのは、「これ、やって大丈夫かなぁ?」です。大丈夫の基準はすべて過去の何かによるもの。過去と状況が違えば関係ないのにね。つまるところ先入観ってモッタイナイよね。

「#仕事の基本はだいたい旅で覚えた」シリーズ、今回は短編2つ!① まさか交番が。② まさかオアシスに。をお届けします!えっ、注文してないって? そうです、このシリーズは全国0名の期待にお応えしているのです。

① まさか交番が。

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カンガルー島からアデレードに戻ったあと、そのまま北上した。西か北西に向かうためだったが、どちらかはまだ決めていない。地図を広げてみると、ポートオーガスタという町までは、西か北西のどちらにせよ変わらなそうだ。そろそろガソリンの在庫もなくなるし、ご飯代もなくなる。稼ぐ必要もあったし、地図にも載っている町ならパブもあるだろう。ポートオーガスタをひとまずの目的地とした。

道のりは寂しかった。夜になると真っ暗。あたりは車にひかれたカンガルーの死骸ばかり。ためしに車のライトを消してみると、目を光らせている猫しかいない。正直、怖い。。。唯一の救いは、満天の星空だけだ。流れ星を発見するのも、そう至難の業ではなかった。

夜が明けた頃、僕はポートオーガスタに到着した。その名の通り、港町。どれくらい走り続けたのだろう。腹はぺこぺこだし、疲労はピークに達している。あまりにも疲れていたため、またもや、所持金を考えずに、宿を探そうと思った。

でも、宿の場所が分からなかった。僕は、誰かに質問したくて周囲を見渡した。だが、こんなに朝早くから外にいる人など当然見当たらない。ふと見ると、だいぶ先のほうに交番らしきものがある。視力だけは抜群なのだ。僕はほっとした気分で交番に向かった。

しかし、僕を待ち受けていたのは、ポリスマンではなく驚愕だった。

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「OPEN 10:00」

一瞬、なんのことか理解できなかった。なにせ、ここは交番である。交番は24時間体制がアタリマエじゃないのか!万国共通だと認識していた。文化の差とか、人口とか、関係ないと思っていた。

でも違う。現に、ここには開店時間のある交番があったのだ。24時間だと思っていたのは僕の勝手だ。先入観だ。ただの思い込みだ。しかも、それが当然だと勘違いしているから、不満にさえなる。冷静に考えると、交番からすると知ったこっちゃない。嘘をついているわけでもないから、はた迷惑でしかない。

ラーメン屋じゃあるまいし、交番くらい開けとけよ。そうも感じたけど、無意味だよね。僕は、しばしボーっとしてみた。

② まさかオアシスが。

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ヒマワリの種を食べながら、僕はひたすらオアシスを目指した。

オアシスと言えば、僕のイメージでは、砂漠の中に突然緑がポツンと登場して。申し訳なさそう程度に草原があって、ほんの少しだけ水場があって。といった感じだった。実際、そういうのを味わいたくて、オアシスを目指していたので、僕の脳みその中は、イメージどおりのオアシスにたどり着ける、
という希望で満ちていた。

そんなこんなで5時間くらい?走った。そして僕は、ついに、ついに、念願のオアシスに到着した。しかーーーーーーーーし。そこに待ち受けていたのは、想像を絶するものだった。

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僕が描いていたオアシスのイメージとは全然違う。
道路は舗装されている。4階建ての建物がある。警察署もある。公衆電話も存在する。ケータイをみんな普通に使っている。ついでに「ワンギリ」が流行っていた。

幻滅。期待外れ。オアシスがこうも近代化されているなんて夢にも思わなかった。身勝手な話だが、ショックだった。でもオアシスからすると、期待外れは迷惑だよね。勝手に思い込んできたんだし、というか、調べろよ、って感じだろうし。(調べないタイプです)。

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仕事に活きている学び
敵はいつも先入観。いつも前提を疑え。

ビジネスには競合がいる。みんな競合をみる。もちろんみるのはいいし、みるんだけど、そこばかりみているとどうなるか。差別化するぞ!になりがち。それを市場のみんなでやるとどうなるか。同質化する。
差別化しようと思った結果、同質化して、市場ごとシュリンク。そして、前提を疑った別のプレイヤーが市場を飲み込み始めるのであった。

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おまけ:先入観を変える新しい経営手法について


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