出戻り転職についてゲーム会社人事が説明してみる話
お疲れ様です。
ようやくチビの風邪が落ち着きまして、
平穏を取り戻しつつある、スタンバイフェイズ突入の人、ねじおです。
長いバトルフェイズだった…。
さて今日は「中途採用」の記事が少ないことに気づいたので、
出戻り転職について書いてみます。
私の実務でもたまにありますが、
フリーランスとして、とか、次は会社として、という感じで違う付き合い方で戻ってきてくれるケースもあるのがゲーム業界らしいところでしょうか。
そんな業界事情も交えつつ、書いてみます。
転職活動中の方の参考に、また、「前の会社のほうがよかったなー」と後悔している方の参考になれば幸いです。
●出戻り・ブーメラン転職とは
出戻り転職とは、名前の通り一度辞めた会社に再度転職して戻ることです。
「一度退職した企業に戻るなんて…」と感じる人も多いかもしれませんが、実績としては7割以上の会社で再雇用経験があるというアンケート結果もあり、それなりにあります。
▲2018年エン・ジャパン実施のアンケートより
大々的に制度として認めている会社もありますし、
▲ライオンさんの「キャリアリターン制度」
特定の社員や職責の方に、
個別に権利を渡す形でのルールや制度もあります。
▲サイバーエージェントさん「ウェルカムバックレター制度」
制度が無い場合は、
・普通に求人に応募する
・前の会社の上司や先輩に相談する
・リファラル制度(社員紹介)を使う
などで出戻ることが出来ます。
出戻りするご本人にとってのメリットとしては、
・適性や人柄を配慮した配属になる
・転職活動がスピーディ
・旧知の人間関係や交友関係を生かせる
・退職時の待遇などが加味される
出戻られる会社としてのメリットは、
・即戦力採用
・他社経験、広まった視野が活きる
・モチベーションが期待できる
・人材募集の金銭コスト、教育コスト減
など、双方にそれなりにメリットがあります。
もちろん、円満に退職をしていて、
双方嫌な感情を持っていないというのが原則になりますが…。
●ゲーム業界では多い?
明確なデータはありませんが、
周りを見ていても、それなりに実績はあると思います。
・入社→転職→出戻り
・入社→リタイア(他業界・育児・療養など)→出戻り
・入社→独立・フリー→出戻り
・入社→先輩から独立するから手伝ってと言われて転職→会社倒産→出戻り
などなど。
ゲーム業界は「独立」という一種の文化があるので、
色々なケースがありますが。。。
▲スポーツ選手でも多いですよね
(中日→メジャー→阪神→中日の福留選手)
先述のメリットでもお話ししましたが、
会社倒産や事業所閉鎖などで急に仕事を探さないといけない場合や、
育児や介護を理由に一度は退職を選択したけど、仕事や会社自体に不満が無い場合は、慣れ親しんだ環境というのはそれだけで復帰時のダメージを軽減する要因となります。
●ねじおの事例
転職コンサルタント時代。
40代のベテランのデザイナー職の方から、
新卒で入った某大手ゲームメーカーに出戻り転職が出来ないかと相談されたことがありました。
長年キャリアを培い、色々な会社と環境を見てきた中で、
定年まで働くなら家庭用ゲームを作っている大きな会社でコマとして働いてちゃんと退職金が欲しいという考えに至ったそう。
何という考えさせられる理由。
▲独立や起業ではなくフツーの会社員として
フツーの老後を過ごしたいという人は実は多い
その会社には制度としては無かったので、
人事担当の方に相談。
人事の方もよい方で、すぐにその方の当時の上司に相談をしてくださり、
なんと1次面接でその元・上司の方(役員)と面談することに。
どんな選考ルートや!
とは思いましたが、役員の方も面談の中で、
「キミがいた当時から開発体制は大きく変わっているよ。」
「コンプライアンスも厳しくなっているから、昔の様に労働時間で評価することが出来ず効率を求めるよ。」
そんな会社として変わった点をしっかりと説明してくださり、
それでも良いなら2次面接に進めるが、通常の選考と同様、経験とスキルで判断する。それがプロとしての礼儀である。という流れで選考が進みました。
そのデザイナーの方の当時の評価や上司との関係値あってこその話ですし、ゲーム業界特有の「縁」を感じた事例でした。
辞めるときは…みなさん円満退職…してくださいね。
●まとめ
「困ったら連絡しておいで」
私は退職するスタッフや、契約の終わる派遣の方、フリーの方に、そんな声をかけることがあります。
深い意味はなく、会社として制度があるわけでもありませんが、
ゲーム業界はそれなりに狭い業界です。
どこで誰とまたつながってお仕事をすることになるか分かりません。
この一言が誰に対しても言えるように、
それなりの距離感でそれなりの関係で居ることは私が仕事で心がけていることです。
(人によっては八方美人と映るでしょうねw)
独立や副業、フリーランスがしばらくは働き方の流行になるかと思いますが、これこそ関係値があってこそ成立する仕事の仕方だと思います。
コミュニケーションが苦手で面倒だからフリーランス、という考えでは個人的には長く続かないと感じますので、
どんな仕事であっても、どんなクライアントであっても、よほど理不尽でブラックな環境でない限りは偏差値52以上を維持しておくと、後々役に立ったりしますよ、という言葉でまとめとしておきます。
転職活動中の方の参考に、また、「前の会社のほうがよかったなー」と少しう後悔している方の参考になれば幸いです。
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【過去記事】
人事的な記事⇒https://note.com/negikojyo/m/mb13243fd1754
中途採用の記事⇒https://note.com/negikojyo/m/m065b4610a93e
新卒採用の記事⇒https://note.com/negikojyo/m/m2326398a03cd
note/Twitterの記事⇒https://note.com/negikojyo/m/mdbb149c98460
その他雑記⇒https://note.com/negikojyo/m/m438046a9fda7
【ココナラ】
お仕事相談始めました⇒https://coconala.com/services/1467603?ref=profile_top_service
ジュース奢ってくれるんですか!? え!?コーヒーでもいいんですか!? 今から超がんばります。