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ゲーム業界知識★合併した会社はどちらの血が濃いのか問題

お疲れ様です。

最近、また寒くて、なかなかチビの寝かしつけから復帰できず、
寝落ち率が高い、ゲーム業界の中の人、ねじおです。

さて、先日、こんなニュースが出まして。

▲コロプラさんの子会社吸収

インディゴゲームスタジオという、
子会社を完全に吸収合併するというニュース。

吸収合併なので、「インディゴゲームスタジオ」という会社としては完全になくなってしまうことになります。

割と業界的に、吸収合併や統合、グループ化などは、
よくある業界ではあります(そもそもIT業界自体が多い)。

今日は就活や転職をお考えの方向けに、業界知識として、ゲーム業界の会社合併について、会社規模や人数という観点からまとめてみます。

これから業界を目指す方の基礎知識として、
転職をお考えの方にとっては、文化が違う会社がくっついたという歴史や過去を知っておいていただくきっかけとしてご覧いただければと思います。

●会社合併とは

合併とは、そのままの意味で、2つ以上の企業が1つの企業になることです。

独立した企業同士で行われるケースや、グループ内の再編としてグループ内企業で行われるケースがあります。

今回のコロプラさんの事例は、後者・グループの再編として、という位置づけです。

合併には大きく分けて「吸収合併」「新設合併」の2種類があります。

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★吸収合併
吸収合併とは、一方の会社がもう一方の会社を丸ごと取り込むことをいいます。よく聞かれる会社の合併での事例はほぼこちら。
吸収された会社は解散し、全ての資産が存続会社に移されます。
親会社が子会社を吸収合併する場合などは、事業のシナジー効果やコスト削減が期待して行います。
★新設合併
新設合併とは、新設会社を作り、合併する両社を解散して新設会社に全ての資産を移す合併方法です。
新設会社として新たなスタートになるので、事務手続きも煩雑になり、ブランドも一からになるなど大変なのであまり起きない合併の形式です。

なお、「企業買収」は、会社としてはどちらの会社も存続をするので、
合併とは少し異なります。

よく聞く「M&A」はMergers(合併)and Acquisitions(買収)の意味なので、この合併と買収、どちらもを意味しています。

●過去合併したゲーム会社の事例

①スクウェア・エニックス

ゲーム会社の合併と聞くと、イメージされる事例で最も有名ではないでしょうか。

2003年に2代RPG「ドラゴンクエスト」と「ファイナルファンタジー」を抱える2社が合併して誕生。
もともと外注(他の会社に開発をお願いする形式)で制作をしていた「ドラゴンクエスト」の体制は合併後もそのまま維持されている点が個人的には興味深いです。

【M&A形式】
吸収合併(存続会社:エニックス)
【従業員数】
エニックス:134名 (2002年3月)
スクウェア:594名 (2000年3月)

社内に開発部門を持っていなかったエニックスの体制の関係で、
従業員数は圧倒的にスクウェアのほうが多く、合併後の血はスクウェアが強いという事例です。
ただし、会計手続き上、会社として存続しているのはエニックス側です。

さらに、スクウェア・エニックスに合併後の2005年、タイトーも株式公開買い付けから吸収合併しています。

詳細は以下Wiki参照

②コナミデジタルエンタテインメント・ハドソン

こちらは2012年に、親会社だったコナミデジタルエンタテイメントに吸収合併された形、会社としてはハドソンは消滅しています。

2001年に旧コナミから資金提供を受け、2005年に子会社化。
吸収合併後の2013年にブランドとしてもコナミデジタルエンタテインメントに統合されているので、アーカイブタイトルなどでも名前はコナミ名義に現在は変更されています。
一ファンとしては桃鉄がまた出てくれてうれしい限りです。(桃太郎伝説は…無理かなぁ…。)

【M&A形式】
吸収合併(存続会社:コナミデジタルエンタテインメント)
【従業員数】
コナミデジタルエンタテインメント:3297名 (2011年3月)
ハドソン:431名 (2011年3月)

同年に、遊技機開発の高砂電子工業も吸収合併をしてグループ化しており、
体制強化・体制変更を大きく行っていた時期とも言えます。
こちらは完全吸収の形で、血は…なくなった事例です

コナミグループとしては、スポーツジムやゲームセンター事業、カジノ事業も行っているので、この時点でグループ全体で既に5000名を超える大所帯に。

詳細は以下Wiki参照

③コーエーテクモゲームス

スクエニさんと並んでこちらも有名な合併事例でしょうか。

こちらはコーエーとテクモ、両社で「共同持ち株会社・コーエーテクモホールディグス」を2009年に設立し、両社がその傘下に入るという形で実現しました。

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こんな感じで、どちらかを消滅!という形ではなく、
新たに会社を作って、その下に両社が入るという形での合併です。

その後、2010年に改めてコーエーを存続会社としてテクモを吸収合併し、コーエーテクモゲームスが発足しています。

【M&A形式】
共同持ち株会社設立
【従業員数】
コーエー:932名 (2009年3月)
テクモ:453名 (2009年3月)

新設会社設立という方式ですが、
血はコーエーさんのほうが濃い形での合併です。

2011年にはアトリエシリーズでおなじみのガストも完全子会社化、2014年には吸収合併し、ガストという会社は無くなっています。(現在のコーエーテクモゲームス長野スタジオ)

詳細は以下Wiki参照

●まとめ

調べていくと面白いので、いくらでもできるのですが、
当時の従業員数を調べるのが大変なのと、いちおうIR情報とかを見ながら、間違ってないかを確認しながら書くのは…疲れましたw

今、皆さんが遊んでいるゲームを作っている会社も、
紆余曲折合って、今の姿になっていたり、違う会社の血が入って、今の体制になっていたりします。

時間があれば、「スパイク・チュンソフト」さんとか、「角川ゲームス」さんとかもやりたかったのですが、、、肩こりのひどさと時間切れです。すいません。

他にも「セガ」さんと「バンダイナムコゲームス」さんは、
いろいろな会社がくっついてという歴史がある会社さんなので、これだけで記事が書けるんじゃないかと思います。

ぜひ、ゲーム業界に興味をお持ちいただいたり、
就活でゲーム会社を受けていかれている方は、開発タイトルだけでなく、その会社の成り立ちや沿革、その中でゲームを作られていた方々の経歴なんかを見ておくと、
会社としての強さや、苦労、会社間の関係性なんかが見えてくるかと思います。

そんなキッカケになってくれたらうれしい限りです♪

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【過去記事】
人事的な記事⇒https://note.com/negikojyo/m/mb13243fd1754
中途採用の記事⇒https://note.com/negikojyo/m/m065b4610a93e
新卒採用の記事⇒https://note.com/negikojyo/m/m2326398a03cd
note/Twitterの記事⇒https://note.com/negikojyo/m/mdbb149c98460
その他雑記⇒https://note.com/negikojyo/m/m438046a9fda7


【ココナラ】
お仕事相談始めました⇒https://coconala.com/services/1467603?ref=profile_top_service


ジュース奢ってくれるんですか!? え!?コーヒーでもいいんですか!? 今から超がんばります。