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トゲアリトゲナシトゲトゲはもうトゲトゲでいいのではないか⁉︎ 〜ファーストペンギンをご存知ですか編〜

◆NEFNEに関わる人たちによる自由連載《汽水域の人々》
雑貨屋&フリースペースのお店「NEFNE」で交わるひとびと。多様な執筆陣がリカバリーストーリーをはじめ、エッセイ、コラム、小説など好きなように書いています。


 皆さんは、「ファーストペンギン」、「セカンドペンギン」という、言葉を、ご存じでしょうか。

実は、これは、ある種類の、ペンギンの、不思議な、生態から、きている言葉なんですよ。そのペンギンというのは、南極海に住む、アデリーペンギンです。
アデリーペンギンは、泳ぎが、とても上手ですが、えさを取るとき以外は、流氷の上などで、過ごしています。しかし、再び、海へ飛び込むときの生態が、実に、興味ぶかいんです。

アデリーペンギンの、ある集団が、再び、みんなで、海に飛び込もうとしているとき、こともあろうか、なんと、「なかま」の内の、一羽を、海へ、突き落とすんです。
そして、その「なかま」が、天敵に襲われることなく、無事でいることを、首をのばして、よく見て、確認してから、安心したように、次々と、海に、飛び込んでいくのです。

少し、残酷なようですが、これも、「種」を、絶やさないように、するための、いわば、「苦肉の策」の、生態なのかもしれません。
かわらしい、アデリーペンギンの、イメージに、そぐわないので、ちょっと、残念な気持ちにはなりますが…。

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 以上のような、アデリーペンギンの、ちょっと残酷な、生態をもとに、誰もやっていない、新しいことに、失敗を恐れず、チャレンジする人のことを、「ファーストペンギン」。最初の人が、失敗しなかったことを、確認してから、安心して、その新しいことに、着手する人のことを、「セカンドペンギン」と、言うようになりました。


 このように、生物の生態が、由来となっている言葉は、ほかにも、みられます。
例えば、皆さんは、「たぬきの夜回り」という、言葉をご存じでしょうか。

比較的、人家に近い、里山に住んでいる、タヌキが、夜になって、住宅地を、同じルートで、歩き回る様子から、この言葉が、生まれた。と、言われています。実際に、わたしは、タヌキが、玄関先にあらわれて、エサをねだるシーンを、何度も、目撃したことがあります。でも、タヌキが、夜回りをするのには、実は、はっきりとした、理由があるのです。

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タヌキは、非常に、なわばり意識が高く、夜になると、自分のテリトリーを、示すために、タヌキ独特の、マーキングを、しているそうです。毎晩のように、同じところに、マーキングを、して回るので、まるで、夜回りをしているように、見えることから、「たぬきの夜回り」という言葉が、生まれたと、言われています。

また、そのタヌキ独特の、マーキングは、自分の「ふん」を、使ったものであるために、「まきふん」とよばれています。しかし、大変、においが、強いため、しばしば、住宅地では、「悪臭問題」を、引き起こしてしまうことも、あるようです。

 まだまだ、生物の生態が由来の、言葉は、たくさんあるみたいですから、みなさんも、これを機会に、いろいろと、探してみられたら、いかがでしょうか。

【今回の執筆担当者】
こにしいちろう/さすらいのソプラノサックスプレイヤー&孤高のはり絵作家。



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