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トゲアリトゲナシトゲトゲはもうトゲトゲでよいのではないか!? 〜会社の名前編〜

◆NEFNEに関わる人たちによる自由連載《汽水域の人々》
雑貨屋&フリースペースのお店「NEFNE」で交わるひとびと。多様な執筆陣がリカバリーストーリーをはじめ、エッセイ、コラム、小説など好きなように書いています。

生物の名前の由来には、思わぬ物語が、かくされていることが、しばしばあります。

たとえば、「ウッカリカサゴ」。
その名前の由来は、うっかりすると、「カサゴ」と、間違えて、しまいそうなほど、とても、「カサゴ」に、似ていることからきています。その昔、日本の魚類学者たちは、この魚を、すっかり「カサゴ」と思いこみ、新種の魚だと、なかなか気づかなかったそうです。なんともはや、ちょっと、まがぬけた、お話です(笑)。


これと、同じように、社名の由来にも、おもしろい、お話が、けっこうかくされているんですよ。

たとえば、イタリア料理の、外食チェーン「サイゼリヤ」。「サイゼリヤ」とは、イタリア語で「くちなしの花」を意味するそうです。では、なぜ、「サイゼリヤ」と名付けられたのでしょうか。それは、「サイゼリヤ」の創業日が、7月7日で、その日の誕生花が、「くちなしの花」であったことから、イタリヤ語で「サイゼリヤ」と名付けられたと言われています。不思議な偶然って、あるものなんですねえ。ほんと、かみさまから、いただいた名前って、感じがしますね。

つづいて紹介するのは、「日立」です。その社名は、創業者が、電機製品の修理工場をつくったのが、茨城県日立市であったことに、由来しています。そうです。「日立」は「豊田自動車」とちがい、地名ファーストだったのです。ちょっと、びっくりでしょ。
ちなみに「日立」は、正式には、「日立製作所」と言うのですが、従業員は、「社員」ではなく「所員」と呼ばれているそうです。いかにも、「日立」らしい感じがします。

次に、紹介するのは、「シャープ」です。
その社名の由来は、みなさんが、ごく、普通に使っている、シャープペンシルをはじめて作ったのが、「シャープ」であることから、きています。創業者の早川徳次が、1915年に、シャープペンシルを、世界ではじめて、開発しました。シャープペンシルは、まぎれもなく、日本の発明なんですね。
ちなみに、シャープペンシルは、和製英語で、英語圏の人に言っても通じません。気をつけて下さいね。

つづいて、紹介するのは、「任天堂」です。
今でこそ、日本が世界に誇る、ゲーム関連会社ですが、もともと、創業者の山内房治郎は、京都市で、花札をつくっていました。(のちに、トランプも製造しました。)
そのことから、「任天堂」の社名の由来は、「運を天に任せる」からきていると言われています。のちの、ゲーム業界の浮き沈みを予言したような、ちょっと、イキなネーミングですね。

最後に紹介するのは、「日清食品」です。
この社名は、「日々清らかに、豊かな味をつくる。」という創業者、安藤百福の願いの言葉が、由来となっているそうです。「インスタントラーメン」「カップめん」という世界的な発明を、苦労に苦労を重ねて、成しとげたにもかかわらず、決して、特許を申請しなかった、百福の人柄が、よくあらわされている社名ですね。本当に、頭が下がる思いです。

【今回の執筆担当者】
こにしいちろう/さすらいのソプラノサックスプレイヤー&孤高のはり絵作家。

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