![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46750492/rectangle_large_type_2_ac4dedc95c07aad1389166ffc24e89c3.jpg?width=1200)
【酒好きニートの酒ノート】#1 新幹線で飲むハイボールはおいしい
ハイボール。
氷を入れたグラスにウイスキーを注ぎ、ソーダで割ったもの。
しゅわしゅわの炭酸が弾けて香るモルトの匂い。
手軽に楽しめるお酒としてハイボールは酒飲みの味方。
「お酒はハイボールが好き!」って人も多いイメージ。
かく言う私も大のハイボール好き。
居酒屋のチンチロリンで大ジョッキが出たら大興奮するし、
バーのマスターと世間話をしながらハイボールを飲み交わす。
そんな感じでお酒が大好きな私でも、
直近で一番美味しいと感じたハイボールは
一杯3,000円するプレミアムなハイボールでもなく、
濃さも炭酸の強さも自分好みな家飲み用ハイボールでもなく、
新幹線の中で飲んだ何の変哲もない缶の角ハイボール。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46750647/picture_pc_637dd07a51ead6e0853fe574cec57a42.jpg?width=1200)
ハイボールと言えば庶民派ハイボールの定番。
ハイボールと聞いて一番最初に頭に浮かぶのは
サントリーの角瓶とあのメロディのCM。
特徴が無いのが特徴と言うか、
強いて言うなれば
可もなく不可もないウイスキー
というのが私の率直な感想。
そんな角ハイだけど、新幹線で飲んだ時には
普段より格段に美味しく感じたなぁ。
去年の秋、両親の銀婚に合わせて十年ぶりの家族旅行。
ご機嫌な私は弟と朝8時からビール。
自分たちが乗る訳でもない新幹線の写真を撮ったり
駅の喫煙所で暗い顔をしているサラリーマンの横で
弟と「そっちのビールも一口くれや。」
なんて何の変哲もない会話を続けた。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46750692/picture_pc_931c1f035d4857cd9528068a37675695.jpg?width=1200)
そんなこんなで自分らの乗る新幹線が来て、
内装が綺麗だね、旅行なんて久しぶりだね、と
家族で話してるところに来る車内販売。
「酒飲みてぇなー、でも率先して頼むのもなぁ。」
なんて思ってたら父上の「ビール一つ」の声。
すかさず頼んだ角ハイは綺麗な乗務員のお姉さんが
丁寧に手渡ししてくれた。美人だった。
見慣れない車窓の景色と、
貸し切り状態の車内に響く父と弟の雑談。
「なんか良いね。」
と母に言うと、エビスビールを一口飲んだ後の母が
「良いね。」
とだけ言ってまたビールを進める。
その空間で飲んだ缶のハイボールは
どんな良いお店のハイボールにも負けないくらい
美味しく感じる一杯だった。
30分後に来た車内販売でまた一本頼んだけれど、
あの最初の一口は何にも勝る一口だったなと思った。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?