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認知科学コーチングの教科書 入門編

この記事は、インスタで動画販売した『認知科学に基づくコーチングの教科書』の内容を有料note記事にした物です。
すでに動画を購入いただいた方は、同じ内容になりますのでご注意ください。

今回のnoteはこんな方へおすすめです

  • マインドのカラクリを知りたい方

  • 現実の仕組みが知りたい方

  • 本当の豊かさを手に入れたい方

  • コーチングを本当に理解したい方

  • 目標を達成したのに、人生に満足していない方

このような方へむけて、認知の仕組みについて初心者でもわかりやすいように解説した「心の仕組み」入門編です。

​​0章 認知科学基礎

0-1.脳の仕組み

まず、私がお話しするマインドとは『脳とこころ』のことです。
マインドの仕組みを理解することで、マインドの使い方が上手くなります。
自分の感情に振り回されたり、自分はメンタルが弱いなどと思っているだけでは、その解決策へたどり着くことができません。
しっかり脳とこころの繋がりを理解し、ぜひ自分の人生に活かしてくださいね。

まず第一に、脳の仕組みとして、「常に脳は過去の記憶を参照」しています。
脳は過去に起きたネガティブな出来事を基準に、物事を判断するようにできています。

これはなぜそうなるのかというと、脳には『死ぬことを阻止する』という一番重要なミッションがあるからです。
例えば、人が一度犬に噛まれると「犬=危険」と脳が学習します。

これから起こるネガティブな出来事を予測し、犬がいると「危険だ」とか、
「犬がいると噛まれるかもしれない」のような予測をします。

そして、もしもう一度犬に噛まれてしまうという現象が起きた時には、
「犬=危険」が信念となって脳に刻み込まれてしまいます。

このように脳は過去の出来事により、過学習してしまいます。

0-2.現実の仕組み

普段私たちは五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)からさまざまな情報が入力されます。
そして私たちの脳の中にある内部表現(ビリーフシステム)により反応が出力されます。この内部表現は「信念」とも言われます。

この内部表現というものは、先ほど説明した通り、外部(自分以外)からの入力で作られています。
過去の出来事により、脳に蓄積されたデータが内部表現を作り上げて行きます。

そして、その内部表現によって、自分のこれからの行動や反応が決められていきます。
先ほどの例でいうと、「犬=危険」という内部表現を持っている人間は、犬が近づいて来た時に、逃げるという行動を取ったり、嫌な気持ちになるという反応が出力されます。
このように、全ての物事に対して脳はなんらかの学習をし、反応を出力しているのです。

100人の人がいれば、100通りの内部表現があり、1つの物事に関しての反応も100通りになります。
これが私たちが普段「現実」と認識しているものの正体です。

実は現実がそこにあるのではなく、現象があるだけで、人が100人居れば100通りの内部表現と100通りの脳の出力がある。
人間の数だけ、そこには違う現実がある、ということなのです。

0-3.善悪の仕組み

私たちの持つ、善悪の認知も、内部表現の生成によって作られています。
外部(自分以外)からの情報を脳に入れたことにより、何が善で、何が悪かという内部表現(信念)が生成され、それにより物事に対しての反応が出てきます。

現代では
人殺し=悪
だと思っている人がほとんどだと思いますが、それも常識や法律などによって刷り込まれた価値観、信念です。
つい300年ほど前までは、人殺しが仕事だった人(武将)も当たり前に存在していたことからも、そのことは理解しやすいでしょう。
どんな信念にも、それを信念だと思ってしまう見えない背景があるのです。

自分以外(外部)からの情報入力というのは「親・学校・社会・文化、習慣」などのことです。
自分が当たり前だ、と思うことは、そのほとんどがこの外部からの情報によって作られているのです。
これが当たり前だと思いながら生きる事は、「他人の作った当たり前の人生を生きている」状態なのだということを、理解してください。

0-4.洗脳と脱洗脳

「脳は過去の記憶を参照して」つくられていると前途しましたが、洗脳の仕組みも同じようなもので、他人によって、自分の意志とは関係なく植え付けられた信念を、洗脳と言います。

植えつけられた信念とは、先ほどの「親・学校・社会・文化、習慣」に加え、同調圧力などのさまざまな思い込みも同じです。
この思い込みは意識的に洗脳しているものもあれば、集合的な意識によって無意識的にお互いを洗脳し合っているものもあります。

普段は表に出てこない一部の超富裕層や、実質この世界を支配している人たちの意図によって、平民の私たちが洗脳されていることもあれば、両親の善(両親自身がいいと思っている躾)、学校の先生による善だと思っている教育や信念を押し付けられることにより、私たちは無意識的に洗脳されてしまっている状態なのです。

赤ちゃんの時は外部からの情報入力がすくないため、本来の自分の通り、ありのままの状態なのですが、成長していくにつれ、他人からの洗脳により、自分がありのままではなくなるという状態が起きます。

例えば

  • 男性らしく 女性らしくあるべき

  • 子供はこう育てるべき

  • 母らしく、親らしくするべき

  • 妻、夫らしくあるべき

  • 家族はこうあるべき

  • 大学にはいくべき

  • 学校には通うべき

こういった「〜べき」や、「〜ねばならない」などの思い込みはすべて洗脳によるものです。
コーチング用語ではこれを「have to」と言います。
自分が「〜すべき」と思い込んでいる信念に気づき、脱洗脳していくこともコーチングの役割になります。

逆に、他人から植え付けられた信念がない状態、本当に自分が本音で思っていること、本当にしたいことのことを、want toと言います。コーチングで目指す世界観には、have toは存在しません。
自分の人生にhave toがなく、want toで生きている状態を目指していきます。

1章コーチングとは何か?


1-1.ゴールのない時代
現代社会ははっきりとしたゴールが個人にない時代で、前途した通り社会的にこうあるべきというものがゴールになってしまっている場合がかなり多くあります。

現代人のほとんどが社会の常識や洗脳によって、ゴールを決めさせられています。
そして私たちに備わっている脳の機能の一つに、「現状維持」をするというものがあり、はっきりとしたゴールがない人にとっては、現状維持こそがゴールになってしまっています。
その現状維持をする脳の機能のことを、恒常性維持機能と言います。

脳は一番死ぬことを阻止したいので、脳のゴールは基本的に現状維持になります。挑戦をしたり、今の場所から動くと、命が危険な目に合うかもしれないからです。

わたしたち人間の平熱は大体36.3度くらいで、体温を一定に保とうという機能が体には備わっています。
そのため一時的にでも体温が38度になってしまった場合、体に様々な反応が出て対応を36.3度の元に戻そうとする力が勝手に働きます。
この元に戻そうとする力のことを恒常性維持機能といい、この機能はマインドにも働きます。
今が安全だからこのままでいたい、変わりたくないという思いが働いてしまいます。
ダイエットをしたのにリバウンドした。
朝活をしたのにすぐに辞めた。
このように、少し変化をしようとしても、またすぐに前の生活に戻ってしまう、という経験は誰しもあると思います。

例えばゴールのない時代のゴールは

  • 稼げるようになりたい

  • 年収を上げたい

  • 足りないものを埋めたい

  • 愛されたい

  • 承認されたい

  • 危険なことをするよりはこのままでいたい

このようなものがゴールになっている人が多いのです。

ではゴールのない時代、私たちはどのようにして自分を変え、幸せになっていけばいいのでしょうか?

実は、私たちの内部表現(信念)は変えることができます。

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