猫丸

30代中盤。デザイン勉強中。新卒後、ITベンチャー3社を経て、現在はフリーランスデザイ…

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30代中盤。デザイン勉強中。新卒後、ITベンチャー3社を経て、現在はフリーランスデザイナーとして活動中。#デザイン #経営 #心理 #宇宙 #自然 #旅

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最近の記事

不完全

紅組、白組 1年1組、1年2組 満点、赤点 高学歴、低学歴 高身長、低身長 イケメン、ブサイク 生まれてから、いろいろなラベルを貼り続けられ、いつしか貼られるラベルが自分の価値で、そのラベルが高級なほど自分に価値があるのだと思いこんできた。 将来何が起こるのかはわからない。だけど、なんとなくこんな人生を歩むのだろう、このレールの内側で生きていくのだろう。そんな漠然とした未来への道筋だけは、小さいながらに自覚していた気がする。 ちゃんとしてきた。 自分なりに。 ラベルを大

    • アイスコーヒーと冷やしきつねうどん

      近所のアパートが取り壊されていた。 狭い路地裏に、重機が行き交い、ガガガ、ガガガと大きな音を立てている。 建物が取り壊されることなんて、過ぎ去ってしまう日常の一コマにも満たないとても些細なことだ。 こと、東京では、あちらこちらで、ガガガ、ガガガ、が鳴り響いている。 僕は毎日自宅のデスクに座って、2枚のモニターを眺めながら仕事をしては、その、ガガガ、ガガガの前を通りコンビニへ行き、アイスコーヒーと冷やしきつねうどんを買って帰る。 それが僕の日常だ。 ガガガ、ガガガ、が

      • 雨の功罪

        音が無かった。 焦点が定まらない視点が、新緑を湛えた木と思しきものを映している。 香りは夏のそれだが、私の体は冷え切っていた。 汗もなく、ただ立ち尽くしている。 視界がぼやけている。 涙があるわけでもない。 風景が、頼りない輪郭となって、網膜に投影されている。 それは、雨、だった。 私と私以外を隔てる窓に、雨が何かを訴えかけるように打ち付けていた。 雨だ。 ザーザー バチバチ 急に耳からなだれ込む、音。 さっきまで、そんなものは無かったはずなのに。

        • あの景色が愛おしくて

          私は、幼少時代、父親が転勤族だったため県内を転々とする生活を送っていた。 今思えば「県内」での転勤など、大した距離ではないと思うが、あの頃は、もう戻れない「見知らぬ土地」に私の意思など関係なく強制移動される理不尽さと、友達との別れに、少なくない寂しさと悲しさを憶えたものだ。 大人になり、自分の意思で移動できる範囲は「世界」へと拡がった。そのうち、行きたければ宇宙にだっていける世の中になった。 自分の知らぬ世界に身を投じるのは、いつだって、少しのワクワクと、少しの不安が入

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        記事

          UberEatsからコンビニへ

          連休があけた。週末は珍しく快晴が続き、妻と外出し、ちょっと喧嘩し、まぁ悪くない日々を過ごすことが出来たように思う。 将来のことも、仕事のことも、自分のことも忘れて、ただゆるやかな時間に身を委ね、フワフワと、ゆっくりと時間を感じることが出来た。 休み明けや連休明けは、いつも調子が悪い。回避することが難しい現実が直面化し、これからのことを考えざるを得なくなる。 どうやってこれから生活していこうか、稼いでいこうか。30代中盤にして惑いに惑い、足がどこへも進んでいかない。 そ

          UberEatsからコンビニへ

          NHKドキュメント『彼女は安楽死を選んだ』を観て

          先日、ベルギーのパラリンピック選手が安楽死した出来事の影響なのか、NHKのドキュメンタリーが再放送されていたのを、たまたま目にした。 最近、死ぬことばかり考えていた僕にとって、安楽死とは心の平穏を取り戻し、この苦しみから逃れられる最も良い方法であるように思えていたため、珍しく最初から最後まで観てしまった。 日本では安楽死が認められていないため、この方はスイスの安楽死団体にメールを送り、それが最終的に叶えられた。 思い神経疾患に苛まれ、将来への希望を持てず、そしてどんどん

          NHKドキュメント『彼女は安楽死を選んだ』を観て

          キューブラー・ロスの死の受容モデルについて

          そういえば、死の段階モデルを考えた人がいたような。と思い検索したら、やはりいた。 キュブラー・ロスという方が『死の受容モデル』を提唱していた。以下にその段階を引用するが、神などが出てくるので、科学的とは言い難いが。 第1段階:否認と孤立(denial & isolation) 自らの命が危機にあり、余命があとわずかである事実に衝撃を受け、それを頭では理解しようとするが、感情的にその事実を否認(逃避)している段階。「なにかの間違いだ」というような反論をするものの、それが否定

          キューブラー・ロスの死の受容モデルについて

          死への階段

          朝、6時頃に悪夢で目が覚めて。身体に纏わりつくような嫌悪感と、動悸と、眠気の間に置かれながら、2度寝を試みた。 眠れたのかどうなのか、わからないまま10時、いや11時頃に寝床から起き上がり、『あぁ、起きてしまった』と独りつぶやいた。 本当はこのまま死にたいのになぁ。と思っては、習慣というのは恐ろしいもので、トイレに行き、歯を磨き、コンビニへと外出する。 痛いのは嫌だな、どうしよう。死にたいけど、痛いとか苦しいとか、そういうのは嫌だなと、瀬戸際においても、あれこれ要求があ

          死への階段

          どうせ死ぬなら一瞬で

          最近、気がつくと『どうやったら痛みなく死ねるんだろうか。』ということばかり考えている気がする。 先週は従姉妹の結婚式に参加し、久しぶりに祖母と会い、元気そうな姿に安堵し、会話を交わした。 よし、これで死ぬ前のTODOリストは1つ消えたな。そんなことを思いつつ、従姉妹の新しい人生に小さな希望と幸福が訪れることを願った。 死ぬというのはなかなか難しい。もちろん死ぬときは物理的に自分ひとりの状況で幕を下ろしたいと考えているものの、僕が死ねば妻の心の少なくない部分も死ぬだろうし

          どうせ死ぬなら一瞬で

          出来ることなら誰か僕をやさしく殺して欲しい

          最近、頓服薬の効力が低下しているように思う。1日3錠まで摂取して良いのだが、飲んでも全然不安が軽減されず、希死念慮が全身を覆い尽くして、ベッドから動けない時間が増えたように思う。 睡眠導入剤を飲んでいるものの、睡眠の質は相変わらず悪く、早朝に悪夢で目を覚ましては、トイレに行き、動悸の治まらない身体を無理矢理また睡眠へと押し込む。 そして、10時ころに起床し、日々流れる時間に身を任せ、コンビニでコーヒーを買い、自宅でパソコンを起動し、特に興味もないサイトを見ては、あぁ、しん

          出来ることなら誰か僕をやさしく殺して欲しい

          生きる理由を少しだけみつけて

          このエッセイに共感した。 なんとなく生まれてしまったわたしたちは、なんとなく生きていくしかない。人の命は尊いものだと言われても、全然ピンとこない。(他人の命を軽視しているわけではないが)自分の命の尊いポイントが全くわからないからだ。 産んでくれた親に失礼と言われるかもしれないけれど、親や家族に全身全霊で感謝して、友人を愛して、仕事に生きがいを見いだせるような健康的な精神の人間ばかりでは、残念ながらないだろう。 わたし自身、生きる理由はまだ明確には見つかっていないのかもしれ

          生きる理由を少しだけみつけて

          僕の世界とあちらがわの世界 "自閉症だった私へ" を読んでみて

          昨晩、この本を読み終えた。自閉症当事者であるドナ・ウィリアムズが自分の体験や思考を鮮明に記述した手記だ。 この本の中では、3歳から現在に至るまでを、時間軸に沿って、出来事や感情、思考を豊富な「あちら側」の世界の言葉によって描かれている。 生まれてから、ドナは「あちら側の世界」と「私の世界」に大きな隔たりがあり、周囲の人たちは上手に「あちら側の世界」に適応することができるのに、私は、「私の世界」と「あちら側の世界」を上手く接続出来ず、多くの困難を抱える。 扱う言葉も違う、

          僕の世界とあちらがわの世界 "自閉症だった私へ" を読んでみて

          元同僚の独立祝いに屋号ロゴと名刺を制作したよ

          こちらのnoteに書いてあるとおり、元同僚(徳ちゃん)が退職して独立にするにあたって、僕なりの応援の形として、屋号のロゴと名刺をデザインした。 そして、ようやく正式に徳ちゃんが動き始めるとnoteで宣言をしたので、そろそろロゴと名刺の制作過程を公開して、「早くビール奢ってよ」というプレッシャーをかけようという魂胆だ。 なお、このnoteは時間軸を沿った1つの物語として記述している。デザインノウハウやら手法やら、そういったことを詳らかに説明するものではないことを事前に記述し

          元同僚の独立祝いに屋号ロゴと名刺を制作したよ

          葬儀で知った祖父の心のありかた

          僕が中学生の頃、母方の祖父が亡くなった。亡くなる前に、脳溢血で倒れ、一命を取り留めたものの、自宅に戻ってから会話もままならず、歩きながら糞尿を垂れ流し、それでも何年かは生きながらえた。 その祖父が、亡くなったという訃音が深夜に届いた。 特別、悲しい感情は無かった。祖父は死んでも僕の心の中にいるし、いつでも話せる。そんな気持ちを、祖父が倒れてから整えていたからだと思う。 『人が死ぬってどういうことだろう』『死ってなんだろう』 真剣に考えたのは、祖父の死期が近い、と感じ取

          葬儀で知った祖父の心のありかた

          【Inspire文章】辞める時に会社のほんとうの姿が見えるよね、という話

          先日、こちらの記事を目にして、とても共感し、僕の経験(友人からの相談事例など含む)を振り返りつつ、退職マネジメントについて備忘録的に文章を記述していこうと思います。なお、上記ブログから引用する箇所も多く、事前に読まれることを強くオススメします。 退職(別れ)こそ、その会社の『会社たるもの』を示す最後で最大の見せどころ「会社が本当に社員をどう思っているか」「辞めた社員がその会社のことを何と言うか」は辞める時の対応によってだいぶ変わるなーと感じる場面がありました。 退職時の対

          【Inspire文章】辞める時に会社のほんとうの姿が見えるよね、という話

          単調な平日という1日

          朝6時、体に纏わりつくような悪夢から目が覚める。ついでにトイレに行き、まだ依然として残る眠気と嫌悪感とともに、二度寝を試みる。 9時。妻が起床し、仕事の身支度を開始する。僕はまだベッドの中で胡乱とした意識を無理やりまた眠りに引き釣りこもうと、寝返りをうつ。 10時。そろそろ起きなければ、仕事が始められない。意識を総動員して、眠気に勝利する。意識も不確かな状態でリビングへ。しぶしぶ、着替え、財布をポケットに差し込んで玄関をあける。 最寄りのセブンイレブンでコーヒーとパンを

          単調な平日という1日