驕りを捨てて旅に出よう。
うつ病を抱えて15年、40歳になった今では、病気と折り合いをつける方法も少しずつわかってきた。とはいえ、突然現れる壁にぶつかり、そのたびに「何がいけなかったのか」を考えながら進んできた。見えない傷が知らず知らずのうちに増え続けていた。
新卒の頃は、輝かしいキャリアプランやライフプランを夢見て、それに向かってエイエイオーと仕事に打ち込んでいたが、そんな理想はあっさりと崩れ去り、気がつけばうつ病にかかり、体力も気力も失った。そして、未来を考えることさえ無意味だと思うようになった