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グリーンルーム

Green Room (2015)

パンク・ロック・バンドがライブハウスの楽屋(Green Room)で起きた殺人事件に巻き込まれるサスペンス映画。
ベーシスト役のアントン・イェルチンと、私の最愛の女優イモージェン・プーツは、「フライトナイト/恐怖の夜」(2011年)でも共演しました。

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バンド=被害者目線での慌てっぷりは当然描けているのですが、彼らに濡れ衣を着せようとするネオナチ側も相当テンパってるはずなのに、そこが描けていないもんだから、何で銃を持ったヘータイやわんこまで投入するのかが今ひとつわかりません。
イモ子とその友達、友達を殺した男、友達の彼氏、ライブハウスのオーナー(「新スター・トレック」「X-メン」のパトリック・スチュワート )他、登場人物それぞれ立場をちゃんと掘り下げなければ、ストーリーに深みと厚みが出ないのに、それを致命的に怠っている。
だもんで、見ていて置いてかれ感とダメな意味での理不尽感が凄まじい。
観客への説明を思わせぶりなセリフだけで済まそうとする脚本がまず姑息で、好奇心が刺激されるよりも映画そのものへの不信感が増してしまいます。

スキンヘッズの出で立ちが、軒並みMA-1のフライトジャケットにロールアップ・ジーンズ、ドクターマーチンっぽいブーツなのはちょっと驚きでした。今でもこんなルックスなんですかね。
そいつらをおちょくるために、主人公バンドが1曲目に演奏するのが、デッド・ケネディーズの「Nazi Punks Fuck Off」ってのもなあ……名曲ですけど。
ブラック・サバスやポイズン・アイディア、ミスフィッツ、ダムド、クロ・マグス、スレイヤー……名前が出てくるバンド、年寄の私は心動かされますが、みんなふっる笑

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なお、楽屋のいざこざからラストまで使われている5発装填のスナブノーズは、トーラス・レイジングブルのモデル455(.455カスール弾)か500(.500S&W弾)と思われます。


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