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短編小説|ロスト・アーモンド

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黒猫ロクが織りなすちょっと不思議な冒険譚
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#冒険

短編小説|ロスト・アーモンド no.12

あの一件に思い至ってからというもの、ほぼ毎日のようにmeijiのボール型チョコレートを口にす…

短編小説|ロスト・アーモンド no.11

翌日はシフトが無かったため、昼まで寝て過ごすつもりだった。  しかし惰眠を貪る僕を、ロク…

短編小説|ロスト・アーモンド no.10

 少なくとも、あのチョコレートに違和感を持ってるのが僕だけではないことが分かった。  そ…

短編小説|ロスト・アーモンド no.9

 深夜勤務は一人で担当することが多い。  その日の勤務も夜勤メンバーを見送った後は、一人…

短編小説|ロスト・アーモンド no.8

 散歩から戻ってから、夜食とも朝食とも昼食ともつかない食事を摂る。  シャワーを浴びて、…

短編小説|ロスト・アーモンド no.7

 深夜から翌朝のラッシュまでの激しい勤務を終え、朝九時すぎに部屋に戻った。  ロクは食器…

短編小説|ロスト・アーモンド no.6

 やはりどうしても気になってしまい、帰宅してからもチョコレートのパッケージを取り出して、眺めてみる。  かくれんぼを終えて、籐の椅子の上で毛繕いをするロクが不思議そうに僕を見つめている。  パッケージを眺めながら、チョコレートを一つ口に運び、齧ってみる。  カリッと音が鳴り、口の中でチョコは豊潤に溶け出す。その音を聞いたロクは耳をピクリと動かした後、籐の椅子から飛び降りて、僕の足元にまとわりつく。 「ロク、いくら君からのお願いでも、猫にチョコは食べさせられないよ」  僕が

短編小説|ロスト・アーモンド no.5

 翌日のアルバイトは、日中の勤務だった。  昼のピークを終えた後、田端さんと棚の前出しを…

短編小説|ロスト・アーモンド no.4

 ロクとの生活も半年になろうとしていた。  相変わらず、帰宅後のかくれんぼはお互いの習慣…

短編小説|ロスト・アーモンド no.3

 ロクとの生活も半年ほど経過していたが、大家さんが心配していた様に、部屋の壁や床をロクが…

短編小説|ロスト・アーモンド no.2

 とりあえず管理会社に連絡をしようとスマホを手にし、結局そのスマホはテーブルに置く。  …

短編小説|ロスト・アーモンド no.1

 休日はコーヒーを飲みながら、本を読み耽る。  コーヒーのアテにはチョコレート。  これが…