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オープンダイアローグからキャリアカウンセリングのナラティブアプローチを考える

 オープンダイアローグは、フィンランドのケロプダス病院で開発された技法だそうで、医師が一方的に患者に診断を下すのではなく、医師や患者、家族、コ・メディカルが集まって対等に対話を重ねる技法とされています。オープンダイアローグ中は治療的介入を行わず、アドバイスも説得もしないといいます。医療チーム内の治療方針も患者や家族に見せ、感想を患者や家族から聞くのだそうです。第一人者としてヤーコ・セイックラーという医師が挙げられることが多いようです。

 医療チーム内の治療方針を患者や家族に見せてしまうリフレクティング・プロセスというのはノルウェーの精神科医トム・アンデルセンも技法を公開しています。
 学校の先生にしてもカウンセラーにしてもお医者さんにしても「自分の悩み」をクライエントに見せることでクライエントが「それでいいですよ」とか「そんなことで悩んでいたんですか」とか言いやすくなる効果はあると思います。
 そうでなくても上下関係になりやすい医師・患者あるいは教師・生徒関係を対等にすることで、お互いの自由発言は増えるように思っています。医師や教師が「あなたのことはこう思っているんだよ」とマイルドに伝えることで患者や生徒は「ああ先生は自分のことをそう思っていたんだ」と理解し、納得したり反発したり自由にできるようになります。

 つい最近、ある団体の70代?のOBの方の言動を見て(本人は団体の運営に助け船を出したと思っておられたようでしたが)「この人、まだ前時代を引きずってるのかな」「組織の運営をこわしてるのがあなたであること、わかってるのかな」と思ったばかりでした。
 情報共有や「自分がこう思っている」と言うこと、「相手はどう思っているか」ちゃんと聞くこと、率直に語り合うことが大切だと思っています。

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