ジョブ・クラフティングについて考える
私は経営学・雇用管理方面にはあんまり詳しくないのですが。キャリアコンサルティング関係ではあまり出てきませんが、周辺分野というか類似した考え方ではあるような気がしており。
日本では高尾義明先生や島津明人先生などが積極的に概念や技法、実践をご紹介されており、お2方のものをはじめ日本語の論文も結構たくん入手可能です。関連する書籍や雑誌も出てますね。
レズネスキーとダットンによって提唱されたというジョブ・クラフティングという概念ですが、僅かな知識を踏まえて意訳してみますと、従業員が所属機関から与えられた仕事をやるに当たって、単に「言われたことをそのままやる」のではなく、(1)タスク境界を変更する(仕事のやり方や仕事内容を調整・修正する)、(2)関係性や相互作用の境界を変更する(上司や同僚、取引先等との関係を調整・修正する)、(3)認知的な境界を変更する(仕事自体への認知を変更する)ことを通して、自分なりに仕事のやりがいを持って積極的に仕事に取り組んでみる、ということを目指しているようです。
自分で率先して選んではいない、与えられた仕事であっても、会社の意図に反しない範囲で自分なりにクラフト(調整・修正)していくことで仕事がやりやすくもなるし、やりがいも出るかもよ、というところがミソなんでしょうね。
厚生労働省の補助金で島津先生が研究代表者となってまとめた研修プログラムも公開されています。
https://hp3.jp/wp-content/uploads/2019/09/14.pdf
ジョブ・クラフティング研修をすることで、仕事のいきいき度が上がり、心理的ストレス反応が減少するという効果も見られるみたいです。
企業分野のキャリアコンサルティングに携わっている方は学んでおいても良いのかもしれません(私がここに書かずとも、既に有名かもしれませんけれども・・・)。
いやしかし、ネット社会って検索すればいろいろと情報が出てくるから便利ですね。しかも人事労務系の1サイト2サイトだけでなく今は論文なども検索で出てくるので、それなりに(かなり)深く調べられますね。本格的にやるとなると、本や雑誌を買ったり原典に当たったり専門家に聞いたりしたほうがいいとは思いますが。
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