冒険

子供の頃聞いた勇者の話はもうおとぎ話ではなくなった。
家族を、親友を殺された僕の心は、木の棒を持って友人たちと野山を動物とともに走り回った子供の頃の純粋な心はなくなり、今は憎悪と復讐が渦巻いている。
到底太刀打ちできないような古ぼけた剣を持ち、魔王を前する。
それでも憎悪と復讐心が薄れることはなく更に負の感情が禍々しく渦巻いている。
「嘆かわしい」
僕はここで力尽きるだろう僕に勝算など少しもないそれでも、こいつの前まで行けたことは褒めてくれたっていいだろう?

かつて子供だった少年は青年になり、冒険に出るたびに持っていた木の棒は剣に変わり、愛情は憎悪に、友情は復讐に変わった。


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