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大切なものを大切にすることの大切さ

大切なものというのは
距離が近ければ近いほど
見えなくなってしまうみたいだ。


僕たちの心はみんな
生まれながらに「遠視」みたい。


子供のころ欲しかったオモチャ

彼女からもらった初めてのプレゼント

一生を共にすると誓ったパートナー

心から愛する我が子


手に入れたいと思っていたあの頃は
あんなにくっきりと輝いていたのに

手に入れた(と勘違いした)途端に
その価値が見えなくなってしまう。

そして 気付かぬうちに踏みつけたり
傷つけたり 壊してしまったりするんだ。


どうして僕はこんなに愚かなのだろう。


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■言い訳
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皆さんもこういった経験はないですか?

一生をかけて大切にしようと思ったものを
数年後には自らの手でボロボロにしてしまうなんていうことを。


そしてこんな風に
言い訳をするんです。

『自分のせいじゃない』

『きっとこれらのものは、最初から僕には必要なものではなかったんだ』

『だから大切にできなかったんだ』


いつもそう。
いつも僕はそうやって逃げるんです。

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■大切にできない本当の理由
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でも、本当にそうなのか?

僕たちが大切なものを大切にできない理由は
それらのものが全て悪いのでしょうか?

・・・

・・・

・・・そんなことはない。


欲しかったオモチャを手に入れたとき
僕は最高に幸せだった。

彼女からもらった初めてのプレゼントは
ずっと肌身離さずに身につけようと思った。

最愛のパートナーは
一生をかけて幸せにしようと誓った。

苦労と苦悩の末に誕生した我が子は
これまで感じたことのない悦びを与えてくれた。

 

理由は、それらのものの中にあるんじゃない。
僕の中にあるんだ。


僕が「ものを大切にできない人間」だから。
それが1番の理由。

そんな僕だから
それらのものはみんな
「大切じゃないもの」に変換されてしまったんだ。


ごめんね。みんな。

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■遠くのものは美しく輝き 近くのものは見えなくなる
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大切なものを大切にできない理由は
もう一つある気がします。

それは、対象物との距離の問題。


「遠くにあるもの」って
美しく見えてしまう

「近くにあるもの」って
気付かぬうちに美しさが失われてしまう。


僕たちが大切なものを手に入れた瞬間から
大切なものは少しずつ少しずつ色を失ってく。


なんて切ないんだろう。
大切なものを手に入れた瞬間から
少しずつ消えていってしまうだなんて。

でも本当は違うんです。
大切なものは
距離の遠近なんかに関係なく
変わらずにずっと輝いているんです。

いつも僕たちの傍で
ピカピカと光っているんです。


一番の問題は
僕たちの目は生まれながらに遠視で
近くのものの美しさが見えないってことなんです。

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■大切なものをずっと大切にするために
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さて、そろそろ話をまとめようと思います。

じゃあ僕たちはどうしたら
大切なものをずっと大切にすることができるのでしょうか?

僕の答えは2つです。
とてもシンプルな答えです。

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■失ってみる
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1つ目は
「失ってみる」ことです。

なんでもいいです。

大切にしていたオモチャを
ビルの屋上から投げてみる。

便利なスマホを解約してみる。

仕事を辞めてみる。

大切なパートナーと別れてみる。

大切な我が子を叩いてみる。
(虐待は絶対ダメだよ!)



どうですか?
想像してみると
どれくらいの痛みを伴いましたか?

その痛みの質と量が
その相手に対する「大切にする気持ち」の本質だと思います。



人間は愚かです。
失ってみないと大切さが感じられないのですよね。

だから僕は
毎日毎日失う想像をします。

だって
失いたくないから。

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■大切にすることを習慣化する
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もう一つは
「大切にすることを習慣化する」です。

僕はいま
なんて当たり前のことを言っているのでしょうか(笑)

でも これこそが
「僕ができていないこと」です。


前述したとおり
大切なものの美しさは
近ければ近いほど見えなくなってしまいます。

その大切さをくっきりと感じるために
毎日それを磨くんです。

大好きな靴を磨くように。
大好きな腕時計を磨くように。
大好きなアクセサリーを磨くように。


そうすると気づくんです。
そのものの本来の美しさに。

自分がそのものを大切にしているという
当たり前の事実に。



だから僕は
「ありがとう」をたくさん言います。
贈り物をたくさんします。
大好きな人にハグをします。

そうすると
大切なものがもっともっと大切になっていきます。

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■歳を取るって悪いことじゃない
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最後に少し余談になってしまいますが、
「歳を取って涙もろくなった」
なんていう話を聞きますよね。

僕もその一人です。

どうしてそうなるのかっていうと
歳を取ると心の目が「近視」になるからだと思います。


人間は歳を取ると老眼になって
近くのものが見えなくなってしまう。

でもその代わりに
心の目は近くにある大切なものを
くっきりと映し出すようになる。


家族に感謝する。
健康に感謝する。
生きていることそのものに感謝する。

自らの命に限りがあることを知ることで
近くにあるものの美しさがくっきりとする。

いつか来るみんなとのお別れの日に備えて
すべてのものに大きな価値を感じることができる。

そう考えると
歳を取るのも悪くないって思えますね。


僕の目はまだまだ遠視のままです。

でも、歳を取るにつれて
少しずつ近くのものの大切さが見えてきているみたいです。

そうやってこれからも生きていきたい。

大切なものを大切にしながら。
大切なものに大切にされながら。

おしまい。

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【追記】
実はもう一つ大切なお話があるので、別の記事に書きますね。
今回の記事は長すぎましたね。ごめんなさい。
読んでくださった皆さん、本当にありがとう(^^)


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