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【若者たちがビジネスマインドを持って将来決定を行える未来を創造する】キャリアクリエイターPJ・吉田匡宏

\NCLインタビュー第10弾/
Next Commons Lab弘前は、地域おこし協力隊制度を活用して、経済的なリスクを軽減しながら起業を目指す取り組みをしています。地域資源を活用したり、地域が抱える課題にアプローチするプロジェクトを立ち上げ、現在8名のメンバーがそれぞれのテーマに沿って弘前市で活動しています。

今回ご紹介するのは、Next Commons Lab弘前で、キャリアクリエイタープロジェクトの活動をしている吉田匡宏さん。NCLと出会うまでの活動や現在の取り組み、これからの展望についてお話を伺いました。

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音楽アーティストから経営者へ。プレーヤーから若者サポートへ

-弘前にUターンするまで、どんなことをしていましたか
弘前市出身で、中学生の頃から音楽家になりたいと考えていました。地元の高校を卒業後、東京の私立大学理工学部に進み、学業と両立しながら音楽活動を続けました。
とにかく音楽をつくり、演奏することが大好きで、大した才能があるわけでもないのに人の何倍も努力しました。すると周りの沢山の方々が支えて下さり、28歳のときにようやくデビューすることができ、こんな田舎者でも32歳まで音楽活動を続けることができました。

音楽の次にやりたかったことが「経営」でした。大学では経営システム工学科で経営学を学んでいたこともあり、元々30歳になったらチャレンジしようと考えていました。音楽活動を終了したとき、自分のこれまでの経験も活かせるレコード会社を起業しました。
レコード会社とは、音楽を作ったり販売したり配信したりする会社のことです。実際に会社を始めると、沢山の方が協力して下さり、どんどん人が集まってきました。また、昔音楽で生活が出来なかった時代に企業の経営コンサルやITコンサルの仕事をさせていただいたこともありましたので、その経験が役に立ちました。

音楽活動も会社設立も、周りの方々の支えのおかげで実現できたことだと思っています。

-NCLを知ることになった経緯を教えてください

レコード会社の事業は楽しく順調だったのですが、音楽産業がどんどん縮小していることは以前から分かっていました。これ以上このモデルを拡大するのはやめて、自分はまた別の産業で法人を立ち上げよう。さて、何にチャレンジしようかなー、と考えていました。

2018年の12月、ちょうど母が今年度で仕事を退職することもあり、地元の弘前で何かできないかと考えていたところ、たまたまNCL弘前の募集を見つけました。面白そうだなと思い、詳細を確認すると、募集締切がなんと翌日でした!(笑)一晩で職務経歴書、履歴書、事業計画書を書き、なんとか形にして申し込んだのを覚えています。

このときの募集は、いくつかのプロジェクトの中からやりたいことを選ぶ形式になっていました。その中で教育に関わるプロジェクトを選んだのは、今の弘前に最も必要だと感じたからです。あと両親が教員で、僕自身も人に何かを教えたりすることが大好きなので、その点もいいなと思い応募しました。

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弘前の街に若者や学生が活躍できるホールディングスをつくる!

-現在取り組んでいるプロジェクトについて教えてください

キャリアクリエイタープロジェクトは、弘前の財産である学生が、きちんとビジネスマインドを持った上で将来決定を行えるような仕組みをつくることを目的としています。
このプロジェクトの背景には、弘前が全国平均に比べて子どもが少ないという現状があります。弘前市の人口分布を見ると、県内唯一の国立大学があるために18~23歳が膨らみ、その上の生産年齢人口がえぐれていて、高齢者が多くなっているんです。

これだけ人口を吸収する能力はあるのに、来てくれた若者を流出してしまう。少ない生産年齢人口で高齢者の人口を支えなければならないため、地域経済は破たんしかけている状態です。この状況を打破するためには、若者が少しでも弘前の企業で働いたり、事業を興したりすることで、生産年齢人口減少のカーブを少しでも緩やかにすることが必要です。

当初は地元企業への大学生のインターンシップ制度をモデル化し、優秀な人材を弘前で育て、弘前で働ける仕組みを作ろうとしました。現在はそこから間口を広げ、若者の生き方や働き方に焦点を当て、若者が実現したいことを全面的にバックアップすることで、それぞれの活動を事業化することを考えています。

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-今、吉田さんが具体的にしていることはどんなことですか
現在は、弘前市内のいろいろな経営者さんとつながって、若い世代の人材育成の大切さを知ってもらう活動を続けています。人材育成といっても、ただ作業的な職業体験をさせるのではなく、社長の横で会社を支えるブレーンになるような、幹部候補を育てるイメージです。弘前に限らず地方ではワンマン経営の中小企業が多いですが、本来の経営モデルとしては好ましくないんです。将来の幹部候補となり得る優秀な人材を育てるということの必要性を、地元企業の経営者に浸透させようとしています。

また、将来に対する不安や、現状に対する不満を抱えた若者に対して、自分の経営の知識やコンサルの仕事を活かして相談を受けています。その人がどんなことを大切にしているのか、どう変わりたいのかなど詳しく伺い、実現するためにはどうしたらよいのかを共に考え、行動します。相談者以上に僕も尽力し、あらゆるリスクを排除してサポートするんです。この対象となるのが、30歳くらいまでの若者です。弘前で自分らしく働く若者が増え、それを見て、知識や技術を身につけた上京組の若者が一人でも多く弘前に帰ってきてくれたら面白いですね。そういう若者が増えることで、学生が将来決定をするときの選択肢も増えると思います。

今は地道に一人ひとりと真正面から向き会って、それぞれのやりたいことを進めているところで、農業や飲食業、イベント運営など、やりたいことのジャンルはさまざまです。自分の知識が及ばない部分は勉強し、詳しい方にアドバイスをいただくこともあります。最近は自分でも未知の世界である農業について勉強中です。こういう時、NCL弘前のメンバーがいることで、自分では足りない部分を補っていただけるので助かっています。

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理想としては、さまざまな分野で協力し合えるホールディングスを作ることです!それぞれ若者の「やりたい」から始まったことを活かして、より大きなことをする。そのホールディングスで当初考えていた学生の経営インターンも実施し、最終的に弘前に雇用を生み出す仕組みを作りたいです。

-これから取り組みたいことや展望を聞かせてください

まずは任期の3年間で、自分がサポートしたことによる成功事例を増やし、資本を投入して法人化まで実現したいと思っています。現在は若者支援ですが、いずれは学生支援まで幅広い支援ができるようにしたいです。

また、地方だからこそできる「人材シェアリング」も考えています。たとえば、冬に閑散期になる農業法人と、冬に忙しくなる不動産業をマッチングさせて人材をシェアするなど…田舎だからこそ、顔が見える距離感・規模感で両者の生産性を上げるような仕組みを作り、その仕組みによって地域経済を面白く回していくことができたらと考えています。

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全国に仲間がいる環境で、一歩踏み出そう

-これからNCLの仲間になりたいと考えている方へ、一言お願いします

なにかやってみたいな、今の自分を変えたいなと思う人は、まず声を掛けてほしいです。
一歩踏み出して行動し、何かを達成できたとき、その人が仲間になっている状態を目指しています。
毎日の人生をわくわくドキドキしながら自分らしく生きていく若者が一人でも増えて、それに刺激された学生が「こういう生き方もアリなんだ」と思ってもらえたらうれしいです。

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<NCL弘前起業家募集!&説明会開催中>
Next Commons Lab 弘前(NCL弘前)では下記プロジェクトで引き続きメンバーを募集中です。興味のある方はぜひ下記をご覧ください!
・みんなの「はじまり」を応援する場所
・ローカルフードデザイナー
・オープンで自由な学び
・新たな魅力を流通させる地域商社
・自由提案
http://nextcommonslab.jp/hirosaki/

下記日程で、オンライン説明会を実施します。
ざっくばらんに話す会なので、まずはお気軽にご参加ください!
・3月3日(火)19:00-21:00
・3月7日(土)10:00-12:00
*当日はZOOMを予定しています。URLは後日Facebook等でご案内します。
https://www.facebook.com/NCLhirosaki/

また、エントリーを検討する方には個別説明会も実施しています。ご希望の方は以下までお問い合わせください。ncl.hirosaki@gmail.com

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