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【地元弘前にワインづくりとワイン文化を根付かせたい】ワインPJ・永田朗麻

\NCLインタビュー第9弾/
Next Commons Lab弘前は地域おこし協力隊制度を活用して、経済的なリスクを軽減しながら起業を目指す取り組みをしています。地域資源を活用したり、地域が抱える課題にアプローチするプロジェクトを立ち上げ、現在8名のメンバーがそれぞれのテーマに沿って弘前市で活動しています。

今回ご紹介するのは、Next Commons Lab弘前でワインプロジェクトに取り組む永田朗麻さん。NCLとの出会いや現在の取り組み、これからの展望についてお話を伺いました。

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地元弘前で、好きを仕事に。ワインづくりへの挑戦

ー永田さんとワインとの出会いは?

ワインとの出会いは15年前。当時音楽活動をしていて、そのかたわら、ワインショップでアルバイトしていました。その店はワインを試飲することができたので、自分も実際にたくさんの種類のワインをテイスティングしました。店長のソムリエが、値段や生産している国によって味が異なることや、ワインに関する知識を教えてくれたこともあり、ワインの世界にはまっていきました

音楽活動に終止符を打つとなったとき、自分が生業にできることは何だろう、と考えました。そうして考えたとき、ワインに携わる仕事を続けたいと思ったので、ソムリエの資格を取得し、以降ワインに携わる仕事をしていました。

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-NCLを知ることになった経緯を教えてください
ふるさとである弘前には漠然といつか帰りたいなと思っていました。そんな思いを抱えたまま、その当時働いていた会社でワインに触れる仕事をしていたのですが、異動でワインから遠ざかるかたちになり、本格的に転職やUターンを考え始めました。

会社で働きながら、転職やUターンについて友達や知り合いに相談していたとき、お世話になっている青森出身のワインスクールの先生から「こういうのがあるよ」とメッセージをいただきました。それが、Next CommonsLab弘前のワインプロジェクトのメンバー募集でした。

弘前市には、自分でブドウを育て、ワインを醸造している笹森さんという方がいます。自家製のワインに合う青森の新鮮な食材を提供するイタリアンレストラン「オステリアエノテカ・ダ・サスィーノ」のオーナーでもあります。笹森さんが弘前市でワインづくりをしているのは知っていたので、そこに活動する人として加わることができるというのは心を動かされました

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詳細をみると、その週の金曜に渋谷で説明会があるということだったので、早速参加。その足で弘前に帰省して、笹森さんのレストランへ行き、実際に関わることになるワインをいただきました。NCLでの募集を知ってから、「このプロジェクトに自分も参加したい、応募しよう!」となるまで、今思うとすごいスピード感でした(笑)。その時の風向きや流れがあったような気がします。

現在の弘前での地産ワインの知名度はないに等しいです。そういう土地でこれからワインを一からつくっていくことは、10年20年の長いスパンの話になりますが、純粋に楽しみだと思えました。

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2019年の1月から、NCL弘前の一員として本格的に活動を開始しました。高校を卒業して以来離れていた弘前市なので、人脈もないに等しかったですが、その点ではNCL弘前という枠組みがあったことで不安は払拭できました。弘前市に今どんなお店があるかとか、どんな人がどんな活動しているかとか、自分ひとりで始めようと思ったらゼロからの人脈づくりになってしまいますが、NCL弘前のコーディネーターのバックアップもあり、後押しになりました。

弘前は「ワイン特区」。弘前産ワインを世界へ届けたい

-ワインプロジェクトについて教えてください

「弘前にワイン産業をつくる」ことを目標に、弘前市でブドウを栽培し、弘前産のワインを醸造することに挑戦します。

現在はサスィーノの笹森さんが運営するワイナリーで、ワインに使用するブドウの栽培から収穫、ワインの醸造を学んでいます。ブドウの収穫は1年に1回なので、ワインの醸造も年に一度しかチャンスはありません。活動を開始して現在まででようやく1年間のワイン醸造までの流れを見ることができたかな、と思っています。任期の3年間は笹森さんのワイナリーで学ばせてもらいつつ、自分でブドウ畑を持ってワイナリーを運営していけるように準備する予定です。

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また、NCL弘前の活動拠点である「オランド」を活用して、不定期でワインのイベントを開催しています。

これまで東京で働いていたときはワインを売る側、提供する側だったのが、ワインプロジェクトに携わったことでつくり手側に変わり、見え方もまったく変わりました。本屋さんで働いていたのが、急に小説家になったような感覚です(笑)。このブドウの品種はこういう特徴があって…とデータとして頭にあっても、いざつくるとなったときに、なんとなく頭で分かっていても、実際のその場面場面ではいろんなことがあって、とても刺激的です。

最終的には、生産者の顔が見える地産ワインと、青森の食材をうまく組み合わせ、ワインツーリズムを醸成していけたらと思っています。

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-弘前はワインづくりをするのにポテンシャルがある土地?

ワイン用のブドウをつくっている農家さんは、弘前市では笹森さんのほか、大手飲料メーカーの契約栽培のブドウ農家もいます。弘前市はりんご農家の方が多いですが、気候や降水量などの気象条件的にも、ワインづくりにも向いていると感じています。

弘前市は「ワイン・シードル特区」に認定されています。一般的にワインづくりは、ある一定の量を製造しなければ販売できないという量の基準があるのですが、弘前市の場合は条件を満たせばワインやシードルを少量から製造し、販売できるのです。そういう意味でも、ワインづくりを始めやすい環境にあると思います。

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-これから取り組みたいことや展望を聞かせてください
ワインは、ブドウづくりから始まり、収穫して果汁を絞り、タンクに詰めて発酵させ、瓶詰めして熟成させて、ようやく商品になります。商品としてかたちになるまでに時間がかかります。まず、ブドウを収穫できるようになるまでに、植えてから3~4年はかかります。
収益になるまでに時間がかかる上に、ブドウづくりとワイナリーを両立するのは大変なことです。

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醸造所を先に整備して、農家さんにつくっていただいたブドウでワインを醸造する方法もあります。どのようなやり方でワインプロジェクトをかたちづくっていくかはまだ模索段階ですが、周りの方々の協力を得ながらひとつずつ進めていきたいと思っています。

また、3月からワインについて気軽に学べる機会としてワインスクールを開設します。「ひろさきわいん塾」としてワインのことをもっと知りたい方や、興味がある方を対象に、実際にワインを飲みながらワインの知識を学べるような場を目指します。
・ひろさきわいん塾の詳細はこちら>>https://www.facebook.com/hirosakiwinejyuku/

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弘前市にはワインだけでなくシードルも日本酒も造られています。お酒という大きな括りのなかで、ワインだけでなくほかのお酒にも興味を持ってもらえるようにツーリズム化できたら、もっと面白くなりそうです。

ワインを新たな弘前の産業に!

-これからNCLの仲間になりたいと考えている方へ、一言お願いします

当初は笹森さんのように、ひとりで畑をつくり、ワイナリーの運営もしようと考えていましたが、一人でブドウ畑もワイナリーもやっていくのはなかなか大変そうです。同じ気持ちでワインづくりを実現しようとする仲間がいたら心強いです。

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永田さんがはじめる「ひろさきワイン塾」。3月から定期的に開催します。テーマは各回1回完結。全回通してはもちろん、興味のあるテーマのスポット受講も可能です。第1回目は昼と夜の2本立て!ぜひ参加ください!

ゼロから始める愉しむワイン 第1回 ワインとは?テイスティング方法
 日時:2020年3月14日(土)14:00-15:30
 場所:HIROSAKI ORANDO(青森県弘前市百石町47-2)
 https://www.facebook.com/events/228433468155539/

ブラインドテイスティングde世界のワイン
 日時:2020年3月14日(土) 18:00〜19:30
 場所:HIROSAKI ORANDO (弘前市百石町47-2)
 https://www.facebook.com/events/609085466544122/

詳細はFacebookページをご覧ください!https://www.facebook.com/hirosakiwinejyuku/

【ひろさきワイン塾お問い合わせ】
 電話:050-3503-5581
 メール hirosakiwine@gmail.com

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<NCL弘前起業家募集!&説明会開催中>
Next Commons Lab 弘前(NCL弘前)では引き続きメンバーを募集中です。興味のある方はぜひ下記をご覧ください!http://nextcommonslab.jp/hirosaki/

下記日程で、オンライン説明会を実施します。
ざっくばらんに話す会なので、まずはお気軽にご参加ください!
・3月3日(火)19:00-21:00
・3月7日(土)10:00-12:00
*当日はZOOMを予定しています。URLは後日Facebook等でご案内します。
https://www.facebook.com/NCLhirosaki/

また、エントリーを検討する方には個別説明会も実施しています。ご希望の方は以下までお問い合わせください。ncl.hirosaki@gmail.com

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