【技術】自動翻訳では伝わらないことがたくさんあると思った話
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この記事は、Podcast「にゃおのリテラシーを考えるラジオ」の2024年11月3日配信の書き起こしです。
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にゃおのリテラシーを考えるラジオ
読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書と IT 時代の読み書きそろばんを中心に様々な話をしています。
今回のタイトルは 、
【技術】自動翻訳では伝わらないことがたくさんあると思った話
というものです。
テレビをほとんど見なくなった
水曜日はITを中心とした技術的な話をしています。
三が日も今日までですね。
3日になるとお正月気分も薄れてきて、通常運転という感じになってきたのではないでしょうか。
今年は月曜始まりでしたから、そろそろ仕事という方もいらっしゃるでしょう。
僕はというと、1日3日とお仕事があって、合間にこの配信の準備をしたりしているので年末年始もいつもと変わらずに過ごしています。
僕は日頃からYouTubeをよく見ています。
家にテレビは2台ありますが、どちらにもChromecastをつないであって、今は地上波の放送を見ることはほとんどありません。
朝、時計代わりに見ている放送のほかは歌番組を見るくらいです。
たまに見るとCMがとても邪魔で耐えられなくなってしまいます。
元々テレビっ子で家族の中では視聴時間が長い方でしたが、昔はなぜ平気で見ていたのか不思議なくらいです。
海外YouTuberのリアクション動画で英語を聴く
まあ、そんな感じでテレビではYouTubeやらNetflixやらを見ているのですが、去年からYouTubeでよく見るようになったのが、海外のYouTuberの主に音楽やアニメのリアクションをしている動画です。
これを字幕なしで見るのです。
例えばJPOPのある歌に対するリアクションを集中的に見るっていう感じ。
続けていると自動的にオススメに出てくるので、それを拾いながら見るのですね。
使われている言葉は圧倒的に英語が多いのですが、 ドイツ語やスペイン語の場合もあるし、中国語もあります。
英語はほんの少し単語が聞き取れるようになった感じですが、他の言葉は全くわかりません。
でも、同じ曲に対するリアクションだと、言っていることがなんとなくわかることがあります。
さらに、同じ英語でもいろんなパターンを聞き取れるようになってきました。
住んでいる地域やそもそもの母語による発音の癖があって、みんな多少ブロークンでも結構気楽に話しているということがわかってきて、若い頃からこういう環境があったら、英語をもっと楽しく学べたかもなあとよく思います。
音楽やアニメで翻訳の難しさを実感する
反面、翻訳というのは難しいものだということも実感します。
歌や物語のセリフは本当に難しい。
JPOPの歌詞は叙情的なものが多いこともあって、直訳に近いと多分意味が通じないでしょう。
アニメのキャラクターのセリフにしても、微妙なニュアンスをわかってもらうのは難しそうです。
これは多分逆の場合も同じなのだろうなと思います。
英語話者のリアクションにしても、その人の出身とか生活環境に応じて使う言葉が微妙に違って、正確にはどんなふうに感じているのかわかりませんしね。
こういうことを考えるようになったのは、歌やアニメという共通の関心があるからなのです。
とても面白いと思うのは、言葉が正確に伝わっているわけではないのに、感情は比較的正確に伝わっていそうだと感じることです。
文字では伝わりにくいことも、動画や音だと伝わるものがあるし、その割合は結構大きいものなのでしょう。
実際、僕も外国の音楽を聴くときには歌詞がわからなくても好きになるものがありますからね。
自動翻訳はまだまだ
そういう意味で自動翻訳の限界を感じます。
特にリアルタイムの翻訳はそうですね。
例えば、英語と日本語では語順が全く違うので、リアルタイムに翻訳すると意味が前後して分からなくなることがあります。
日本語から翻訳された英語を見て、なんだか意味が違っちゃうななんて思うことがあったりしてね。
アニメのセリフも微妙なニュアンスは諦めざるを得ないでしょうね。
葬送のフリーレンのフェルンが言う「フリーレン様」と「Ms.Frieren.」は感じ方が同じだろうか。なんてね。
まあ、世界観とキャラクターの性格が分かってくると、案外正確に伝わっているのかもしれませんが、どっちの言葉も操れないとわからないことがたくさんありそうです。
そこで、はたと思うわけですね。
映画の字幕はすごいのだなって。
コンテキストやその人のキャラクターを踏まえて、ものすごく短い言葉できちんと分かるように表現されている。
それが自動翻訳で可能かというと、まあ無理なのだろうなと思います。
文字にした時点で欠落してしまう情報をさらに直訳すると情報量は激減してしまいますからね。
これは現時点での言語ベースのAIの限界をよく表しているような気がします。
生の言葉に触れる機会が増えて生まれるコミュニケーション
逆にすごいなと思うこともあります。
海外のアニメファンの中には、アニメを見ることから流暢な日本語を操れるようになっている人がいます。
もちろんアニメを見ただけではなくて、ある時点できちんとした日本語の勉強をしているようですが、教科書的な日本語ではない日常的な日本語を違和感なく話している人を見ると、好きになるということがどれだけ大きな力なのかがよくわかるのですね。
インターネットによって生の言葉に触れられるようになると、昔は考えられなかったようなコミュニケーションとか人の交流が生まれるということなのでしょう。
こんなことを考えながらたくさんの動画を見るのは楽しくて、一日中いろんな言語を聞きながら過ごしてしまうのですね。
今回は、自動翻訳では伝わらないことがたくさんあると思った話をしました。
今日はここまで。
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今後配信の中でお返事をしていきたいと思います。
おわりに
読書と編集では IT を特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
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この配信の書き起こしをnoteで連載しています。
今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。
ではまた。
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