【時刻表】時刻表の席番案内で寝台車の変遷を見る
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この記事は、Podcast「にゃおのリテラシーを考えるラジオ」の2023年3月12日配信の書き起こしです。
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にゃおのリテラシーを考えるラジオ
読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書と IT 時代の読み書き、そろばんを中心に様々な話をしています。
今回のタイトルは、
【時刻表】時刻表の席番案内で寝台車の変遷を見る
時刻表を読んでいくシリーズです。
寝台列車のはなし
火曜日は地図と時刻表の話をしています。
今日は時刻表の話です。乗ってみたい列車ってありますか?
JTB時刻表を開いてみると最初の方にイベント列車が乗っています。
僕の手元にある一番新しい時刻表は2023年11月号なので、乗っているイベント列車はもうすでに終わった列車ばかりですが、最新号では花見に行く列車が乗っているのではないでしょうか。
お洒落な名前が付いた列車を見ると乗ってみたいなと思います。
ただ、そのほとんどは観光地への行き帰り用の臨時列車で、乗ること自体が楽しそうな列車はあまりないかもしれません。
もちろん鉄道ファンは十分楽しめるでしょうけどね(笑)
僕が時刻表を読み始めた頃は鉄道が移動手段の代表だった時代でした。
今のように気軽に飛行機を使う時代ではなかったこともあり、長距離移動のために夜通し走る列車の設定が随分ありました。
なかでもエースはブルートレインと呼ばれる長距離夜行列車でした。
これらの列車は寝台車で編成されていました。
列車の中はベッドがずらっと並んでいるのです。
基本は1人分のベッドをカーテンで仕切るスタイルでした。
一部には個室もありました。
飛行機移動が当たり前になる1980年代後半には、移動手段というより観光的なイメージが強い列車になったこともあって、グレード高めの個室中心の編成になっていったような気がします。
「気がします」というのは、僕自身が飛行機利用にシフトしてしまって、寝台列車を利用したのは1985年あたりが最後だったからなのです。
乗ったことがあるのはB寝台の客車タイプと電車タイプです。
客車の方はベッドの向きが進行方向に対して90度になっているもので、電車の方は通常のボックス席がベッドになっている感じのものでした。
ベッドは3段ありました。
乗ったら寝ているしかない構造です。
とにかく寝ながら移動するための最低限の設備って感じですね。
B寝台があるということはA寝台もあるわけです。
そちらは2段になっていました。
A寝台の個室は1人ずつのコンパートメントスタイル。
広いとは言えませんが、壁で仕切られたプライベートな空間になっていたようです。
「いたようです」というのは、お高いA寝台は利用したことがないし、何よりも上野から北に向かう列車には個室があった記憶がないのです。
復刻版時刻表で寝台車の中を調べる
というわけで古い時刻表を調べてみました。
時刻表には座席配置を書いてあるページがあります。そこを見ていきましょう。
まずは1968年10月号です。
この頃は座席が1等・2等に分かれていました。
1等寝台には個室がありますが、1人部屋と2人部屋があり、 2人部屋の方はA室と呼ばれていたようです。
他にB室というのもあって、それは個室ではなく昼間のボックス席を夜は2段のベッドにする形です。
そのほかに2等寝台があり、ドアなしのコンパートメントの両側に3段のベッドがあるスタイルでした。
1978年10月号になるとガラッと変わります。
座席の等級呼びは廃止されて、普通車・グリーン車の区分になりました。
寝台は大きくA寝台とB寝台に分かれ、A寝台は1人個室とボックス席を2段寝台にしたものに分かれています。
B寝台はバリエーションが増えていて、ドアなしコンパートメントの両側2段のものと3段のもの、3段だけどベッド幅が52センチのものと70センチのもの、さらにボックス席の上に3段あるものとかなり複雑です。
これは新型車両の投入によるバリエーションです。
1988年3月号ではB寝台に4人部屋の個室の設定が追加されています。
こうやって並べてみるとなかなか面白いですね。
で、2023年11月号ではどうなっているのかというと、寝台の席番表はなくなってしまいました。
というのも今走っている寝台列車は東京から高松・出雲市に向かうサンライズ瀬戸・出雲だけなのですね。
で、全て個室です。時代を反映している感じですね。
2階建て列車で基本B寝台の1人個室ですが、A寝台の1人個室もあり、その下にB寝台の二人個室があります。
A寝台は広そうだということがわかります。
時刻表から読み取れるのはこんな感じです。
もっと細かいことはネット上に色々情報がありますので、興味がある方は調べてみてください。
寝台列車はむかしばなし
寝台列車は人口が増え続けている時代の移動手段として重宝されていましたが、新幹線や航空機の普及でほぼ駆逐されてしまったのですね。
あの独特の風情を語れる人はもう還暦より上ということになって、本当に昔話になってしまいました。
僕はギリギリ経験できてよかったかもしれないなぁと思います。
今回は、時刻表の席番案内で寝台車の変遷を見るという話をしました。
今日はここまで。
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おわりに
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今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。
ではまた。
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