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【技術】エッジAIが広がるのはパソコンが広がったのと似ている


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この記事は、Podcast「にゃおのリテラシーを考えるラジオ」の2024年5月1日配信の書き起こしです。

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にゃおのリテラシーを考えるラジオ

読書と編集の千葉直樹です。

このチャンネルでは、読書と IT 時代の読み書きそろばんを中心に様々な話をしています。

今回のタイトルは 、

【技術】エッジAIが広がるのはパソコンが広がったのと似ている

というものです。

エッジAIとは?

水曜日はITを中心とした技術的な話をしています。

今、AIをどう使っていくかについて、さまざまな分野で試行錯誤が続いています。

結構いけそうだという分野がある一方で、学習を進めることによって回答が不安定になるような問題も起きていますし、桁違いに必要な計算リソースも頭の痛いことのようです。

計算リソースの問題は時が経てば解決されると思いますが、今はクラウドをみんなで使うというアプローチでなんとかしている状況です。

AIは大量の情報を必要としますから、必然的にネットワークを使うことになりますが、だからといってクラウドで動かす必要があるかというとそんなことはありません。

むしろ、人間に近いところのごくローカルな問題解決をするなら、ローカルなハードウェア上で動作すればいいのです。

必要に応じてネットの海に情報を探しに行けるようにさえなっていればいいことの方が多いでしょう。

今回のタイトルの中にあるエッジという言葉は、そういうローカルな末端のことを表しています。

末端で動くAIをエッジAIというわけですね。

ものすごくはしょった言い方をすると、僕たちがすでに依存しているスマホはエッジデバイスです。

どう発展するか想像する

まあ、だからスマホ上でAIを動かせればいいんじゃないか?というのが当面の目標になってるわけですね。

今のスマホのスペックでなんとかなるのかというと、まあ難しいと思います。

ストレージもメモリも容量がもう一桁か二桁必要でしょうし、それだけデータ処理量が増えるならプロセッサももっとハイパワーなものがいるでしょう。

そういう状況があるので、今はそれだけのリソースが揃えられるクラウド上でAI処理を実行しているわけです。

この状況、40年ほど前のコンピューティングの世界によく似ています。

当時は大量のデータをハイスピードで処理するためには大型のコンピュータを使う必要があり、それを利用するためにオンラインシステムが開発され、ネットワークには電話網を使っていました。

大型コンピューターのラスボスのような形でスーパーコンピューターというものもありました。

当時は高度な情報処理はそういう形でしか行えないと考えられていたのです。

そこにじわじわとパソコンが普及し始めました。

初期のパソコンはおもちゃみたいなもので、とてもじゃないけど企業が持つ巨大なデータの処理など夢のまた夢という感じでした。

しかし、30年前には徐々に状況が変化し始めました。

パソコンが処理できるデータ量はぐんぐん伸び、インターネットの発展も相まって、ローカルな情報はローカルなパソコンで処理するようになりました。

今やパソコンよりもずっと小さなスマホでも様々な処理ができるようになっています。

多分、僕たちが手にしているたった1台のスマホは、40年前のスーパーコンピューターよりも優れた処理能力を持っていることでしょう。

スマホのぬるぬる動くユーザーインターフェイスの処理を、わざわざネットワークの向こうにあるサーバーでやる必要はないわけで、要するにユーザーインターフェースはエッジ側で処理するのが当たり前ですよね。

今AIの世界で起きようとしていることはこの変化にとても似ています。

今、僕たちが普通に使えるチャットAIは基本的にクラウド側で動いていますが、それはエッジデバイスのリソースが足りないからです。

ユーザーインターフェースのグラフィック処理をわざわざサーバー側ではやらないように、AIの大半の処理はエッジでやればいいのですね。

そして、必要な情報を取りに行くときだけネットの海に出ていけばいいのです。

なぜそうなっていないのかというと、繰り返しますがまだエッジデバイスのスペックが低すぎるからなのです。

アーリーアダプターがはじめていること

今ちょっとだけ余分にお金が使える人は、メモリを何百ギガバイトも積み、高性能なグラフィックボードをいくつも積んだPCを手元に置いて、その上でAIを動かし始めています。

まだまだお金がかかってしまいますが、多分数年後には同じスペックのパソコンがもっと手に入れやすくなっているでしょう。

10年ほど経ったら、今のスマホくらいの大きさや値段になっている可能性は高いと思います。

究極のローカルである人間がそうであるように、外部との接続が比較的少なくても自律的に動作するようなデバイスが出てきて、自分の周りにあるデバイスと連携してローカルな処理を行うようになるでしょう。

今僕たちの手元にあるパソコンやスマホのコアに当たり前にOSがあるように、当たり前にAIの機能が動作するようになったとき、AIという言葉はあまり使われなくなるかもしれません。

こんなふうに過去に起きたことを思い出すことで、未来のことを想像することができます。

そして、30年前にITが苦手だった人は今でもスマホすら苦手なように、今AIを使うことを苦手としている人は10年後も使い方がわからないなんてことも起きるのでしょう。

あなたの10年後はどんなことになってるでしょうね?

今回は、エッジAIが広がるのはパソコンが広がったのと似ているという話をしました。

今日はここまで。

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今後配信の中でお返事をしていきたいと思います。

おわりに

読書と編集では IT を特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。

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この配信の書き起こしをnoteで連載しています。

今日もワクワクする日でありますように。

千葉直樹でした。

ではまた。

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