ノブセノブヨ

日々のあれこれに対する空想的解釈として詩や物語、絵を制作しています。 https:/…

ノブセノブヨ

日々のあれこれに対する空想的解釈として詩や物語、絵を制作しています。 https://lit.link/nobusenobuyo

最近の記事

  • 固定された記事

『ひらべったいわたしのはなし〈改訂版〉』発売のお知らせ

『ひらべったいわたしのはなし〈改訂版〉』 2020年の初版に新たに4篇を追加、全18篇からなる掌編集です。 夢がこちら側にやってきたような小さなお話たち。 静かな雨の日の読書に。 今年は、全国のリトルプレスを取り扱う書店様に営業に伺う予定です。取り扱いについてのお問い合わせは、SNSのDMまでお願い致します。 instagram @nbsnby X @Hi44763959 お取り扱い店舗様(2024.4.1現在) ON READING(名古屋市)

    • 名古屋ぶらぶら日記・東山給水塔 ②

      その昔、働き始めてすぐの頃に一度覚王山祭りに出店したことがあります。いわゆる手作り市で、ハンドメイド作家やさまざまなアーティスト、食べ物系などの出店が並びます。私はそのころ熱心に作っていた消しゴムはんこを数十点。中世のキリスト教絵画のモチーフを模写してはんこにすると、私のデッサンの下手さも相まって不思議なほどとぼけた愛らしいお顔になることに気がつき、天使や聖人の方々をはんこにさせていただいていました。懐かしいなあ。 さてそんな覚王山の参道、久々に歩きます。えいこく屋やチーズ

      • 名古屋ぶらぶら日記・東山給水塔①

        何にもしたくないので、東山給水塔へ行ってきました。何にもすることがない日に家にいるととにかく目がつかれます。スマホや読書、ネット、しなくてもいいメールチェック。ついついそんなことばかり。 じゃあ出かけようかと思いつくのは、図書館、美術館、映画館、本屋。あそびの幅の少なさに我ながら哀しくなります。もう何でもいいから、この小世界の中から脱出したい。そう思って、最初に思いついたところへ行くことに決めました。 それが東山給水塔。20代のころ本来の役目を終えただそこで佇んでいるもの

        • 24.4.17 わたしにならない栄養

          最近、「わたしにならない栄養」について考える。世の中には栄養になるものがたくさんあるけれど、全部をぜんぶわたしにしていったらダメなんだ。ためになるけど、わたしにははらない、そういう栄養の採り方をしないと。 猫を飼いたいと思った。なんとなく、彼らはそういうことをよく知っている気がするから。 昼から東山動物園に来た。もう何年ぶりかわからないほど、お久しぶり。ゲートをくぐると空気が踊る鈴みたいにちりりりんと輝いてる。家族連れやカップル、じじばばグループなどで賑わっていて、わたし

        • 固定された記事

        『ひらべったいわたしのはなし〈改訂版〉』発売のお知らせ

          【4コマ】父の奇行①

          【4コマ】父の奇行①

          谷崎潤一郎『文章読本』

          文を書き始めようとする時は、いつも少し怖い。まだかたちを取らない頭の奥にしまってあるものに、正しくふさわしいからだを与えることができるのだろうか。うっかり取りこぼしてしまったら最後、それはもう二度と戻ってこない気がする。さっきまで漠然とわたしだったものとの、永久的な別れ。言葉を紡ぐたびに、わたしの一部が死んでいく。 でも、言葉に導かれて生まれるこころもあるだろう。不意に浮かんできた言葉の並びにハッとさせられることがある。考えて考えてもその一瞬のひらめきに敵わないことは多い。

          谷崎潤一郎『文章読本』

          ヒヨドリが部屋に入ってきた

          つい昨日のこと。 午前中の散歩から帰ってくると、何やらけたたましい音がする。羽ばたきと、何かがぶつかり合う音。「これは鳥がいる」と一瞬で確信し、音がする方へと慌てて走る。 私の部屋に入ると、ベッドの上で鳥が暴れていた。ガラス窓目掛けて突進し、ぶつかって落ち、また飛びあがろうとしていた。待ってー!!と叫びながら急いで窓を開けると、すぐに飛び去って行った。 シーツや布団には緑色のフンが散乱し、よく見ると床や壁にもあちこちに落とされていた。ひどい有様だったが、不思議なほど腹が

          ヒヨドリが部屋に入ってきた

          【夢日記】2024.3.26 連続する夢について

          これまでInstagramのストーリーに載せていた夢の記録を、今後はブログに書いていく予定だ。その方が字数を気にせず書けるし、ワンクッションあった方が見る人の精神衛生上良いと思うからだ。 早速今日の夢の話に入っていこう。 連続する夢について 世の中には夢の途中で一旦目が覚めて、もう一度眠ってその続きを見る、という人がいる。私はそのパターンは滅多になく、一度目覚めあと次に見るのはまた別の夢、ということがほとんどだ。だが今日は珍しく続きものの夢を見た。 (なおここで「続き

          【夢日記】2024.3.26 連続する夢について

          寝入りしなの二枚貝星雲

          序 昨夜は久しぶりに夜更かしをしてしまった。何をしていたかと言えば、このホームページを作っていた。今年は作家活動に打ち込む年と決めているので、営業の顔を作るべく一念発起したのだ。 一旦スイッチが入ると止められなくなり、逆にその好機を逃すといつまで経ってもやる気が起こらないとわかっているので、勢いに任せ気付いたら夜中の3時半になっていた。もうそのまま徹夜してしまえば良い気もしたが、風邪を引いたりすると嫌なので寝ることにした。 私は基本的には日付が変わる前に眠るので、こうい

          寝入りしなの二枚貝星雲

          やさしさと想像力

          「芸術」の傘の下は癒される 年内に、どこかのタイミングで展示をやりたいと思っている。一体なぜ展示をやりたいのか、考えの整理としてちょっとここに書いてみたい。 まず大前提として、私が展示を観るのが好きだ。だから自分でもやってみたい。これが一番の理由だろう。 どんなにわけのわからないものでも、グロテスクなものでも、不快感をもよおすものでも、「展示」という名で開かれたあの空間ではそれが何でか許される。その解放感たるや。むしろそれに積極的な価値を見出すことはインテリの証拠であり

          やさしさと想像力

          ポートフォリオサイトをリニューアルしました

          以前からやらねばやらねば…と思って数年放置していたポートフォリオサイトをやっとリニューアルしました。ぜひご覧くださいませ。 デザインはある程度できても、コーディングができない人間なので、Wixを使用して作成しました。元々Wixを使って作っていたのですが、久しぶりに開いたら編集機能が劇的に進化していて感動しました!素人でも見栄え良く、低価格で作成できるサービスは本当にありがたい限りです。 (ちなみに最初STUDIOで作ろうとしていたのですが、私にはちょっと難しかった…。デザ

          ポートフォリオサイトをリニューアルしました

          言葉を世界にひそむ無限の豊かさの断片を宿すものとして扱うとしたら

          最近家族が英語を勉強しているので、触発されて読み始めた一冊。すごく面白い。 『一億人の英文法 ―すべての日本人に贈る「話すため」の英文法』大西泰斗、ポール・マクベイ(東進ブックス) 英語の参考書だけど、それ以上の発見がある。ネイティブが言葉を使う時の「感覚」の説明に重点が置かれていて、無意識に使っている母語である日本語への意識も研ぎ澄まされていく気がする。 この本の中では、言葉にはそれが表す「意味」だけでなく、方向性や距離感などの身体的な「感覚」も宿っている、ということ

          言葉を世界にひそむ無限の豊かさの断片を宿すものとして扱うとしたら

          「岐阜駅 本の市」無事終了しました!

          「岐阜駅 本の市」二日間出店させていただきました。 特に一日目は開始直後から終始人波が途切れないほどの大盛況ぶりで、こんなにも本を好きな人たちがこの地域にもいるんだ!と思うと胸が熱くなりました。 見に来てくださった方、気にかけてくださった方、一緒に頑張った出店者さんたち、本当にありがとうございました。 お買い上げくださった方の本棚に自分の本があると思うと不思議な気持ちです。読書体験のきらめきの一つになれれば幸いです。 そして主催者のON READINGさん 、徒然舎さん、

          「岐阜駅 本の市」無事終了しました!

          3/2(土)・3/3(日)「岐阜駅 本の市」出品ラインナップ

          本好きにはたまらない、大注目のブックイベント「岐阜駅 本の市」 いよいよ今週末に開催です! 出品タイトルの一覧を作成しました。よかったらぜひご覧ください。 このほか、夢に関してのフリーペーパーを現在制作中です。本当は『夢の測量』と題した本を作る予定だったのですが、途中で「あっ」と思うコペルニクス的転回があったので、ふり出しに戻りました。速報版として、フリーペーパーだけでも間に合わせたい、、、 また、公式SNSで、フロアマップも公開されています。 私は両日共に3Fの「8」

          3/2(土)・3/3(日)「岐阜駅 本の市」出品ラインナップ

          【岐阜駅 本の市 2024】に出店します

          こちらのイベントに参加します。3月2日(土)・3日(日)ともに出店予定です。 東海地方は文学フリマのような本の作り手が直接販売する同人イベントがなく、いつもしょんぼりしていたので、お話をいただいた際はわーいと声が出ました。個人的に嬉しいビッグニュース。 企画してくださった徒然舎さん、ON READINGさん、そしてアクティブGさんに感謝です。 私はこれまで製作した本をいくつかと、自分が見た夢についての変な冊子を新しく作って持っていけたらと思っています。 実力派古書店13

          【岐阜駅 本の市 2024】に出店します

          Eureka!

          私の部屋には多くの植物たちが鎮座している。 小さなものたちは棚の上、比較的大きな樹木系はデスクや本棚の脇に、長くなったポトス類は壁に這わせていて、最近は天井からコウモリランを吊るしてみた。元々そんなに物がないので、部屋はほぼ植物だらけだ。 植物好きの方にはよくわかってもらえると思うけど、こんなにあるのに園芸屋に行くとついまた買ってしまう。家に持って帰っても置き場がないのでひとまずリビングなどに持って行き、いそいそと自室へ向かう。新しくやってきた植物のための居場所を作るべく