人の善意をあてにしない
子供でも買えるようにたこ焼きを５０円にするのはとてもいいことだと思う。本当にやさしい店主だ。
この記事では様々な問題が噴出していて、たった１日で子供食堂を辞めなければならなかったことが書いてある。
俺がこの記事を読み終わって思ったのが、
こんなやさしい店主のお店でたくさんたこ焼きを買ってあげたい
ということ。
１パック５０円で売っていたら当然赤字となるわけで、赤字がかさんでしまったらお店を続けていけない。きっと店主には俺のような「このお店でたくさん買ってあげよう」と思ってくれる大人もいるだろう、そしたらやっていけるはず、そういう思惑があったのかもしれない。
だって商売をやってるんじゃんね。
子供たちにやさしくしてあげて、さらに商売として成り立つ。
そういう計算もちゃんとしているはず。
大阪の人だもん。そこらへんはシビアだと思う。
俺は元奥さんに、やさしくしてあげたつもりだった。
それは奥さんが好きだから、やさしくしてあげたいから、そんな純粋な理由だけじゃなくて、計算もしていた。
これだけしてあげればこれくらい返ってくるだろう
そんな気持ちも、俺は持っていた。
そして思ったように愛情が返ってこないとき、愛情とは真逆の態度をとられたとき、俺はブチ切れた。
計算するのは悪くない。
誰だって未来を予想して行動をしているはずだ。
老後のためにお金をためよう。
明日のために働こう。
合格するために勉強しよう。
モテるために自分を磨こう。
純粋に「こうなりたい」と思う一方で、
人はみんなそういう計算をしていると思う。
〇〇のために〇〇する。
そんな計算。
しかし俺は思った。
何事も計算通りにはいかない。
それは悲しいことでもあるが、
面白いところでもある。
愛情を返さないのはいい。
それは許す。
でも愛情をあげたのにウンコを投げ返してくるのだけは許せない。
ここまで書いて思ったのだが、
俺が元妻にあげていたのは本当に愛情だったのだろうか。
俺が勝手に愛情だと思っていただけで、
彼女にとってはそれはウンコだったのかもしれない。
彼女は俺からウンコをもらったから、
ウンコを投げ返したのかもしれない。
今、そんなことを思う。
別にどっちが悪いとか、
俺はいい夫だったのかとか、
そういうことを問いたいわけじゃない。
いいことをしても、
すぐにいいことが返ってくるとは限らない
それが言いたかった。
勉強してもすぐに成果がでるとは限らないし、
愛情を注いでもアイドルが結婚してくれるとは限らない。
っていうか、結婚してくれないことのほうが圧倒的に多い。
それでも勉強したいのなら、
それでも愛情を注ぎたいのなら、
行為そのものに感謝することだ。
行為そのものに満足することだ。
何も返ってこなくてもいい。
ぼくは勉強してると幸せ。
愛してくれなくてもいい。
ぼくはきみを愛しているだけで幸せ。
そんなふうに思えば、
思うような結果が出なくても怒らないで済むよね。
俺はそんなふうに奥さんを愛したらよかったのかもしれない。
それはすごく理想だし、
そんな無償の愛は素晴らしいと思うけど、
でも俺はそんな素晴らしい人じゃないしなぁ。
計算しちゃうんだよ。
愛情のキャッチボールをしている、自分と誰かを。
そんなふうになりたいって心から思う。
愛のある生活をしたいって、心から思う。
でも、俺の別れた奥さんみたいに、
人になにもしないし、人からなにもしてもらわなくてもいい、
そんな感じの人もいるんだね。
それは人それぞれなんだね。
もしかしたら、今だったらそんな彼女に合わせられたかもしれないけど、
当時の俺には無理だった。
夫婦として一緒に生きているのに、
お互い無関心でやっていく、
それでいい、
そんなふうには、とても思えなかった。
いや、今でも無理だ。
そんなふうにやっていくくらいなら、
ひとりで生きていったほうがいい。
そう思うから、彼女と完全に袂を別ったんだ。
いろんな考えの人がいる。
いろんな性格の人がいる。
そんないろんな人の存在を俺は理解するけど、
理解する＝付き合う という意味では無い。
理解するけど、でも付き合ってられないこともある。
短い人生だもん。
俺は冷たい人より、あったかい人と一緒に生きていきたい。
でも、俺の期待、俺の愛情が重かった、
押しつけがましかったということも、
認めたくないけど、きっと事実。
俺はもうちょっとだけ、軽くなりたいと思う。
自分の思い通りにならなくても、「ふーん」って。
わかったよ、ってスルーできるようになりたい。
人が無礼なことをしてきても、カーッとならずに、
「へぇ～、この人こんなことするんだ」って軽く受け止めたい。
人はなかなか変わらないけど、
でも毎日ちょっとずつ変わっているから。
俺は真面目なのをやめて、
ちょっとだけ軽くなっていこうと思うよ。
怒るのをやめようと思う。
人に期待するのを、薄くしようと思う。
あまり人に期待せずに、
自分が人に何かできるということを喜びたい。
俺は計算しちゃうし、期待もしちゃう。
でも、その割合を減らしていきたい。
もっとeasyに生きていけたら。
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