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140字小説【廻転】

 もう何周目かしら? さっきからずっと、同じ道をグルグルと回ってばかり。

 きっと私はこの輪廻から抜け出せない。誰にも選ばれず、ただひたすら干からびていくだけ。

 だからそうなる前に、一つだけ聞いてもいい?

 もし私がマグロじゃなくてサーモンに生まれていたら、アナタは私を選んでくれた?