【音楽】たかがアマチュアのヴァイオリンされどヴァイオリン

今回から音楽ネタにはタイトルに【音楽】を付けることにしました。

私もやっている弦楽器は、プロの演奏家の方々と比較すればただの素人の趣味にすぎません。

ただし続けるには相当の覚悟と粘り強さが必要です。
楽器が高い上に上達に時間がかかるので、定期的なレッスンと(可能なら)毎日の練習が欠かせないからです。修業みたいなもの。

基本的に他人との合奏が必須なので、ひとりで弾ければ幸せという自己満足が成立しにくいですね。
ピアノだと自己完結するので、ちょっと違うのでしょうけど。

そして大人の生徒の場合、始める動機はさまざまです。
音楽教室にはいろいろな目的の生徒が集まりますが、特にアンサンブルクラスになると、経歴も腕もバラバラなのです。

始める動機について、考えさせられたことがあります。
詳しく書くとバレてしまう可能性もあるのでボカして書きますが、かつて私が習っていたアンサブルレッスンで、ある中年女性の生徒さんが、突然レッスンに来なくなりました。

突然辞めちゃうのはよくあることなのですが、熱心な方だったので、周りの人達と「どうしちゃったんだろうね?」と話していました。

衝撃の事実が発覚したのはしばらく経ってからです。
なんとその方は突然亡くなっていたそうです。

もっと驚いたのは、その方がヴァイオリンをやっていたことを御家族も知らなかったこと!
遺品を整理していると楽器が出てきてレッスンに通っていたことを知り、教室に連絡してきたそう。

その話しを聞いていろいろ想像しました。
家族に内緒にしなければならない理由は何だったのか?
楽器を家に隠してこっそり持ち運ぶのはムリじゃないか?

もしかしたら、ヴァイオリンは誰にも言えない心の支えだったのではないかと。
仕事もバリバリされていて、しかるべきポジションにおられたらしい方だったけど、孤独だったのかもしれません。あくまで想像ですが。

ご本人はさぞ残念だったでしょう。
でもヴァイオリンが少しでも心の支えになっていたのなら、ヴァイオリンは単なるアマチュアの趣味だけとはいえません。
その意味で「たかがアマチュアのヴァイオリンされどヴァイオリン」
なのです。

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