名器の貸与もいいけど、恵まれない子供にヴァイオリンを貸与することも大切な社会貢献

ZOZOTOWNの前澤社長がストラディヴァリウスを購入したいう報道がされました。
ご自身できらきら星を弾く動画を見ましたが、かつてバンドをやっていただけあって、全くの初心者の音ではなかったことに感心。

もちろん購入目的はご自身で弾くのではなく、一流の演奏家に貸与するつもりのようですね。そのようなことは、メセナ活動として財団などでよく行われているので、いい社会貢献だと思います。楽器は常に鳴らさないとダメと言われますしね。

ストラディヴァリウスといえば、面識ある某コンクール入賞者の演奏家のプライベート演奏会で、弾いてもらったことがあります。ただバカ耳の私は、音色の違いがよく分からなかったです。そもそも実力ある演奏家が普段使用している楽器はそれなりのものですから、大差があるとはいえないでしょう。私の先生がいうには、100万円を超えるとあとは音の好みになるそうです。

ただですねー、クラシック音楽界を盛り上げるという意味では、違う社会貢献の仕方もあると思うのですよ。

ヴァイオリンを弾いてみたいという子供は、潜在的に多いと思っています。プロのかたに聞くと、ほとんど自分からやりたいと言った(ただし本人は覚えていない)そうですし。

ただ子供は成長が早いので、最初は分数ヴァイオリンという小さな楽器から始めます。それも1/16、1/10、1/8、1/4、1/2、3/4のような細かいサイズがあって、成長と共にいくつか持ち替える訳です。

これが一般家庭では負担になるのですね。中には経済的理由で、そもそもヴァイオリンなんて習わせられない家庭も少なくないと思います。今の日本って想像以上に経済的格差は大きいですから。定期的に弓の毛替えや弦の張り替え代も必要ですし。

もし楽器が格安で借りられるのなら、習うことができる子がもっと増えると思うのです。今ヴァイオリンのレンタルって、安くて月5,000円くらいかな?
これがもし1,500円くらいなら、レッスン料も捻出しやすのでは?

余談ですか、野球は用具一式を揃えるのがクソ高いんですよね。身に付ける物が多過ぎ。私は部活でやっていましたが、親に申し訳なかったです。
現在競技人口がサッカーに押されているのは、そういう経済的な面もあるのでは?

おっと話を戻します。
短期間でも何かをやった経験って、その後の人生をかなり左右すると思うんですよ。クラシック音楽好きになって演奏会に足繁く通うようになったり、大人になって楽器を再開するかもしれません。

また才能のある子を発掘できたのなら、まわりが放っておかないでしょう。

楽器をやれる子供を増やせば、クラシック音楽を含めた音楽全体に貢献できるのです。

バイオリンは分数のはちょっと分からないのですが、フルサイズの一式セットなら10万円出せば、初心者用として十分なものが買えます。
仮に1,000万円があるのなら、100セットが用意できます。1億円なら1,000セット。

クラシック音楽に関わると、とにかくお金がかかるのです。富裕層の趣味といわれるのはあながち間違いではありません。かつてはヨーロッパの上流階級のものだったのですから。

中産階級が減り続ける日本では、このままでは富裕層だけの趣味に戻ってしまうのかもしれません。音楽家自身や愛好家が、それでもいいと思うのならしょうがありませんが、心ある音楽家は違うでしょう。一人でも多くの人に、自分が感じた音楽の素晴らしさを伝えたいはずです。

別にレンタル事業でなくてもいいし、ヴァイオリンに限定しなくてもいいです。でも感謝される社会貢献は、こういうやり方もありますよということを思いました。そしてこれは音楽を理解している人にやってほしい。

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