新卒エンジニアが振り返りに時間を割いて成長を実感した話
はじめに
こんにちは、零参です。ナビタイムジャパンでWeb版『ツーリングサポーター』の開発を担当しています。今回は、入社してまだ1年の新卒社員が、振り返り方を工夫したことについてお話しします。
新卒エンジニアが成長のために試行錯誤していることについて、興味を持っていただければ幸いです。
エンジニアがなぜ振り返りに時間を割くのか
エンジニアは、技術を駆使して課題を解決していくことが仕事です。IT業界は技術の進歩が速く、常に最新の情報を取り入れてキャッチアップしていくことが求められます。その流れに乗ってアウトプットを出し続けるのは簡単なことではありません。そのため、日々の業務の中で出た課題から学び、次に活かすという振り返りのアクションは、継続的で質の良いアウトプットを出していく上で大切です。
私は最近まで、振り返ることの大切さ理解していませんでした。新卒だから、色々と経験することが大事だと思い、過去の行動の振り返りに重きを置けていなかったのです。
振り返りの大切さを理解していない状態から、振り返りの大切さに気づき、より質の高い振り返りができるようになるまでの過程をお話しします。
振り返りの変遷
【入社後の3ヶ月】研修で提示された4行日記という方法で毎日を振り返っていた (ただ言われたからやってしまっていた振り返り)
入社後の研修では、4行日記という手法で毎日振り返りをおこなっていました。
しかし、当時の私はプログラミングの講義に追いつくことに必死で、本質的な内容まで踏み込んだ振り返りができていませんでした。また、翌週には宣言を忘れてしまうことがあり、宣言が活かされていませんでした。
【入社後4ヶ月〜6ヶ月】事業に配属後、振り返りの大切さに気がついた
配属先は日報のフォーマットが決まっていませんでした。課されたタスクという意識で取り組んでいた4行日記はやめて、その日の出来事を書き溜めるだけにしてしまいました。
慣れない環境では、何度も同じことを聞いてしまったり、上司や先輩から報連相を増やして欲しいといった注意を受けたりました。だんだんと良くない循環が生まれ、自身の言動を見直して修正することの重要性に気がつきました。受動的で、ただ記入するタスクとして行っていた振り返りを見直し始めます。
【入社後7ヶ月〜9ヶ月】再度振り返りを始めたが宣言した内容が実行できない
振り返りの大切さに気がついたので、まずは研修で行っていた4行日記をしっかりと始めることから始めました。ただ、4行日記を行なってから継続が難しいと思うような課題点が出てきました。
私の場合、毎日複数の反省点が出てきて、4項目を書き出すのに多くの時間を要してしまうのです。また、できなかったことへフォーカスすることが多く、ネガティブ思考に陥りがちでした。
そこで、やったこと・わかったこと・次にやることの3項目での振り返りに変えてみました。さらに、学習という項目を追加したことで、前へ進んでいるというポジティブな気持ちを保てるようにもなりました。
これにより、日報にかける時間が削減された実感がありました。しかし、次にやることを翌週に実行することがなかなか出来ませんでした。
自分にあった振り返りの方法を考えた
振り返りから実行へ移せるようになるために、振り返る期間を1週間単位にしてみました。
どのようなことをやっているのか、簡単に紹介させていただきます。
その一、週単位でも振り返る
毎日の振り返りの欄では、気づいたことを書き溜めます。そして1週間の終わりに「事実」「発見」「教訓」「宣言」という4行日記の形式で振り返りを行います。
項目を減らすより、集中的に振り返る時間を確保して、しっかり深掘りを行うことに専念しました。洗い出した「宣言」を翌週の5日間をかけて取り組んでいきます。1週間を通して共通した改善点を見つけることを重視したやり方です。共通点を見つけるまで深掘りを行う、というのがポイントです。
その二、成果物を添付しておく
その日にやったことだけではなく、やり遂げた成果物も記録します。完遂できなくても、前進したものは日々の「今日のGood」の欄に残しておきます。こうすることで、着実に前に進んでいるという、自身のモチベーションにつながります。
その三、第三者に見てもらう
ナビタイムジャパンでは、1人の新卒社員に対して、1人のOJTトレーナーが付きます。私の場合、1日の終わりにOJTトレーナーと振り返る時間を設けています。深掘りを助けてもらうことで、より具体的な宣言を洗い出すことができます。
上記の工夫で、宣言に対するアクションが取りやすくなりました。また、先週の反省を忘れることもなくなり、振り返りを始めた頃よりも成長できている気がします。
終わりに
深掘りを行って、うまくいかなかったことの原因を見つけてアクションを取る、これを積み重ねる。私はこれによって、自分の仕事のクセに気が付くようになりました。4行日記のような振り返りのフレームワークを活用するのも効果的ですが、自分が成長できる方法を試行錯誤することが大事だと考えます。
今後も振り返りを継続してエンジニアとしていち早く成長できるように工夫を続けたいと思います。