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日本選手権10000mにみるメンタルの重要性

日本選手権10000mが行われて、結果だけを見ると、女子の廣中選手、五島選手が世界陸上の内定を獲得したものの、湿気の影響もあり、世界基準で見ると、男女ともに少し物足りない結果に。

日本選手権をやる時期について、そして代表選考にピークを持って来ないと行けない選手にとってはかなりスケジューリングが難しそうだというのは一旦置いておいて。

期待されていた2選手、男子唯一世界選手権標準を突破していた田澤選手、そして女子の小林選手。

本来の実力であれば結果を残して標準記録突破、そして代表内定という道も見えていただけに非常に悔しい結果となりました。

本人らのコメントにあるように、
勝負どころで自分の弱さが出た
疲れが抜けないままそのまま試合に出てしまった
直前の練習まで体が重かった

なぜこう言ったことが起きてしまうのか?

これは間違いなく普段からメンタルに関するトレーニングが足りていないのではないかと考えます。

期待されているというプレッシャー、結果を出さなければいけない状況、3位以内であれば確実という目に見えているもの

パフォーマンスを発揮する時は意外にも時制は“今“にいることが好ましいです。


しかしながら、明らかに“未来“へのフォーカスが強くなってしまい、そして不安に苛まれて
練習量をこなしていないと不安である、
調子が良くならなければいけない、
結果が出せなかったらどうしよう

といったノイズが自分の頭の中でどんどん大きくなっていったことと思います。

一流の選手でさえも、力のある選手でも、大一番では緊張、不安、憂鬱状況、しかしながら、前日の記者会見ではある程度世間が喜ぶようなことを言わなければならない。

メンタル管理、覚醒管理、体は疲れていなくても、もしくは疲れていたかもしれないですが、明らかに精神的に疲れてしまっていて、回復、巻き返すだけの余力は残されていないような印象を受けました。

いわゆる一般的に見ていても、なんかダメかもしれない、動き悪そう、疲れが見えるというように見受けられる状態のことです。

結果的に田澤選手は途中まではトップグループで粘っていましたが、最後にはついていけなくなり、小林選手も比較的早い段階でついていけなくなりました。

ではどのようにしていたらよかったのか?


これについて考えていくことが、今後のトップアスリートのメンタルコントロール、メンタル戦術に非常に役立つのではないかなと思います。

具体的な方法については多くは語りませんが、感情の管理、そして今に集中すること、未来の歓喜の想像をすることなどが挙げられます。

この大会が近づいてくるまでにどんな不安があって、どんな感情だったのか。
不安によって未来のことばかりを考えて、大丈夫と言い聞かせていたのかもしれないが、自分がどんな状態だったらベストな結果を出していられたのか。
そしてその結果的にギャップはなんだったのか?
実際に理想の結果を出すイメージができていたのか?その時の周りの反応、1番喜んでくれている人は誰か?監督?家族?

これはあくまで手段ではありますが、こういうアプローチになるのかなと思います。
だいぶ喋りましたね笑

その中で大事にしたいのは、“結果が全て“ではないということ。

結果は出さなくてはいけないけども、その過程にいかにこだわるか、すなわちいかに“今“この瞬間にフォーカスするのかということで全く変わってきます。

これからいろんな種目、スポーツで世界大会の代表が決まったり、スポーツ大会においてピークを迎えていくことになったりします。

結果を追い求めるのは、そして出すことはアスリートの使命でもあります。
しかしながら、今目の前のその過程に集中できないようでは、結果を出そうにも出るわけがありません。

まずは今この一瞬一瞬を全力で生きること。
そして疲れているなら全力で休むこと。

全ての行いは結果に結びつくとかんがえたら、今この一瞬を全力で生きない訳にはいきません。

自分自身の心の状態について、1番大事にしなければいけない自分を蔑ろにしないこと。

ここに尽きるのかなと思います。

どうにか、少しでも選手が世界に羽ばたいていけるように
そして、イキイキとした状態でベストを尽くして輝いてほしいなって思います。

あくまで今回は日本選手権という大きな大会でしたが、世界選手権に向けて、そして目標に向けて頑張ってほしいと思います!!

頑張れ!!!

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