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そばにいてくれ

シャンドライの恋
(1998/イタリア)
監督:ベルナルド・ベルトルッチ
出演:タンディ・ニュートン デビッド・シューリス

内気で孤独なイギリス人男性と、その屋敷で働いているアフリカ人女性。人種も育った環境も何もかも違うこの2人の恋を、イタリアの名匠が美しい映像と音楽で描いた映画。

2人の恋は、男の一方通行から始まる。

いやはや私も多くの映画を見てきたが、こんなに唐突で激しくて不器用で気持ちの悪い告白を見たのは、初めてかも。何がどうなっていきなりそんなことに…よほど深刻な闇を抱えていて、なりふりかまわず彼女に救いを求めているのだな、ということが一瞬で伝わってくる切ないシーンだ。

彼はピアノ教師なので、家の中ではいつもモーツァルトやバッハの曲が流れている

。一方、彼女はスパイシーな料理を作りながら、リズミカルなアフリカン・ポップスを聴いている。その2つの音楽が次第に交じり合ってゆく様が2人の心を表していて、この“融合”も見所の一つだ。

しかしなんといってもこの映画のテーマは、“無償の愛”だろう。大切な人のために大切なものを差し出す。何も言わずに(ここが肝心)。この作品に女性ファンが多いのは、そこにグッとくるからだ。

それに加えて、ラストから始まる新しい展開にもドキドキ。えらいこっちゃ。


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