見出し画像

むし歯予防に効果的。シュガーコントロールとは?

こんにちは!
管理栄養士の松岡です。

最近、歯科医院でも管理栄養士が常駐し、栄養指導を行うケースが増えているのを、ご存知ですか?

歯科の分野でも、治療から予防へと、意識が変化してきていることが、
その大きな理由です。

図1 メタボリックドミノ

歯周病や※1う蝕(むし歯)は、メタボリックドミノの最上流にあると考えられています。
※1:以後、「むし歯」と表現しています。

生活習慣病は、不規則な生活リズムや食事、運動不足、ストレス、過度の飲酒、喫煙などにより引き起こされると考えられてきましたが、最近では、歯周病やむし歯も、生活習慣病発症の引き金になることが分かっています。

歯周病やむし歯になりにくい口内環境を保つためにも、規則正しい食生活が大切です。
歯科管理栄養士は、そのための食事指導を行っています。

シュガーコントロールは、むし歯予防に役立ちます
シュガーコントロールとは、砂糖の摂り方や摂る量を、適正にすることを言います。

図2 食事をすると

不規則な食習慣は、
歯の脱灰が進み、再石灰化(修復)の時間が少なくなるので、
むし歯になりやすくなります。

図3 不規則な食生活

一方、規則正しい食習慣では
歯は一時的に脱灰しますが、時間とともに再石灰化され、むし歯になりにくいです。

図4 規則正しい食生活

砂糖代替甘味料を使って、手軽にシュガーコントロールを

シュガーコントロールの「シュガー」は、むし歯の原因となる砂糖や果糖などの糖分のことです。
一方、砂糖代替甘味料に含まれる「ステビア」「還元麦芽糖水飴」「スクラロース」「エリスリトール」「アセスルファムK」などは、むし歯の原因になりにくいと言われています。
むし歯の原因となる糖分を、このような甘味料に置き換えるのは、甘味を我慢することなく、取り組めるので、おすすめですよ。


【 シュガーコントロール 3つのポイント 】

1.だらだら食べをしない
甘くない食事でも、糖分は入っています。“だらだら食べ”は、歯垢のpHを酸性にするので、歯の脱灰が進んでしまいます。

2.間食(糖分入り飲料含む)は、時間と回数を決めて楽しむ
不規則に間食をすることも、歯垢のpHが酸性になるので、歯の脱灰を進めてしまいます。時間と回数を決めて楽しみましょう。飲み物の糖分は、むし歯になりにくい糖を上手に活用するのもおすすめです。

3.寝る前に糖分を摂らない
寝る前や寝ている間は、唾液の分泌が少なくなります。
その為、寝る前に糖分を摂ることも、歯の脱灰を進めてしまいます。

まとめ
これまで、「1日に摂取する糖質量」にばかり、目を向けられていましたが、その摂り方も、健康を維持するためには大切です。
歯周病やむし歯は、生活習慣病発症の引き金になります。
3食の後の歯磨き習慣はもちろん、シュガーコントロールをして、むし歯になりにくい口内環境を保ちましょう。



・・・

<参考>
日本歯科医師会HP テーマパーク8020「歯科から食育」
https://www.jda.or.jp/park/eatright/


この記事が参加している募集

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?