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形あるもの

大切にしている物がありました。それを手放すと全てがなかったことになってしまうようで怖かった。でも、形あるものがなくても、心の中には消えないものがあることを時間が教えてくれました。

私は「さようなら」の旅に出た。目的地は沖縄にある島。沖縄には幼なじみの友人がいる。彼女はいつも私のことを「そのままでいいんだよ」と寄り添ってくれる大切な友人。画家になること、絵を描くことが好きなことを伝えに行った。喜び合い、一緒にお酒を飲んだ。

その後、一人で島に向かった。夜、宿でたくさん絵を描いた。翌朝、チョウチョのひらひら舞う細い道を抜けて海に出た。なんだか天国みたいだった。行ったことないけど。

朝日の昇る海を見て、「さようなら」と言葉にしてみた。すると、ウミヘビが目の前の海をゆっくり泳いで通り過ぎた。こうやって文字にすると本当か?な話だが、本当なんです。

この旅が私の再出発点だった。そして、消えない思い出がまたひとつ増えた。形あるものはいつか必ずなくなる。そんな言葉を本で読んだことを思い出す。生きていると形あるものが目の前にどんどん押し寄せて、もう情報でいっぱいになる。心の中にはそんなたくさんの情報の中から自分にとって大切にしたい気持ちが少しずつ増えていく。

そしてまた形あるものを創り出す。

デジタル絵本「つきのおはなし」ぜひ読んでみてください。




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