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【星のカービィ二次創作小説】「あの、『きらきら』な世界をもう一度。」

まえがき

SFC版きらきらきっず25周年おめでとうございます!
グリルくんの最初で最後の登場作ですね。
(キーホルダーとかにはなったけど)
あ、そうそう。お久しぶりです。Pnatu³です。
中二病真っ盛りなので、中二病っぽいことをしてみました。そう、2次創作。
絵を描くのがめんどくさいという理由でこの話を小説にしようと決めました。
言っておきますが私は漫画家志望です。
もう漫画家になる身として、いや人間として私はつくづくクソみたいな人間だなと実感しました。
どうか最後まで見てくださいね。
クソが作ったクソな文章を。

しょっぱなから口が悪いぞ!!!!!

(ガシャーン、ガシャーン…)
(カンッ、カンッ。)
天井は深く閉ざされている。
この空間は、機械音と足音とが交錯し合っている。
誰の足音だろうか?
(ゴウンゴウンゴウン)
よく見ると、上の方で何やら光っている。
暗がりの中で。
そいつは「その機械」に向かっている。
こいつは何者なのか?
それは、これから私たちが知らなければいけない。
(カツーン カツーン)
知ってほしいというわけでもないが、恐らくは絶対に知らなくちゃいけないだろう。
あなたが後悔しないなら。
この物語を、最後まで知るのなら。

ガシャーン!
レバーが引かれた。
途端に、「その機械」は発作せんばかりの振動を発し、動き出した。
機械の上には巨大なカプセル。星ブロックが入っている。
星ブロックは振動で壊され、星型弾になる。
星型弾は重力に導かれ、延々とカプセルの中を回り続ける。
これを動力にしているようだ。
(ギュンギュンギュンギュン)
実験は成功したかに思えた。だが…
(パッ)
星型弾は、やはり時間経過で消えてしまった。
(うーーーーーーん…)
(ゴウンゴウンゴウ…ゴウン…ゴウ………)
ガッシャーン!!
「その機械」は役割を果たせず、再び停止。
もうこれで何度目になるだろう。
そいつはその様を見守っていた。そして…

くそーっ!!!
なぜ…なぜこうも改良を重ねているのに…
星型弾は消えてしまうのだ!?

そう嘆いた。

「……私は目的を達成しなくてはならない。
あのころをもう一度…
こうなったら最終手段だ。
どんな汚い手を使ってでも昔を取り戻す。
何万年も生きる星。あれさえあれば…
この星にあるはず。
だから私はここを拠点としたのだ。」

こいつは何者なのか?
私達はこれから知らなければいけない。
今後のためにも。
こうかいしないためにも…。

まっていろ、今行くぞ

あきれかえるほどへいわなポップスターも、「つゆ」シーズンになりました。
あじさいは咲き、かたつむりは嬉々し…
みんながしあわせ、だけどちょっと洗濯物がほしにくい、そんな季節です。

この日も、カービィはお出かけです。
雨の日のお出かけ…きっと、てんきは雨でも、みんなの心は晴れやかに…ん?

カービィ「だーかーら!!僕はあのプリンを食べてない!!ちょっとかじっただけ!!
デデデ「かじったら食べるって言わないのかよ!??
カ「僕は全部は食べてないもん!」
デ「お前…!
よく考えたらお前、歯ないじゃないか!!
かじることなんてできねえ、飲み込むしかできないだろ、お前は!!

カ「言ってくれたなぁ!!このカービィさまにだって、歯がなくたってかじることぐらいできるわ!!」
デ「いつか殺してやる!!

………。

グリル「ヘイヘイヘーイ!
おやおや、おだやかじゃないねえ。」
カ「グリル…。
ごめんね、お騒がせして。」
グ「何を改まって!
お二人は、いつもお騒がしいよ!」
デ「んだとゴルァ!?
カ「まあまあまあまあ…」
グ「仲がよろしいようで良かったよ。

そんなことより。」

グ「じつは、おりいって話があるんだ。」
カ「なに…?」
デ「いつになくマジな雰囲気…」

グ「僕の友達の星くんがさらわれた。

カ「えっ………」

グ「犯人はどこに逃げたかもわからない。
普通なら犯人の目星はつかない。
だが僕はあいにく星くんの大親友だ。
星くんに対して怪しい動きを見せているやつは全員把握できる。
そいつは大きく絞って2人。」

デ「だ、誰と誰なんだ…?」

グ「ひとりは…
正体不明の謎の科学者
コバルティックナイト博士
「もうひとりは…
H.W.C社社長
スザンナ氏
カ「スージー!?」
デ「グリル…お前…さっきとキャラ違くないか?」
グ「博士は星くんをさらおうとしている、スージーは星くんを改造しようとしている。」
デ「あいつ(スージー)まだそんなことやってんのか…」
グ「頼む!ふたりとも、それから別の仲間も連れて来てくれると助かる。
星くんを助けてくれないか?

(デデデとカービィは顔を見合わせた。
デデデとカービィはグリルの方を向いた。
デデデとカービィは「うん」と相槌を打った。)
ここまでの間0.1秒。

グ「ありがとう!とても…うれしいよ!
じゃあ、まずはHWCだな。」
デ「ちょっと待て!
明らかにコバルティックなんとかの方が怪しくない?」
グ「僕もそう思う…。
でも、ヤツは隠れるのが上手いから、僕じゃどこにいるか分からない。」
カ「じゃあ…HWCへ行く目的は…?」
グ「聞き込みだよ。
彼女は独自の技術でポップスターのあらゆるところを視ることができる。
彼女なら、何か知っていると思う。」
デ「ちょっと待てよ、それは博士がポップスターにいる前提の話だよな?」
グ「ヤツならポップスターにいるよ。
ぼんやりとした星くんの気配が…まだ近くにあるから。」
デ「なるほどな。」
カ「じゃあ、行こう。」
グ「うん。」

グ「待っていろ、今行くぞ。

デ「いや、キメてるところ悪いんだけど
まずは星くんじゃなくてHWCだからな?」
グ「あっ、うん。」

(カービィはバンダナワドルディ、メタナイトを仲間に加え、HWC本社へ。)

デ「ここが本社…思ったよりずいぶんちっこいんだな。」
グ「あまり規模を広げすぎると、かつてのアクシスアークスみたいになって、また星を侵略するかもしれないからだろうな。」
カ「だろうなって…確信ではないんだ」

いいえ、それは正しいですわよ

カ「スージー!」
メタナイト「げっ!」
バンワド「スージー!」
デ「げっ!」

スージー「なんで大王まで…。」
デ「どこかしらからオレのDNAを持ってきて文裂するクローンを作ったのはどいつだ!?
まじで気持ち悪いって!!

カ「まあまあまあ…。」

一行は応接間に流れるように案内された。

デ「社長本人が案内するんだな。」
ス「トクベツな客人ですから。」
カ「それは違うよ、スージー。
僕らがトクベツで他が違うというのは違う。
僕らは取り引きをしにきたわけじゃなく、
事情があって君に会いに来ただけなんだ。」
デ「小難しい事言うなあ。」
カ「むしろ、僕らはこれからタダで情報を君から入手しようとしてる。
だから、君にとって得にならない。
そんな客人をもてなす必要なんかないよ。」
デ「そうかなあ?」
ス「そう…ですかね。」

この朗らかな会話の間、ずっとグリルは寡黙だった。
彼の周りにだけ重苦しい空気ができていた。バンダナワドルディは直感でそれを避け、メタナイトのマントに掴まって歩いた。
だが、それ以上にメタナイトが怯えていたので、バンダナワドルディはどうしていいかわからなくなってしまった。
瞬間、デデデが彼を拾い上げた。

ワド「大王さまっ!」
デ「掴まってろおっ!

応接間に着いた。
バンダナワドルディは胸をなでおろした。胸ないけど。
みんなが座ると、グリルは淡々と起きたことを話し始めた。
グリルの隣はデデデとカービィ。
空気を読んで、デデデはグリルからほんの少し距離をあけて座った。
だが、カービィが思いっきり隣接しているのを見て、
(寄り添ってあげるのも友達か。)
と思い、グリルと隣接したが、
グリルに嫌な顔をされたので元の位置に戻った。
大王はげんなりした。それをバンダナワドルディがなだめた。

グリルの話が終わると、スージーは少し考えて、こう言った。

ス「この星の北に…」
デ「おっ?」
ス「北の地下に、1ヶ月ほど前から謎の反応があります。
とても巨大な何かが…」
メ「拡大して見れないか?」
デデデはメタナイトが急に喋りだしたので、吃驚した。
ス「これ以上は拡大できませんが、ドーム状の何かが…南にも…」

((ドオン!))

カ「うわっ!なになに!?
ワド「うわあああっ!
ス「落ち着いてください。これは我が社開発のオーパーツ・ホロ・ローパーズが、古代文明のものとみられるものを発掘し、持ち帰ったときの音です。」
デ「回収したあと天井に落とすのかよ!?
正気か!?

カ「どれどれ。」
ス「これは…浮遊大陸…フロラルドの文明…!」
グ「フロラルド?
お前、フロラルドを知ってるの?
フロラルドのことならタランザに…」
ス「ローパーズが拾ってきた現場に向かいましょう!
転送!

デ・カ「え、ちょま」

ス「ここはやはりドーム状の反応の場所…」
カ「すごい…巨大機械じゃん!」
ス「でも機械部分はないですわ。もう一つのドームに移されたのかも…」
グ「あっ…!
星くんの反応が!!
みんな「えっ!?
グ「正確には星くんの『痕跡』だ。
ここに星くんは確かにいた…しかも結構新鮮な痕跡だ。」
デ「お前はもうやってることが完全に星くんのストーカーだぞ。
いつの間にそんな仲良くなったんだ?」
メ「ん…?
メモが残されてるぞ。
名前が書いてある…コバルティックナイト博士?
みんな「!!
グ「やっぱりだ…やっぱり星くんはここで博士にさらわれたんだ!

メ「どうやら日記のようだ。
なになに…◯月×日。
【今日も獲物は来ない。】
◯月△日。
【今日も待ち損だった。】まさか…。」

グ・メ・デ「ここで待ち伏せてたってことか!?
デ「うわーきれいにハモっちゃったよ!恥ずかしい!」
ス「おそらく星くんの散歩ルートを把握し、一人でいる時を伺ってさらったのでしょう。なんて悪質な…。」
カ「でもでも、戦えるグリルと一緒にいるときにさらわないってことは、本人は戦闘能力は無いんじゃない?」
デ「だといいんだがな…。
もしこれもブラフで、やつの手の内だったら恐ろしいぜ。」

スージー「とりあえず、2つ目のドーム型の反応のところへ行きますか。」
メタナイト「よしっ!みんな!」
デデデ「覚悟は良いな!」
グリル「星くんを助け出すぞ!」
みんな「おー!!!
ス「…元気そうで何よりですわ。
それでは、転送!

カ「あった!」
デ「博士、覚悟!って、

ここも機械の残骸だ!!

メ「どういうことだ?博士はここにいるんじゃなかったのか?」
ス「推測ではそうでした…
そして、何よりの証拠が、
生体反応があるということ…!」
デ「それなら!
どこかに…どこかにいるはず!!
ハッ!
ワドルディ!!

ワドルディ「わにゃ〜(捕まった…助けて〜)」
バンダナワド「(縄をほどく)よしよし、良い子だ良い子だ。」
デ「びっくりした…大丈夫そうだな…ちょっとこいつの話を聞いてみよう。」
ス「念の為、嘘発見器をこちらに…」
デ「お前、入念だな。」

だが、嘘はなかった。
ワドルディは記憶を消されていた。
結局、なにも、わからなかった。

デ「これからどうする?」
カ「あっ…装置の上に紙が…」

残念諸君。
証拠は一切残さない。
私ははたして今もポップスターにいるのだろうか?
私の目的は?
それは、全部自分で考えるんだ。
また会おう

コバルティックナイト

デ「つまり、俺たちは完全にはめられたってことか…?」

唖然としながら、ほぼ同じタイミングで
全員が天を見上げた。
雨はとうに止み、真っ白な空が広がっていた。
それは、絶望的な色に見えた。

あれから1週間。
カービィたちは東奔西走していた。
ポップスターの住民に聞き込みをしていたのだ。
それは途方もない道のりだった。
だが、範囲はあらかた絞った。
まず、2ヵ所のドームの近隣住民を1週間かけて調べ上げたが、有力な情報は得られなかった。
ここからが本命。
カービィたちがこれから調べるのは、ポップスター中を掘っているであろう、
ディグーたちの炭鉱である。

ス「これと同じ物体を土の中に見ませんでした?」
そう言って、スージーはフロラルド文明のドームの欠片をディグーに見せた。
ディグーA「うーん…見ない石だなあ。
どこで取れたんだ?」
ス「直径1kmほどの物体が地上に置いてありました。その物体の破片です。」
A「1kmかあ…ぼくらはそんなに浅いところは掘らないぞ。おーい、誰か思い当たるやついるか?」

そうすると、ディグーたちが一斉に集まってきた。
彼らは集まって何やら話し始めた。 

話し始めてから10分が経った。

カ「無理かなあ…」
デ「そろそろ潮時だろ。」
ス「マジでこれからどうします?」

誰もが「迷宮入りになるかもしれない」「もうだめかもな」と、高をくくっていたその時ー

A「やっぱりはっきり心当たりがある奴はいないのか…ん?
サンソン!おまえ、まだ掘ってたのか!
ぼくの声が聞こえなかったのか?」
カ「サンソン…?」
サンソン「すいやせん、結構掘ってました。」
A「また指定範囲の外を掘ってただろ!
お前のせいで地盤が緩んでたらどうするんだ!

サ「へへ…すいません…」
A「どこ掘ってたんだ?」
サ「深さ500mあたり…浅いところを掘るのが好きで。あれ?この石どこかで見覚えが…

!!
皆が顔を見合わせた。
1番目を輝かせたのは、グリル…
は2番目で、1番目は好奇心旺盛なスージーだった。

グ「やったな。
なんとか、首の皮一枚。」
A「石は今どうでもいい!!浅いところをほっても何も出…
おーい、何ワクワクしてんだ?」

サ「こっちをこう行って…あっ、ここです。」
ス「私たちが見た2つのドームの場所より、ずっと深いじゃないの。」
グ「星くんの反応がかなり近い………
デ「よしよし、いいぞいいぞ。」
カ「星くん…必ず助けるからね…。」

サ「ここです。」
ス「私達が見たドームの5倍はある。
ずいぶん厚い膜で覆われているわね。」
デ「うわっ!固っ!
こんなん、俺様のハンマーでも無理…」

バチッ!
ジュ〜〜〜〜〜

サ「わっわっ!
なんです、今の!?

ス「電気性の薬品。
何でも溶かすポイズンカービィの毒が副有されている…」
カ「ぼくを使って、いつの間にそんなやばい薬品を…。」
デ「つくづく恐ろしいな…。」
メ((ガタガタ))
デ「メタナイトはどちらかと言うと、敵よりスージーに怯えてるな。
よし!じゃあ、カービィ!グリル!メタナイト!バンワド!スージー!
みんなで今度こそ博士を倒すぞ!!

みんな「おー!!!
サンソン「ご武運を…!

みんな「博士、覚悟!!

シーン……

デ「あっと……
今度もハズレだったか?」
グ「星くんだ!星くんだ!星くんだ!
みんな「えっ!

巨大機械、巨大カプセル。
たしかにその中に、ほしのかけらが…。

グ「星くんが…カプセルの中に閉じ込められてるよう!?

「それがなぜか、考えてみろ」

みんな「ハッ!!」

(♪無限のチカラ(星のカービィWiiより))

コバルティックナイト博士「なぜほしのかけらがそこで囲われているのか、それから、
私の正体、私の目的。
今までの事象をつなぎ合わせて、
よーく考えてみろ。」

デ「高圧的だな。
名前から想像はしていたが、やはりナイト系か…だが戦闘能力はないと見た。」
カ「…メタナイト?」

メ「お前か…」
博士「ああ、懐かしいの」

カービィ・デデデ・グリル・バンワド「えっ!?

カ「知ってるの…?」
メタナイト「日記の文字も、怪しまれぬよう別のやつに書いてもらったな。
だが、あんな意地の悪いことをするやつは、
お前しかいないだろうと思っていた。
スージー「この機械…大量の生物のデータがインプットされてる。」
カ「無関心だね、スージー。」

博士「そうだ、あれは脅してワドルディに書いてもらった。
いい駒だ。」
デ「…よくも…」
博士「いや、『いい駒』という表現は違うか。
ワドルディと駒なんて、似ても似つかないからな。
どの駒によるな。チェスか、将棋か…」

シュッ!
ブン!

博士「おっと。
落ち着き給え。クールダウンするんだ。いったん深呼吸を…」

ドンッ
デデデが静かに怒り狂っている。
デデデがハンマーを投げた!
ハンマーは天井に命中した!
ガシャーン!

ス「特別な薬品でないと溶かせない壁を一瞬で…」
デ「さっさと星くんを解放しやがれゴラァ!
博士「遅いよ。もう『テストは終了』した。」

ガシャン!
ゴウンゴウンゴウンゴウン…
星くんがカプセルの中で回りだした!

みんな「なっ…」
博士「解説してやろう。
この永遠に生きる星が回りつづけることによって、空間が過度な奇跡の力に耐えきれなくなり、時空が歪む。
私は奇跡を信じている。
星型弾だとダメなんだ…1週間のテストのための時間を稼ぐため、囮のドームを2つ用意し、ここを特異な魔力を込めた壁で覆った。」

グ「なんで…なんでそんなことをするんだよう!
博士「自分で考えろ!
グ「ううっ…」
メ「私は知っている。
みんな「メタナイト!
博士「ちぃっ」

メ「アイツは戦闘能力がない。
ナイトの家系(俺のとは別の家系だ)に生まれたのに、ないのだ。
そんなアイツをみんなが不吉だと忌み嫌った。
なので、俺は近所に住む、年下のコイツを可愛がってやった。」
カ「出生地、同じなんだ…」
メ「大きくなっても2人は一緒だった。
ところが、成長すると私は、ナイトの義務である、修行の旅に出なくてはならなくなった。
2人はあっさり引き離されてしまった。
その旅先で大王に拾われたんだがな。」
デ「フフン。
スージー「こんな非常時になにイバってんですか。」
メ「私はカービィとの戦いを終え、故郷に帰ってきた。
そうすると、大きくなったアイツが俺を出迎えてくれた。
あのときのアイツはどこかみすぼらしかった。でも、愛着が持てた。」
博士「洗いざらい話すじゃないか…照れるね」
メ「………
ところが、事態は一変した。
アイツは故郷を守る新兵器を発明したといって、堂々と俺に見せてきた。
あのときの衝撃は忘れられない。あの兵器を使っていたら、敵どころか星ごと吹き飛んでしまう。
アイツは故郷を憎んでいた。
そのことを思い出し、俺は兵器を破壊した。
でも俺は、強くなりすぎていたんだ…
アイツは破壊したときの爆発の巻き添えにあってしまったんだ。」
カ「えっ…」
メ「そこからやつは消息不明になった…
一枚の日記の切れ端を残して。」

ディメンション
神秘
新しい憎悪
さがす

メ「お前がやろうとしてるのは、
ディメンションミラーの二番煎じだ!
デ「ディメンションミラー…」
メ「噂を聞いてフロラルドに行っただろう。
そこでデデデによって破壊された鏡を見ただろう。
その破片をお前は持って帰って、この機械に再現したんだ!

博士「かなり時間がかかったよ。」

メ「さっき『照れる』とか言っていたな。それは嘘だ。お前には今、憎しみの感情しかないはずだ。」

博士「………。」

メ「生物のデータも破片にインプットされてる。
奇跡の力でミラーを再現するつもりか。
このまま機械が作動すると、ミラーからカゲの生物がドバっと飛び出して、憎しみで支配されたこの世は確実に終わる。」
みんな「えぇ…」
カ「そんな大事(おおごと)だったの?」
博士「今頃?」
カ「あ゙?」

博士「今頃…か…
なんだか緊張感がないな。
この機械が作動するまであと20秒。

みんな「えっ!??
ス「み、見た感じあともうちょっとかかるかと思…」
博士「勝手な自分の物差しで物事を測るなーっ!!
ス「うるせえ!!はやく薬品で星くんを救出するか、この機械を壊して…!

ジュージュー!

ス「だめだ!薬品が通用しない!
博士「あと10秒!
デ「みんな、一斉にこの機械をたたけ!どこでもいい!
カ「うおおおお!!

ボカスカボカスカ

カ「だめだ!!全然壊れない!
メ「おい、わかっているのか!
カゲに巻き込まれてお前も殺られるぞ!

博士「フッハッハッハッハッハッハ!!
メ「何笑ってんだよ!!

メ「お前がやりたかったのはこんなことかよ!?
博士「1!!
グ「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バンワド「…あれ?」
デデデ「生きている!」
メタナイト「機械が止まっている!」
カービィ「なんで…?」
スージー「ハッ!!」

グリル!!

グ「なんてことないよ。
僕らはどこからでも現れられる能力を持ってる。
星くんと星型弾をすりかえるぐらい、訳ないさ。(ホントは
↓こいつらがやったんだけど)」
グリルの相棒たち「イェッ!」
博士「……………。」

パッ

星型弾は、やはり時間経過で消えてしまった。

博士「ああ、そうか…
消えてしまったのだ…」
メタナイト「目を覚ませ。
お前はコバルティックナイトなんかじゃない。

博士「あ、ああ…だが、私を忌み嫌って、アイツらは私に名前をつけさえしなかった!」
メタナイト「戦闘能力があるかどうかは、子供の頃にはわからない。
お前は最初、名前があったよ。
お前はマロンだ。

機械の作動が、止まった。
ガシュー!

マロン「そうか…
私はマロン…」

カ「マロン…いい名前。
君の名前はマロンだよ。」

メ「私の真似事などやめて、
その仮面とマントを取りなさい。」

マ「嫌だ…」
メ「嫌だと言いつつ、本当は取りたいんだろう?」
マ「………」

スージー「いつまでうじうじしてんのよ!
そんなんじゃ、メタナイトに憧れる資格なんかありませんよ!
その点わたしは………」
メ「あー、はいはい。」

マ「……そうか。それもそうだな。
私ももう、すっかり歳をとってしまった…」

パカッ

カ「あはは、すごいマロンって名前がしっくりくる。」

メ「相変わらずみすぼらしいな。でもなんか顔つきが悪くなったんじゃ…あっ!?

みんな「!!」

嘘をつけええぇえええぇぇぇえええぇえええぇえええぇ!!!
グサァァァァァ

メタナイト「ま…ろ」
マ「戦闘能力は赤ん坊の頃はわからないだと!?嘘をつけ!!なにがマロンだ!!
はっきりと覚えている。
私は生まれたとき、父に劇薬の入ったミルクを飲まされて反応を楽しまれたことをな!!

デデデ「ディメンションミラーの破片で…!メタナイトオオオ!!!
カービィ「うおああああ!!

星くんを吸ってマロンにぶつけた。
信じられないぐらい痛々しい音が鳴った。
ドガッ
マロンは巨大機械と天井を突き破って、土も押し上げて天に打ち上げられた。

デ「………直通の穴が空いたぞ。」
カービィ「あそこから出るか。」
メ「……」
バ「メタナイトぉ……」
星くん「うっ…………はぁ!
グリル「起きてくれた…あいたかったよ」

ディグーのサンソン「なんかすごい音がした…って、おーい!なんで誰もいないんだー?
ん…?真っ直ぐ穴が空いてる!なんだこれ?」

グリルは、涙は流さなかった。
流せなかったのだ。
状況に困惑して、流せなかった。
それでも、星くんはグリルの気持ちを受け取った。
星くんは号泣した。
完全体に戻ったばかりだというのに。

時は変わって、夕焼けのプププランド。
グリルとカービィが、草原に寝っ転がっている。

カービィ「……………」
グリル「そんなに自分を責めるな。
あいつとは友達にはなれない。
それはお前が一番良くわかっているはず。」

デデデが駆けてきた。

カービィ「メタナイトは…?」
デデデ「無事。本人が言うに、かすり傷だってさ。
でも完全に治るには、まだ時間がかかるみたい。」
カービィ「そう。」
デデデ「カービィ…お前はお前が思っている以上に弱い。
もちろん俺はお前以上に弱い。
だからお前はこれから、あんなやつでも友達になれるような、強さを身に付けなければいけないんだ。」
カービィ「そう…」
デデデ「でも、お前ならすぐ身につくと思う。
お前は、フレンズハートを使って、ダークメタナイトだって友達にしてみせたじゃないか。
でも、お前はこれから、フレンズハートに頼らない解決を見出すんだ。」

夕焼けには雲一つ無かった。
これからまた雨がくるらしい。
カービィの試練もきっとそれと同じ時に…

あとがき

何だか三点リーダばっかりになっちゃいました。
三点リーダ症候群ってもう死語なんですかね?
はいさよなら〜!!!

サポートのご利用は計画的に。