見出し画像

妊娠…招かれざる客 第1章 その2

 私が上半身裸でイエス様に祈りを捧げているとヘルパーさんが入って来て来たので慌てて服を着ました。

「あら、お取り込みのところごめんなさいね。お客さんが来てるわ。病院の方達なんだけどあなたに謝りたい事があるそうよ」

「さっさと帰ってもらって!こっちは話すことないんだから!」

 呆れた!まだベイビーを殺そうとする気なの?ああ!もうアンタ達とは関係ないじゃない!ベイビー殺人病院め!もしかしたらあの時私に無理矢理帝王切開させてベイビーを焼却炉にぶち込んだ後で、哀れな元モデル顔でセクシーボディでツルンツルンのお肌の私を、赤ちゃん取り除いたら結構いけるじゃないかって夜の診察をする気だったのかもしれない!今だってそうよ!変態猥褻医者勢揃いで、病院じゃないから大丈夫だ!しかも相手は毛だらけで全身真っ黒な野獣とセックスしてた女だ。世間は我々を疑わないはず、いやかえって我々に同情するはずだ。『なんて気の毒なのでしょう。あんなとっくにモデル顔でセクシーボディでツルンツルンのお肌を廃業した毛だらけで全身真っ黒な野獣と性交した女に夜の診察を強要されるなんて可愛そう!裁判に訴えたらいいのよ!』こんなふうに確実に世間の同情を買えるはずと、コイツらは私に無理矢理夜の診察をした挙句、無理矢理この毛だらけで全身真っ黒な野獣と毎晩50回エッチした女に夜の診察をするよう強要されたと私を裁判所に訴えるのよ!勿論裁判所は私の全面敗訴!そして全財産没収よ!どんな優秀な弁護士雇っても判決が翻ることなんて絶対にない!だってこの国は人種差別の国なんですもの。まともな裁判なんてあったものじゃないわ!

 だから私は連中に帰るよう伝えてくれとヘルパーに頼みました。冗談じゃない!ベイビーを殺された挙句夜の診察なんて受けらんないわ!だけどヘルパーのババアは能天気にこう言ったのです。

「あら会いたくなかったの?でも、もう中に入れちゃったわ。だって謝りたいって深刻そうな顔をしてきているのに追い返しちゃ可愛そうでしょ!」

「このポンコツババア!いつも言ってるでしょ!病院の連中が来たら追い返せって!謝るから何よ!アンタそれが奴らの手だってわからないの?部屋には絶対に入れちゃダメよ!奴らを叩き出して!」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?