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短編

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2021年6月の記事一覧

 唇と聞いて卑猥な事を思い浮かべるのは別に異常なことではなかろう。確かにパブロフの犬のご…

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文章でわかる人の健康状態

 ある程度文章を読み続けるとと書き手の癖っていうものが大体わかってきます。書き手が心のま…

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自分探しの旅

 自分探しのたびに出た悟は世界の果てでもう一人の自分に会った。彼はもう一人の自分にどう声…

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忘れたふりをして過ごす

 なんて出来るのだろうか。僕は在りし日の君を思い出して考える。君は去り、僕は一人になった…

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フランツ・シュミルソン

 私は彼を知っているが、彼は私を知らない。まぁ相手が有名人だったらそういうことはあるだろ…

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ブックガイド

 私は本の水先案内人でもある。赤ちゃんの頃から本をしゃぶってきた私は自慢でもなんでもなく…

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ツッコミ夫婦

 夫婦は毎日突っ込み合っていた。突っ込みと言っても夜のことではない。ずばり漫才である。念を押して言うがマンとは漫才の慢であり、露が満つるのマンでもなく、また女性器を表す言葉ではない。とにかく関西人である夫婦は毎日漫才を演っていたのだった。  夫婦はそうやって毎日漫才をしていたが、ある日突然妻のほうが漫才を飽きたといい出した。夫はそれを聞いて妻が関東人と不倫しているのではないかと疑った。なぜなら関西人にとって漫才とは命そのものであり、それを嫌がるというのは関西人を棄教するに

SOUL TWO SOUL まとめ版

連載していたSOUL TWO SOULをまとめました。 KIYOSHI YAMAKAWA KIYOSHI YAMAKAWAの再評価ブ…

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ソウル恋物語

 上曽根愛子のSOUL TWO SOULの記事の続編です。今回上曽根愛子さんはKIYOSHI YAMAKAWAを求め…

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おやすみキャロライン

 そう言って別れた後でジョニーは相手の名前を間違えた事に気づいた。ジョニーは慌てて彼女の…

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君にロックンロールは届かない

 もう終わりだね。君が遠くに見えるなんて歌があるけど、僕の彼女は遠くに見えるじゃなくてほ…

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アマガエルが鳴く

 今アマガエルが鳴いている。それは彼らが恋をしているからだ。恋をする男はいつだって恥知ら…

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保存をして閉じる

 のが現代にとって最も重要だ。なんでも保存して閉じろ。現代の我々にとってはもはや脳は情報…

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夜の誘惑者

 夜の誘惑者になれる男なんて限られている。大半の男はそんなを夢を見て一生を過ごすだけだ。そんな夢のBGMには当然KIYOSHI YAMAKAWAは欠かせない。このシティポップ最大の天才の音楽こそ我々哀れな男たちの癒やしになってくれるのだ。KIYOSHI YAMAKAWAの代表曲に『アドベンチャー・ナイト』という曲がある。もうあえてここで語るまでのないほど有名な曲だがこの曲は全ての愛し合う男女と、全ての孤独な男たちに捧げられている。そのどこまでもシルキーなバックの演奏と、そのバ