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ヨガは「強さ」と「柔らかさ」のバランスをとるもの

日本では一般的に身体をリラックスさせたり、柔軟性を高めるものように思われていることが多いですが、ヨガは、柔軟性だけではなく、強さも必要です。これは、カリースのレッスンを試した人は、きっと体感していると思います(笑)。

これは、単に私個人の好みとかスタイルだというわけではなくて、実はヨガ本来がその2つのバランスをとるように作られているんです。ヨガのバイブルと呼ばれる最古のヨガ専門書の「ヨガ・スートラ」でも、「ヨガポーズは、快適であると同時に安定しているべきだ」と強調しています。

ヨガ・スートラでは、安定や強さは「スティーラ」と呼ばれます。快適さや柔軟性は「スーカ」と呼ばれ、そのスティーラとスーカのバランスを保つことがヨガの本質であり、人間のあり方であると書かれています。

柔軟性があっても、それを支える強さがなければ、靭帯などを伸ばしすぎてケガをしてしまいます。同じように、強さがあっても、柔軟力がなければ、シンプルなポーズをするだけで痛みやケガになってしまいます。

強さと柔らかさのバランスは、ヨガだけではなく、私たちの日常生活にも生かされる本質をついています。変化ばかりだと、安定が必要になります。マンネリ化するほど、変化のない安定した毎日を過ごしていると、自由や冒険を望むようになります。私たちは、両方のバランスをとって生きていきたい動物なんです!

身体だけではなく、心も強さと柔らかさが必要です。日々私たちの生活に日々起こるストレスに対して、両方のバランスが大切になります。耐えていったり、負けずに進んでいく強い心だけじゃなく、しなやかに流していったり、笑い飛ばしたり、休む勇気を持つような柔らかい心も大切です。

ストレスを感じている時、悲しい時、怒っている時、幸せを感じられない時、自分は今「スティーラ」と「スーカ」どちらに偏っているのかに意識を向けると良いです。それは、身体の部分によっても違いますし、関わっていることや時間によっても変わってきます。

例えば、大抵私の右側の股関節は柔らかいですが、左側は硬いことが多いです。右側の股関節を使うポーズでは、ストレッチしすぎないように強さを使ってバランスを保ち、左側の股関節を使うポーズでは、リラックスして柔軟性を高めるように意識しています。

私はよく仕事などのプロジェクトを頑張りすぎて、周りが見えなくなるほど、一生懸命になってしまいます。そんな時は、肩やあごに力が入っていて、スティーラに傾いてしまっていることが多いです。そんな時は、意識的にスーカを増やしてリラックスすることに気をつけるようにしています。と言っても、すぐ忘れてしまい、没頭してしまって、バランスが悪くなってしまうのですが(笑)… まだまだ修行中です。

「ヨガはただのストレッチだ」なんて言っている人がいたら教えてあげてください。ヨガは、そんな深い気づきを与えてくれる人生に大切な心身のトレーニングなんですよ!

他の人に喜びを与えるアナタは、きっともっともっと与えられるはずだわん💕