避妊リング「ミレーナ」を挿入してみた話。

皆様、こんにちは！　natty(なてぃ)です。

今回は、わたしが
避妊リングと呼ばれる「ミレーナ」を子宮に挿入した体験談と
そもそも「ミレーナ」って何やねん？という方のために
ミレーナの概要をご紹介したいと思います。

男性諸君も、
回れ右せずに、ぜひ一読してみて下さい。

■ミレーナって何？

子宮内黄体ホルモン放出システム(Intra Uterine System)」
省略してIUSと呼ばれる、
子宮内に直接装着する器具の事です。

上の写真の通り、ミレーナはT字型の器具です。
このT字型の縦軸の筒の中には
黄体ホルモンの一種である「レボノルゲストレル」が入っており、
子宮内に装着すると、その黄体ホルモンが持続的に放出されるシステム。

どんな作用があるのか？

◉避妊効果
⇒ミレーナが子宮内膜に作用して受精卵の着床を妨げたり、子宮の入り口の粘膜を変化させて精子が子宮内へ進入するのを妨げる効果があります。
◉生理痛・月経困難症の改善
⇒ミレーナが子宮内への作用して内膜を薄くすることで、経血量が減ったり、生理痛を軽くする効果があります。

ミレーナはピルとは違って、排卵しないというわけではありません。
あくまでも排卵はするので、PMS(月経前症候群)や
PMDD(月経前不快気分障害)がなくなるわけではないですし、
生理が来ない、というわけでもないです。

（あくまでも生理の時の嫌な症状を緩和させたり、
　避妊するためのもの。と考えてもらえれば…＾＾）

ただ、お医者さん曰く、
毎月襲われる生理痛への恐怖感や
生理がくる…というストレスから解放されて
症状が軽くなる人も少なくはないそう。

しかも、個人差はあるようですが
おりものシートで事足りるくらいの血の量まで
減る人もいるとか。。
（毎月のタンポンとかナプキン代って馬鹿にならないからね！）

ちなみにわたしの友人で
既に子供が2人いる子がいるのですが、
これ以上は妊娠を望まないため、
ミレーナを使用しています。

■挿入するメリットとデメリット

◉メリット
　・ピル等の避妊薬を飲み続けるよりも安価
　・避妊薬のように飲み忘れの恐れがない
　・一度の挿入で約5年間は継続的に使用できる
　・挿入すれば避妊のことを考える必要がない
　・女性主導で避妊ができる
　・コンドームやピルよりも避妊効果が高い
　・妊娠を希望する場合は除去すれば元の状態に戻る
　・喫煙や内服薬とは関係なく使用できる
　・経血の量が減る
　・生理痛が緩和される
　・子宮体がんの予防効果がある
　・子宮内膜症や子宮腺筋症の症状が緩和する

◉デメリット
　・挿入した初期に生理以外で出血することがある
　・挿入する時と取り出す時の痛み
　・医師による装着・除去が必要
　・子宮の形や狭さによっては挿入できない
　・性感染症予防にはならない
　・病院によっては出産前の人は挿入できないと言われることもある

そうなんです。
ざっと上げただけで断然メリットのほうが多いんです。
ですが注意しないといけないこともあります。

◉注意点
　・妊娠していないこと
　・性感染症にかかったことがないこと
　・先天性の心疾患や心臓弁膜症がある人
　・糖尿病の人
　・出産経験がない人
　・授乳中の人
　・てんかんがある人　　　　　　　等々

まだまだ注意点はあるようですが、
詳細は医師に確認が必要です。
（誰でも挿入できるものではないということですね…）

■挿入方法 と 挿入時の感想

まずは、ミレーナの挿入方法です。

ミレーナの挿入する最適な時期があるそうで
生理開始後3～5日後。
（女性目線で言うともうそろそろ血が出ないかな？という頃。)

ここからはわたしの実体験に基づいて説明しますね（笑）
(生々しい表現があったらごめんなさい。)

①まず診察台の上に下半身スッポンポンの状態で座ります。
②診察台が動き始めます。
　(椅子に座った状態から、寝そべる状態にまで自動的に動きます)
　(下のようにカーテン越しからお医者さんに診てもらう感じです)

③エコーで膣内の状態を診ます
④クスコ(↓)と呼ばれる医療器具を膣内に挿入して、
　膣を広げた状態のまま固定されます

⑤子宮の深さ・形・角度などを測るための器具を挿入します
　(子宮口の奥に入れるので痛いです)
⑥⑤で測ったデータを基に実際にミレーナを挿入します
⑦挿入したあとにもう一度エコーで膣内を診ます
⑧問題がなければ診察台を戻して終了！

といった感じです。

※産婦人科医Youtuber高橋怜奈先生の
　コチラの動画がとってもわかりやすいです！

挿入したときの感想ですが、、

痛い痛い痛い痛いっっ！！！！！（笑）

あれは痛かった。
無理やり生理痛のような痛みを与えられているかのよう。。

「大きく深呼吸しててね～」と言われたので
お産ですか？というくらいヒーヒーフーしてました。（笑）

お医者さんからは事前に
「出産経験がないと痛いかも」と言われていたけど、
「かも」？
「かも」？？？
全然痛いじゃないかい先生。（笑）

男性でいうとどんな痛みなんだろう。。
尿道から棒を入れられて掻き回されてる感じなのかな。。

赤ちゃんを産んだ女性は本当に強いんだな…と
初めて思いました。
(出産の時の痛みが計り知れない。。)

わたしは特に、
子宮内膜症や子宮後屈(こうくつ)ということもあるので
痛みが強かったのかも…ということでした。

ちなみに子宮後屈とはこんな感じ(↑)です。
本来子宮とはおヘソ側に傾いているのですが、
子宮内膜症等の癒着によってその他臓器とくっつき、
後ろ向きに傾いてしまうことをいいます。

■処置の時間と費用

前記したミレーナの挿入ですが、
処置の時間は
だいたい5分～10分程度と言われます。
(実際にわたしも10分かからないくらいで終わると説明されました)

しかしわたしの場合、
子宮後屈ということもあって
⑤の「子宮の深さ・形・角度などの測定」と
実際のミレーナの挿入に時間がかかりました。

結果、処置時間は２０分。

ちなみにミレーナが子宮の奥まで入らず、
本来入るべき深さの3分の2くらいまでしか挿入できませんでした。

避妊効果は少し弱まるそうですが
生理痛や経血量はかなり収まると思う、という事でした！

また、日常生活をしている中で
徐々にミレーナが正しい位置に収まる可能性があるので
気にしなくても良い、と。

ただし、挿入初期の違和感や痛みが
1ヵ月以上残るようであれば除去しなくてはいけないため
異常を感じる場合は婦人科へ行かないといけません。

そして、次に気になるのが費用ですよね。

なんとミレーナを使用する目的によって
費用は変わってくるそうです。

生理痛の緩和や過多月経の改善が目的であれば、
保険が適用されるため約1万円前後。

しかし、避妊が目的の場合は自費になり、
費用は5万円程度。
（病院によっては7万円前後かかる場合があるそうです）

使用目的によって費用が全然違いますよね。
わたしは避妊目的ではなかったので
診察料なども含めて、11,000円くらいで済みました。

■私がなぜミレーナを選択したか

ここからはわたしの個人的なお話になるので、
興味がある方のみ。。

以前から生理には悩まされていました。
生理前のPMS、
生理中の貧血、めまい、吐き気、頭痛。

そして何より生理痛。

5年前に仕事中に生理痛で意識を失い倒れるほど。

婦人科の診察台が怖くて、苦手で、
病院へ行くのが本当に嫌でした。
市販の痛み止めの薬で誤魔化していましたが
身体は限界だったんですね。。

倒れたことをきっかけに病院へ行くと、
「チョコレート嚢胞」と診断されました。

排卵する毎に卵巣から出血して、
その出血が固まることで卵巣が肥大化していました。
(通常卵巣は2cm程ですが、当時の私の卵巣は
男性の握りこぶしくらいにまで肥大化していました)

そして、その出血が原因で
子宮が直腸等の臓器と癒着する「子宮内膜症」でもありました。

「よく今まで我慢できたね」

そのお医者さんの一言で
「あぁ、この痛みは異常なんだ」と認識しました。

そして次の生理を迎える前に手術、入院。

退院後は排卵を抑える薬を内服しての生活でした。

ですが、この薬、
30日分で1万円も費用がかかり
副作用もあったんです。

副作用は主に
体温が高くなる、頭がボーっとする、まれに吐き気がある、といった感じ。

費用も30日で1万円と聞くと
大したことのないように思えますが、
病院に行くまでの交通費・薬以外の診察代など考えると
年間で12万円以上はかかっている事になるんです。

何よりも億劫だったのが副作用です。
飲まないといけないのに、飲みたくない。

それがストレスでした。
そして飲み続けることも、ストレス。

なので今回、医師の勧めから
ミレーナを挿入したという経緯になります。

■最後に

女性であれば、ほぼ毎月来る生理。
嫌になっちゃいますよね。
血が出るときの不快感。
子宮を握りしめられるような痛み。
下着を汚してしまうのではないかという不安感。

お出かけの計画も生理に合わせて考えることがあるし、
仕事へのモチベーションも下がりますよね。

そして何より、
日常生活ができないほどの生理に関する悩み。

もしかすると今回ご紹介したミレーナは
悩みの解決になる一つの手段になるかもしれません。

子宮に器具を入れることが最初は不安だと思いますが、
生理の悩みも解決できて
しかも避妊もできちゃうので
試してみて損はないと思います！
ご持病がある方も医師に相談してみてはいかがでしょうか。

あとはあなたがどう選択するか、です。

最後までお読みいただき、
ありがとうございました・・♫