マガジンのカバー画像

随想録

9
「知らない」ということは、世界でもっとも美しいものかもしれない。記憶を辿る、前置きのプロローグ。ファンタジー小説や映画のような、日常に隠れた断片を探そう。
運営しているクリエイター

2019年10月の記事一覧

雪のひとひら

雪のひとひら

言葉では、うまく表現できない。絵を描いた時に、風の音や葉っぱのにおいや、そのときおもっていたことをうまく表現しきれないのとおなじように。

子どもの頃、雪を眺めているのが好きだった。

雪の結晶は、よく見るとすべてちがうカタチをしている。

ポール・ギャリコの『雪のひとひら』のように、彼らが恋をするのかどうかはわからないけれど、ただただ真っ白にどこまでも続いていくように見える雪原は、ぜんぶちがうカ

もっとみる