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読書リポート:はじめてのエシカル編

はて”エシカル”とはなんだ?言葉の意味だけではなんだかピンと来なくて、ネットで情報を集めてたら、これだ!とエコ新参者に役立つ知りたいことがギュッと詰まった、参考書のような本を見つけました。


**この記事は本の中身を紹介しつつ、私の読書感想を記したものです**


恥ずかながらもエコロジーやサステナビリティというキーワードに興味を持ち始めたのは一年前という遅咲きの私。基本的にネットで情報収集をしますが、どれも表面的な内容や、これホントかいな?と不思議に思って終わる内容が多くてなかなか欲しい情報が手に入らず、モヤモヤとしてました。

エシカルというワードも然り。

ネット代を払う代わりに極力タダで情報を手に入れたいという面倒くさがり+ケチな私でしたが、環境と社会に関することがもっと知りたくなってこの本を取りました。


>サクッと著者の末吉里花先生について

1976年ニューヨーク生まれ鎌倉育ち
一般財団法人エシカル協会代表理事
フリーアナウンサー
元ミステリーハンター
消費者庁「倫理的消費」調査研究会委員
東京都消費者生活対策審議会委員

エシカルライフを推進するために全国の学校・企業に訪問して講演を行っているそう。末吉先生のフリーアナウンサーという”伝える仕事”と、ミステリーハンターを通して”自分の足と目で見た世界”の経験を最大限に生かして公正でわかりやすい伝え方が印象的です。



>”エシカル”てなんだろう?

エシカルとは「倫理上」「道徳上」という形容詞。
法的縛りはありませんが、みんなが正しい、公正だ、公平だと思えることを指します。エシカルという言葉は形容詞なので、通常はエシカルファッション、エシカルインベストメントという”エシカル○○”で使われているそう。英語圏で盛んな活動にエシカルコーンシューマー(エシカル消費)があるようです。



>私の知りたい情報ってコレだったのよ~

「はじめてのエシカルーー人、自然、未来にやさしい暮らし方」
この本は”エシカル”というキーワードで環境と社会がよりよい関係を続けるための教育本です。そもそも”エシカル”がどういう意味で、どんな役割を果たして、どんな効果をもたらすのかを著者である末吉先生の体験・経験とともに実例と統計データで説明しています。



>今着てる洋服のストーリーを知る

エシカルアクションの代表的な動きにエシカル消費があるということで、今きてる洋服のストーリーを例にとって、世界の実態を学びます。特に生産者を知ることはエシカル消費をするうえで大切で、なぜ今それが勧められてるかを説明しています。



>出来る範囲で最良の判断をする

各章の間には末吉先生が講演などで受けた質問をコラムとして紹介しています。どの質問も私たちがエシカル消費をしてみようかな思ったときに、じゃあこんな時はどうしたらいい?と素朴に思うものがたくさん。


例えば、
「エシカル消費をしたいけど、商品の値段が高くて手が出せない。。。」
という声にも末吉先生は的確なアドバイスをくれます。
取り扱いのあるお店の紹介も多くリスト化して紹介されていますが、”自分にできること”を考え出す習慣を身に付けるための方法も書かれてます。

社会貢献だからといってエシカル商品で自分の生活が苦しくなっては意味がないですよね。自分の生活の範囲で最良の判断がエシカル消費であるということですね。



>語るだけでなく実行するヒントがいっぱい

末吉先生は、この本を手に取ってくれた方に実行できるヒントをたくさん教えてくれます。エシカル消費は貧しい国の厳しい環境で働く人たちを助けるだけではなくて、地産地消や地域の伝統的な商品を買うこともエシカル消費の一環で、またおばあちゃんからもらったワンピースを大事に使い続けることもエシカルな考えにつながるといいます。



>一人の100歩より100人の一歩

みなさん、この本によると、日本国内の消費活動のうち6割は個人消費だそうです。企業みたいに大きな経済力を持っていなくても、個人の力が集まれば世界を変えれそうですよね。

いまや、SNSで企業が個人に宣伝をお願いするように、個人の影響力はどんどん大きくなっています。私なんてインスタのフォロワーも少ないし、そんな影響力ないわ、、と尻込むことはありませんよ。ハッシュタグで検索できるシステムがある今、一人が100歩進むより100人の一歩のほうが変化を起こしやすいと末吉先生は本の中に書かれています。あなたはその変化を起こすきっかけの100人目になるかもしれません!

思ってるだけじゃなくて、行動に移すことがとても大事です!


>グリーンウォッシュには気をつける

環境にやさしい商品と称して実は何もエコじゃない商品広告をしている企業が存在することを知っていますか。これをグリーンウォッシュと呼びます。

パッケージを緑にしたりして視覚でごまかす作戦や、環境に配慮していますと謳って実はたいした効果はないという詐欺のような広告もあります。近いうちにエシカルウォッシュなんて言葉も出てくるかもしれません。

そんなグリーンウォッシュ、エシカルウォッシュに騙されないように、この本では本物の商品であることや、審査をクリアした商品の見分け方の指標になるマークを紹介しています。

気持ちだけが先走って、ただ緑色のパッケージ商品や環境にやさしいという謳い文句が書かれてる商品を買ってはいけませんよ。しっかりと目で確かめてお金を使うことが正しいエシカル消費への道です。


こちら末吉先生が出演していた番組。


>エコ、サスティナブル、そしてエシカル

最後まで読んでいただきありがとうございました!
環境と社会の関わりを調べるとよく目にするエコ、サスティナブルっていう言葉。それに加えて今やエシカルという新たなキーワードも出てきました。どれがどれなんて分からなくなってきたけど、共通点として人間は自然の一部であり、社会はその中のまた小さな活動に過ぎないということ。自然が健全であることを前提に、人間が健やかであることを前提にして社会や経済が回るためにどう考えるか、が大事なんだなと思いました。




P.S. 本はネットより深く学べるものだと改めて実感。学校であんなに文献を探したり、論文を読んだりと本から得る情報の質は学んだはずだけど。。。社会人になってネットだけに頼るようになってたな、、恥 出直します。。

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