父さんのいない2週間　～その２～ 母と子の三連休・砂遊び編

【チャンさん年中・スーちゃん２歳】

父さんが出発して以来、毎日確認し合う、私たち。

「今日は父さん、帰ってきまーーー？？」

『せん！！』

『あと、なんかいねたら、かえってくんだ？』

首をながくして指折り数える日々が続く。

やがて、三連休を迎え、時間を持て余した母と子は、母の実家に泊まりに行く、という最もお手軽なプランを遂行することに。

ありがたいことにご飯の支度をおばあちゃんにお任せできる分、たくさん遊ぼう、と夕方３人で公園へ。

途中、富士山が綺麗に見えて、『あそこに、とうさんがいるぞー！！』とみんなではしゃいでいると、チャンさんが『とうさんにみえるようにだよ！』と、ピーンと背筋を伸ばして人差し指を立てる。

『とうさん、みえたかなぁ』なんて言いながら再び歩き出す私たち。

公園に着くと、寂しさを紛らわす様に全力で鬼ごっこをするチャンさんとスーちゃんと三十路の母。

本気を出し過ぎた私はえげつないほどゼェゼェし、休憩を狙って二人を砂場へといざなう。

しかし、結局寒くてじっとしていられなくなり、一心不乱に穴を掘り続けた結果、気づけば子供が入れる位の穴とトンネルが完成。

『ウヒヒヒヒ』と二人とも楽しそうにトンネルをくぐり、みんなで満足しておばあちゃん家に帰る。

…しばらくすると、「なんなんだ～！このザラザラは～！」という、おばあちゃんの悲鳴が聞こえる。

駆けつけると、一面に砂が散らばっている。

…我々が運んで来たらしい。

夢中になり過ぎてやっちまったな。。

みんなで反省しながら、心地よい肉体疲労に包まれて眠りについた。

父さんのいない2週間はまだ、つづく…

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