父さんのいない2週間 ~その5~ 父さんついに帰る?!

【チャンさん年中・スーちゃん2歳の頃】


父さんが地獄の特訓へ行ってから約2週間。

順調にいけば帰宅予定だった昨日、お父さんと連絡がつかなかった動揺が尾を引いている私たち。

「今日は父さん帰ってきまー??」

『きまー??きまー??』


また帰って来ないのかもしれない…という不安が渦巻く中、今晩も父さんの好物の揚げ物をこしらえる。


これ以上地獄の特訓が延びれば、もう私たちの胃袋は揚げ物には耐えられない…

明日になったら、ごめん、焼魚でお出迎えです…(笑)

私がそんな思いで過ごしていると、ピロリン♪、とLINEの音が鳴る。


「今、終わった」


父さんからだ!


それを知って、チャンさんとスーちゃんも大喜び!


『とうさんと ごはん たべる!』

『とうさんと おふろ はいる!!』


でも遅くなるから、先に済ませて待っていよう、と、なだめると、どうしても父さんと絡みたい様子で…


『じゃあ、は、みがかない!』

『とうさんが かえってきたら またいっしょに ごはんつまむの 』


さすがにそれには私もオッケーを出し、お風呂から上がって待っていると…


ピンポーン!


床にしゃがみこんでテレビを見ていたチャンさんとスーちゃん。

とうさんだ!!

両手を伸ばして跳ね上がり、玄関まで駆けて行く。

『きゃー!!』


二人の歓声が聞こえて私も急いで行ってみると、真冬に日焼けして少し締まったチョイと別人気味の父さんの姿が。

毎日大声を出していたらしく、関取の様なつぶれた声で「チャンさん、スーちゃん、ただいま!」と、言う父さん。


夕飯を食べる父さんの隣を、チャンさんとスーちゃんがピッタリとマークし、土産話に一生懸命耳を傾ける。

「いいか、挨拶はしっかりだ!」「気をつけ!なおれ!」と、特訓の成果を早速二人に伝授する父さん。

1日地獄の特訓が延びて憔悴しきっていると思いきや、楽しかったと笑顔の父さん。


そして、夜も更け、久しぶりにみんなで一緒に川の字+1本で寝る。


みんなすぐに眠ってしまい、私だけぼんやり起きていると…

チャン、スー!!気をつけ―!なおれー!!

父さんの大声が突然響き渡る。

「あ、やばい、寝言でも言っちゃった。」(これも寝言(笑))


思わず一人、くすくす笑う私。


大はしゃぎで疲れ果てたチャンさんとスーちゃんは、その大声にピクリともせず、スヤスヤと眠り続けている。


久しぶりに父さんと並ぶ二人を見ると、やたら小さく感じる。


父さんのいない2週間、長かったなぁ…


お疲れさまでした(zzz…)


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