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流転の宴 (るてんのうたげ)

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身近な自然と日々の生活で感じたことを記しています。ふとした合間にご覧いただければ幸いです。
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2024年3月の記事一覧

春の午後

春の午後

川裏の草むらに腰をおろし
青空を見上げ
覚えたばかりの (‥‥君が袖振る) を呟く
 
晴れやかな心地のまま
湧き上がる希求はうねり
まだ形づくることもなく彷徨う

光の春

光の春

ふいに朝日が差してきた
昨日とはちがって
 
そうだ、低く巡っていた太陽が
やおら背を伸ばし
隣家の屋根を越えてきた
 
窓際のサツキやゼラニウムも気が付いたらしく
いつの間にか花を咲かせている
 
陽は春のオープンを告げたばかり