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ワーママってしんどい。心構えと準備


 今や夫婦共働きは一般的な形態になりつつある社会になっています。しかし、まだまだワーキングマザーには厳しい現実があるのも事実。母として、妻として、仕事をする一人の人間として、たくさんの気持ちを抱えながらパンクしそうになっていることでしょう。もちろん悪いことばかりではありませんが、これからワーキングマザーとして頑張ろうとしている人、そして頑張っている人に、私の経験談を交えて、応援の気持ちをこめてお話していきます。何かのお役に立てれば幸いです。

【ワーママスタート時】
息子・4歳(年少)
娘・1歳(未満児)
妻・パート勤務(通勤込み8時~17時)
夫・会社員(月~土・朝早くから帰宅は深夜)
実家は両方遠方、知り合いや頼る人もいません
【現在】
息子・14歳(中学2年生)
娘・11歳(小学5年生)
妻・パート勤務(通勤込み7時半~13時半)
夫・会社員(月~金・通勤込み7時半~19時)

1・働こうにも保育園に入れない
 

 まず私はここでつまづきました。私の住んでいる場所は保活激戦区。徒歩3分の場所に保育園はありましたが、180名待ちとのこと。未満児の待機が多く、勤務実績のない私はランクは最下位で、入園は不可能でしたので、まず実績を作るために認可外保育園へ入園しました。

 とにかく保育料が高かったですね。2人で8万円以上していたと記憶します。働いたお金を全額どころか、手出しが必要でした。しかし、そうして実績を作らなくては認可保育園への入所は不可能な状況でした。

 半年の勤務の実績を作り、やっと入所できたのは、第4希望の家から車で15分の保育園。それでもありがたかったですね。そこで息子は卒園までお世話になり、やっと娘1人になってから、第一希望の近くの保育園に入所できました。娘が年少の時でした。

 少子化と言われていますが、本当に保育園に入るのが大変です。まず働いている実績がないと入れないのですから、就職先から探さないといけないママは途方にくれるかと思います。最初は赤字スタートになりますが、認可外に入れて、勤務実績を作ることも考えの1つとしておくとよいでしょう。

2・子持ちの就活は厳しい
 

 子持ち主婦の就活は本当に大変です。周りにサポートがあればまだよいですが、近くに頼れる人がいない、夫にも頼めないとなると、相当ハードルは上がります。

 やはり面接で「お子さんになにかあった場合はサポートしてくれる人はいますか?」と聞かれます。もちろん雇い主としては当然の質問ですし、私たちも正直に答えなくてはいけません。サポートがある人とない人どちらを雇うかと言えばもちろん前者です。

 もうそれでも大丈夫と言ってくれる所を探すしかありません。私は技術職なのですが、知り合いの紹介で、何とか就職先を見つけることができました。とても1人の力では難しかったと思います。

3・毎週発熱する子供
 

 就職してから、私が一番悩まされたところです。
とにかく子供は保育園でありとあらゆる病気をもらってきます。そして兄妹でうつしあい、時間差で病気になりますので、仕事を休まなければなりません。仕事中に保育園からのお迎え要請の電話もしょっちゅうで、会社の電話が恐怖になるほどでした。
 
 仕事をお休みすることで職場に迷惑をかけますし、早退も仕事を中断して帰らなくてはならないので、本当に迷惑をかけました。迷惑を最小限にするために、仕事のスピードをあげたり、効率よく仕上げることに命をかけていました。

 ■病児保育の利用
 感染症の場合長期間の登園停止となりますので、私は病児保育を利用していました。具合が悪いわが子を預けてまで仕事をする罪悪感にも襲われましたが、職場に相当な迷惑をかけていましたので、仕方がない選択でした。
 
 ここで注意が必要なのが、自治体や施設によっても違いがあるのですが、当日の利用が不可能だったり、医師の診断を受けなければ施設利用ができなかったりします。病院の開院時間と同時に受診して、病児保育の空きがあれば申請をして子供を預けた後出勤となると、結局お昼となり、ほぼ働く時間はないという状況に陥ります。当日の朝発熱しても受け入れてくれる施設もありますので、探して登録しておくと安心だと思います。

 入社したばかりのパートの主婦で、実績も信用もありませんでしたので、繁忙期にお休みが続いた時は、上司から心無い態度や言葉をかけられ、本当に辛かったのを思いだします。子供は病気だし、会社での立場もないし、出勤できた日はただひたすら誠実に仕事をしようと頑張りました。

 1~2年もすればひと通り病気を経験し、体が強くなり、お休みする回数も減ってきましたし、私も仕事で良い評価を受けるようになりました。初めはとても辛いと思いますが、そこを踏ん張れば少し楽になると思います。

■パートで働くしかなかった
 出産前の勤務場所で、育休や産休をいただきながら職場復帰できれば、仕事内容も把握しやすいですし、人間関係も大体できあがっていますので、信頼関係もあり、ある程度子持ちでも働きやすい環境であるかと思いますが、私のように就職活動から始めるのには正社員で仕事を探すのはとてもハードルが高いことでした。熱発や病気で休みばかりとる私には、パートとして働き、仕事と子育てを両立させることが最善の策だと選択をしました。


4・家事・育児・仕事の両立
 

 我が家は実家が遠方で頼れる人もいない上に、夫の休みは日曜日しかなく、朝早く出勤し、夜遅くに帰宅する毎日で、ワンオペ状態でした。慣れない仕事と、家事育児で心も体もフル回転だったと記憶しています。
 
 5:00 起床・お弁当作り
 5:30 朝食づくり・保育園の準備
 6:30 子供、夫起床・食事をしてもらう
     自分は身支度
 7:00 子供身支度
 7:30 登園
 8:45 出勤
16:30 帰宅・夕飯の準備
17:00 子供と入浴
17:30 夕飯
18:30 片付け・洗濯
20:00 子供就寝
21:00 明日の弁当の仕込み
22:00 就寝

 大まかに平日のルーティーンですが、細かく書いたらこんなものではありません。全てが選択の連続で、体力も脳も限界で倒れるように寝ていました。私はパートでしたので、フルタイムの人からしたら時間の余裕がある方だと思いますが、この状態で私にはフルタイムでの勤務は無理だったと思います。

 ■夫の協力が見込めない
 ワーママになる前は専業主婦をしていましたので、基本私が家事をしていました。しかし、仕事を始めたからといって、突然夫が家事に協力的になるかというとそんなことはありません。基本的に仕事で家にいませんので、できないと言った方が正しいですね。

 私の夫は率先してできる人ではありませんでしたので、細かく指示をしなければなりませんでした。心に余裕があればできたのですが、とにかくいっぱいいっぱいだった当時の私にはできませんでした。どうして察してくれないのだろう。手伝ってくれてもいいのに。いつも自分ばかり。そんな気持ちでいっぱいでしたが、決して言葉にはしませんでした。察してほしかったのです。

 どんどん夫婦仲が悪くなっていったように思います。お互い何を考えているのかわからなくなり、言葉をかわさない時間が増えました。

5・一人時間を確保できない
 

 常にやることリストに追いかけられていますので、一人の時間を持つことができませんでした。ゆっくりコーヒーを飲んだり、音楽や映画を楽しんだりする時間がほしくてたまらなかったですね。子供が寝た後にと思うのですが、疲れて子供と寝落ちするのが日常でした。

 子供が寝静まった後に帰ってきた夫が、ゆっくり食事をして、ゲームを楽しんでいる姿を見ると、憎たらしいきもちでいっぱいだったのを思い出します(笑)

 今思うとこの頃から子育てと家庭と仕事のことでいっぱいいっぱいになり、他のことへの興味や関心がなくなって、完全にそれ以外のことは「無」の状態になっていました。

6・子供への罪悪感
 

 これも私を苦しめた1つです。心に余裕がなくなると、どうしても子供に辛く当たってしまいます。今思うと、本当の自分ではないかのように子供に接していた時期もありました。辛すぎて子供の前で泣いた時もありますし、子供の前で夫に当たったこともあります。もう理性がきかない状態でしたね。我に返った時、大人げない自分に嫌気がさすと同時に、子供や夫に申し訳ない気持で一人で泣いてました。もう言動や行動は取り消せないので、謝るしかありませんでしたね。子供は優しいので「いいよ」って笑ってくれるのです。だけどそれがまた私の心を苦しめました。

7・学校行事への参加
 

 保育園の時は働く親前提での預かりでしたので、平日の行事参加への打診は無かったのですが、小学校、まさかの中学になってからのほうが、仕事の半休やお休みをもらうことが増えました。

 そうです。PTAです。自治体によってちがうのですが、私たちのところは、子供1人につき、PTA役員1回と、子供会役員1回を必ず消化しなければなりません。私は子供2人ですので、計4回。中学では1家庭につき1回の役員を担うことになります。もちろん皆さんやりたくありませんので、くじ引きになるのですが、上の役職に当たれば、文句なしでやらなければなりません。

 働くお母さんが多いのに、平日の活動は当たり前で、子供会は連休の度に行事が組まれ、やりくりが本当に大変でした。各家庭へ配る書類の作成や配布、家でこなさなければならない仕事も多かったです。

これから働くお母さんにおすすめしたいこと

 ここまでお話してきたことは、私がワーママとして大変だと感じてきたことのほんの一例です。過ぎてしまえばどうってことないことも、その時は必死で大変で、一生この状態が続くのではないかと絶望してしまいます。

 できることは、そんな自分をすこしでも楽にするための仕組み作りや、心の持ち方を作ることが必要だと感じています。

 当事者でないとわからないのです。夫や子供、ましてや同僚や上司に、私の大変な気持ちをわかってくれなんて通用しません。自分を守ることができるのは自分なのだと割り切って対策を立てていきましょう。

 1・物を減らし、整える
 これ、関係あるの?と思われる方も多いかもしれませんが、絶対にやっておいた方がいいです。ワーママライフが始まると、選択の連続になります。家に物が多いと、探したり、決断したり、覚えたり、余計な力を使います。場所を把握できるまで物を減らし、できるだけ行動をルーティン化することをおすすめします。

 「いつか使うかも」を手放してください。使ってないものは使わないと割り切って捨てましょう。視界に入る範囲の物だけにして、どこに何があるか把握します。衣類も洗濯して回せる枚数にして、下着やソックスはできるだけ同じ種類にすると、収納も楽ですし、買い替えをするのも簡単です。

 そして、物がないととにかく部屋が散らかりません。散らかってもかたづけるのが楽です。家族と共有することで、家族も簡単に片づけができるようになります。

 学校からの書類やポストに入るお手紙も、すぐに目をとおし、必要なもの以外は捨てる癖をつけます。いつかやらなければならないことはすぐに行動する癖をつけておくことが大事です。

 初めは大変と思ったり、これができれば苦労しないと思うでしょうが、根気よくやっていくうちに、無意識にできるようになります。ワーママはマルチタスクでフル回転ですので、1つでもタスクを減らせるように工夫が必要です。

2・できない。助けて。と言えるようになる
 なぜが、お母さんが家のことを出来て当然って風潮ありますよね。子供の面倒見て当然、仕事出来て当然。でも私たちだって初めからできたわけではありません。初めてのことだらけだけど、必要に迫られてやっていくうちにできるようになるのです。だったら家族だって出来て当然ですよね。むしろ家族ができない分を手伝っているのだと思います。

 なぜお母さんだけが当然と完璧を求められるのでしょうか?できないことはできないと言いましょう。意外と勝手に自分がそう思っているだけで、家族は受け入れてくれたり手伝ってくれたりするかもしれません。できるときは頑張るけど、できないことはできないと宣言しましょう。甘えたいときはお母さんも甘えていいんです。助けてと言いましょう。お母さんの心の平和が、家庭の平和なのですから。

3・夫とのコミュニケーションをできるだけとる
 やはり1つの家庭を回すのは夫の協力は不可欠です。物理的に協力を仰げなくても、自分が今どんな状況でどんな気持ちでいるのかを伝えることは大切だと思います。基本的に言葉にして言わなければわかりません。察して欲しいは通用しないと、思っておいた方がいいです。同じ家庭を守る仲間として、当事者意識を持ってもらう必要があります。今家族で起こっていることや、妻や子供の感情を、関係ないや知らなかったで他人事のように通りすぎないように共有し、私はあなたを頼っているという姿勢をみせましょう。

4・リフレッシュ方法を見つけておく
 ありきたりですが、とても重要です。朝気分が上がる音楽を聞くだけでも少し気持ちが上がって1日をスタートできます。些細な事でも構いません。好きなチョコレートを買っておくとか、漫画を読む時間を5分でも作るとか。自分の機嫌をとる練習をしておくことをおすすめします。

 自分の気持ちを後回しにしていると、楽しみへの興味や関心がなくなっていきます。そして、家族や仕事が人生の中心となってしまい、ある時、自分には何もなくなっていることに気づくのです。自分の人生なのです。自分の好きなことに時間を使う権利はあります。しばらく忙しい時間が続くとおもいますが、いつか一息つけるときがきます。その時に思い切り楽しめるように、自分の関心や興味に意識を向けておきましょう。

ようするに、自分を大事にする
 

 ワーママは自分を1番後回しにしがちです。私もそうしていましたし、母は我慢しなければならない病にかかっていました。だけど、家族はみんな平等です。助け合って当然ですし、個人は尊重されるべきです。できる人ができることを自分でできる環境を整えて、1人の人に偏らない仕組みを作ることが必要だと思います。

 自分が仕事をしていたとしても、子供のお世話や家事をしないという選択はなかなかできません。だけと、負担を軽くすることはできます。

 私は現在子供も大きくなって随分と子育ては楽になりました。あの頃は本当に大変だったし、頑張っていた自分をほめてあげたいと思います。だけど、もう少し夫に頼ったり、手を抜いたりできたとも思います。何をあんなに意地になって頑張っていたのか。助けてほしいと言えなかったのか。後悔しています。

 お母さんは後回しではなく、お母さんファーストで行きましょう!!きっとそれくらいでちょうどいいのです。笑顔で毎日を過ごせるワーママが少しでも増えてくれますように。まだ私も道半ばですが、一緒に頑張りましょうね!

 お母さんファースト!お母さんファイト!

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