4歳からサンリオキャラにガチ恋してる女が、“推しと結婚”叶えるためピューロランドでフォトウェディングした話
何を隠そう、私はサンリオのオタクである。
中でも、4歳から今までずーっと最推しなのが「コロコロクリリン」だ。
ドン引きされるのを承知で打ち明けると、単にキャラクターとして「かわいい」「好き」なのではなく、「かっこいい」「男性として好き」という感情が正しい。
正直、結婚を前提にお付き合いさせていただきたい。
しかし、コロコロクリリンも私も既婚者。なんなら彼にはサクラという名の奥様とチビクリ、コマチ、クルミ、チェリー、シンゴ、ミルク、チャチャという七つ子のお子様たちがいらっしゃる。
合法的に彼とお近づきになるには、どうしたら良いのだろう。
そう考えた私は、ある結婚式場のフォトウェディングのプランを見つけた。
通称「ピューロウェディング」と呼ばれるもので、なんとあの東京都多摩市にあるサンリオピューロランド内でウェディング写真が撮れるのだ。
しかも、推しキャラクターと一緒に！！
……なんということだ。現実世界の夫以外の男性（オス）と、ウェディングドレスを着ておめでたい写真が撮れるプランがあるなんて。そんなの、いくら掛かろうがやるしかないじゃないか。
これは私が、2022年春にガチ恋相手・推しであるコロコロクリリンと合法的に“なんちゃって挙式”を行うまでの記録である。
推しと過ごすプレシャスな時間のために、70万円を一括支払い
まずピューロウェデイングのプランについて軽く説明すると、大きく分けて4つのプランがある。挙式プランと、フォトプラン×3つだ。
挙式プランは両家の諸事情もあり早々に断念したため、最初からフォトプランで検討していた。3つのプランの何が一体異なるのかというと、撮影できる場所の数と枚数だ。
プランAは「フェアリーランドシアター」というピューロランド内でもっともファンシーな世界観のシアター内でのみの撮影。
プランBはそこに加えて、「レディキティハウス」と外観、Cになるとさらに「ピューロビレッジ」という一番メインの広場的なところでも撮影可能になる。カット数もそれに応じて増える。
撮影プランは全てキティかマイメロディのどちらかを選択できるが、有料オプションとして好きなキャラクターを2体まで追加で呼ぶことができる。ここが肝心。
最愛のコロコロクリリンをお呼びし、一緒になんちゃって挙式風写真を撮るのが私の最大の目的なのだから。
てなわけでBプランを選択し、マイメロディに加えて「コロコロクリリン」を追加させていただいた。
ちなみに下世話な話をすると、金額は通常料金38万＋ドレスとタキシード代20万ちょっと＋その他ブーケやらアクセサリーのレンタル代で10万弱。それに推しの招待代として2万円で、合計70万くらいだった。
通常の結婚式は家族や友達を招待するとご祝儀として数万円ほどいただけるのが一般的だが、ここは違う。
逆に2万円をお支払いして、招待”させていただく”のだ。
それがオタクとしてしかるべきスタンスだと思うし、たった2万円でこんなにスペシャルでプレシャスな体験を味わうことができるのだから、むしろもっと払わせてくださいとも思う。
……そんなこんなで、申し込み＆70万円くらいを一括で支払い。当日を迎えるまで、数回の打ち合わせ＆ドレスフィッティングなどを行った。この辺りは省略するが、もし本格的に興味がある人がいたら連絡してほしい。
開始15分で推しと対面。我、昇天
いよいよ迎えた当日。撮影はピューロランド閉園後の18時頃から開始するため、15時頃に集合してメイクなどを行う。
キティちゃんとダニエルだらけの控室で、しょっぱなからテンションが上がった。さすがサンリオピューロランド、細部まで抜かりない。
しかし、ここで浮かれている場合ではない。私の目的は、コロコロクリリンとラブラブな写真を撮ることだ。
お気に入りのクリリンのぬいぐるみ達をたくさん連れてきたし、クリリンに捧げるためにブーケだって自作してきた。
Amazonで購入した造花（3色）とフェルトなどを組み合わせて、1〜2時間くらいでささっと作ったブーケ。本来ならば生花で作れたらよかったのだが、生花のはドレスに合わせたものを式場で用意してくれていたのと、自宅から無傷で持ち運べる自信がなかったので、致し方なく造花にした。
ごめんよ愛しのクリリン、これが限界だったんだ。あなたは心優しい紳士だから、きっと許してくれるよね。
身支度を終えて、ついに撮影開始時刻である18時になった。もうすぐ、もうすぐだ。推しとウェディング写真が撮れる。
まず最初の撮影場所、「フェアリーランドシアター」に案内される。
ここは現在「ウィッシュミーメル」というキャラクターが主演のショーを上演している場所で、ピューロランド内で一番装飾にお金がかかっているシアターだ。
真ん中に鎮座している大きな木は、ショー内で急に喋ったり目をパチパチさせたりするすごい木。
そんな豪華な装飾を活かしつつ、カメラマンさんに指示されるがままに撮影していると、突然後方から物音がした。
「マイメロディちゃんと、クリリンくんが遊びにきてくれましたー！」
スタッフのお姉さんの言葉に後ろを振り返ると、ついに、ついに念願の推しの姿が。
ああ、、、
なんて、、、
かっこいいんだろう！！！！！
正直、このときの記憶はない。
きらきらでまんまるな瞳に、ツンと尖ったお鼻。ただそれでだけでイチコロになるほど美しいお顔立ちなのに、普段はなかなかお目にかかれない赤いタキシードをお召しになっている。もうこれは、全人類を堕としにかかっている。
あまりの尊さに、「ア……」と某ちいさくてかわいいキャラ状態になる私。ヘアメイクをばっちり決めてタキシードに身を包んだリアル夫そっちのけで、クリリンを見つめる。
もう推しに対面できただけでお腹いっぱいだけど、本題はここからだ。推しとなんちゃって挙式風のお写真を撮るのだから。
事前に準備しておいた「撮影指示書」（撮りたい構図やポーズのラフ図）をカメラマンさんに渡し、鼻息を荒くしながらもなんとか正気を保つように努力した。
「ア！！！かっこいい！！かっこいいよ！！！」
「アアアア…かわちいねぇ…かわわ……」
嘘である。正気は保てていなかった。
かっこいいとかわいいを足して1億1万倍したような推しを目前にして、正気を保てるオタクがどこにいるのだろう。
しかし、4歳の頃からずっとガチ恋していた推しに、逆プロポーズしている写真がどうしてもどうしても撮りたい。今すぐにでも昇天しそうな魂をなんとかこの場所に留め、今世紀最大のお願いをした。
「ク！！クリリンくんに、、、手作りのブーケを渡してるシーンが撮りたくて。。。」
「私がブーケをハイって渡したら、クリリンくん、、ちょっと驚いたポーズしてもらってもいいカナ……？？😅」
完全に限界オタクな私を、クールかつ優しい表情で見つめるコロコロクリリンくん。
なんとか、なんとか夢にみた構図で推しとなんちゃって挙式風写真を撮ることに成功した。
これはもう、結婚だ。ハムスターと人妻のW不倫だ。
しかし、夢にまで見た逢瀬はあっという間に終わりの時を迎える。
フェアリーランドシアターでの撮影時間のうち、キャラクターたちが出演してくれるのはたった15分ほどだからだ。
最後にマイメロちゃんと一緒にスリーショットなどを撮影させていただき、「ばいばーい！」というスタッフさんの声とともに舞台袖に消えていく二人。取り残される夫と私。
その後はレディキティハウスと外観、エントランスなどでも色々なカットを撮影してもらったが、冒頭15分の感動が大きすぎて「ドレスめっちゃ苦しい」「頭かゆい」という感情にかき消された。
そして外観で撮影する時は閉園して30分後くらい？だったため、映える背景でTikTokを撮影しているJK2人組に見守られながら撮影した。
君たちよりも10歳以上は大人な私が、キャラにガチ恋してしまってすみません。
でも、誰かを本気で好きになることってすばらしいことじゃないのさ。まぁ、お互い既婚者なんだけども。
余談
ここまでオタクの戯言に付き合ってくださりありがとうございます。
最後にもう一つだけお願いです。
コロコロリリンに投票してください！！
5月26日まで開催中の「サンリオキャラクター大賞2024」では、1日1票だれでもWEB投票が可能です。
20位以内に入ると、ランダムグッズのラインアップに入れたりピューロランドのグリーティングに登場しやすくなったり、大人の事情が絡むあれこれで非常に有利になるのです。
コロコロクリリンはここ数年20位ギリギリをキープしていて、今年は新キャラクターの人気が凄まじいこともありその立場が非常に揺らいでいるのです。
どうぞ私の推しを、よろしくお願いします。
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