英語の楽しさを、どうして誰も教えてくれなかったのだろう
「英語って楽しい!」
居酒屋で、隣の席にたまたま外国人が座った。イギリス人の彼らは、メニューがよくわからなかったらしく、わたしたちに英語で問いかけてくる。英語がわからないなりに説明をしようと必死になっていたら、いつのまにか一緒にお酒を飲んでいた。
そんな折、友人が楽しそうに、そう言って笑った。
思えばわたしは昔、「英語が楽しい」ということの意味がわからなかった。
そりゃ話せたほうがいいだろうけれど、わたしは日本に住む日本人だし。単語とか文法とかよくわからないし、ちゃんと発音するのってなんか、ダサいし恥ずかしい。
そんなふうに思っていたから、初めて英語を楽しいという人に出会ったときは驚いたし、不思議な人だなと思ってしまった。
結局英語の楽しさに気づいたのは、大人になって、海外に行くようになってからのこと。
どうして日本の学校は、英語の楽しさを教えてくれないのだろうな。
わたしの周りに「英語が楽しい」という人は、高校まではゼロ。大学で少し見かけるようになったくらいだった。
英語の楽しさを知っていれば、もっとたくさんの人が英語を学び、話すことができるはずなのに。
「英語なんて全然できないけど、なんとか通じたしコミュニケーションとれた!楽しかった!」
また別の友人が、そう言って笑う。
わたしも、嬉しいよ。
この笑顔が、この気持ちが、日本中に広がればいいのにな。
世界はそれを愛と呼ぶんだぜ