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「そうやって飛んで行くところ、好きだよ」

自分のことを好きか嫌いか?と聞かれて、好きと言える人は、世の中にどれくらいいるのだろう。

近年のわたしのテーマは「自分を愛すること」で、とにかくできるだけ自分を蔑まないようにしているのだけど、正直まだまだ全然、自分のことを好き、と全力で肯定することはできない。

前ほど落ち込んだり自虐的になることは減ったと思うけれど、それでも自分のことを認めてはあげられない。



ある飲み会の二次会で、ちょっと真面目な話をしていたときのこと。今までずっと一緒に働いてきた先輩がふと、言った。

「みどりはさ、自己評価がとにかく低くてさ、あとわりと卑屈になるときも多いよね」

うーん、耳が痛い。的を得すぎている。
自己評価が低いって、自分でもなんとなく感じているけれど、正直今のところどうしようもないし。自分の性格がいかに悪いかも、よーーーくわかっているつもり。すぐ機嫌悪くなっちゃうんだ、わたし。


「でもさ、みどりは飛ぶじゃん。なんかさ、そうやって飛んで行くところ好きだし、人間としていいよね」

飛ぶ。たしかにわたしは心配性なくせに楽天家なので、根は意外にポジティブだったりする。好奇心旺盛だから知らない世界に飛び込むことを楽しめるし、身の回りの環境が変わらなくたっていいけれど、変わっていくことを恐れる気持ちはほとんどない。

わたしが飛んでいるのだとしたら、それはどこの空だろうな。空じゃなくても、海でもいい。ペンギンみたいに、自分が空と定めた場所で飛ぶの。



先輩からの一言がとりあえずとても嬉しかったので、自分を愛していくため、この言葉をここに残す。

いつかどこかの未来で、わたしがわたしを愛していますように。


おやすみなさい。




世界はそれを愛と呼ぶんだぜ