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いろんなものから解放されて本来の自分を取り戻す旅〜島旅のススメ〜

常に時間と次の予定に追われ、駆け込み乗車は毎日のこと。電車に乗っている間も、SNSやメールチェックに大忙し。

「あ、それ私だ。」

と思った方も多いのではないでしょうか。

変化の早い現代社会で仕事も遊びも充実させようと思うと、常に追われる生活になってしまうのは仕方がないですよね。

とは言っても、時々ふとした瞬間に無気力になってしまう。

そんな方におすすめしたいのが「島旅」

鹿児島〜沖縄間を繋ぐマルエーフェリー

ゆったりとした時間の流れに身を任せて過ごすことで、自然と心が落ち着いていき、じんわりとした幸福感を感じることができます。

今回は、奄美大島生まれ育ちの私が、東京で疲弊した時にいつも自分を取り戻すために行っていた「島旅の魅力」と「おすすめの離島」をご紹介したいと思います。

【島旅の魅力1】何にも縛られない贅沢な時間

宮古島のビーチ

行列ができるカフェも、楽しませてくれるテーマパークも、最新作が常に放映されている映画館も、島にはありません。

でもそういった娯楽がない代わりに、日常の中にある小さな変化に気づく「余白」が生まれます。

太陽が昇っていくにつれて少しずつ変わっていく空の色や、普段住んでいるところに咲いているのとは違う草花。

Googleマップや電車の時刻表と睨めっこせずに、自分の感覚に任せて辺りをふらふら歩いてみると、思いがけずときめくカフェを見つけたり、地元のおじさんやおばさんと仲良くなったり。

そういった風の吹くまま気の向くままに過ごせるのが島旅の魅力です。

忙しない現代において、何にも縛られない時間ほど、贅沢なものはないのではないでしょうか。

【島旅の魅力2】不便さの中にある豊かさ

沖永良部島の宿でもらったみかんとジュース

バスは1時間に1本、スーパーが閉まるのは20時、など小さな島では不便なことも多いです。

でもバスを逃し、とぼとぼ歩いていると「お姉ちゃん、どこまで行くの?車乗っていくかい?」って拾ってくれるおじさんがいたり、宿のおばちゃんが庭でできたフルーツをくれたり、初めて会ったのに、まるで昔からの知り合いのように接してくれるのは、人との距離が近い島ならではの良さ。

飲食店での提供がゆっくりだったり、突然の休業日だったり、お金を払えばより良いサービスが受けられるとは限らないですが、お金では買えない価値が島には残っています。

ゆったりした時間を過ごし、心にもゆとりがある島旅だからこそ、普段は見落としがちな不便の中にある豊かさに気づけるかもしれません。

【島旅の魅力3】何者でもない身軽さ

レンタサイクルで走り回った加計呂麻島

普段、生活していると「仕事でいい結果を残さなきゃ」「人に好かれる自分でいなきゃ」など自分に対して「〇〇すべき」を自然と課してしまいがちです。

しかし、島旅中はあなたはただ一旅人。誰もあなたがどんな仕事をしていて、どんな1日を過ごすのか気に留める人はいません。

ただ目の前にある自然を全力で感じ、日が昇ったら目を覚まし、お腹が空いたらごはんを食べ、眠くなったら昼寝をし、暇になったらお散歩に出かけ、暗くなったら眠りにつく。

他者からの評価や視線を気にすることをやめ、ただ自分の心と体の声を聞いてあげられた時、自然と「生きているだけで幸せだなぁ」という感覚が得られるはずです。


ここまで読んで「島旅なんだか気になる!行ってみたい!」となった方に向けて、私の個人的おすすめの離島をご紹介します。

【おすすめの離島1】加計呂麻島

加計呂麻島に渡るフェリー 加計呂麻瀬相港(せそうこう)

奄美大島の南部からフェリーで20分のところにあり、人口は1000人ちょっとの加計呂麻島(かけろまじま)。

白い砂浜と青い海が広がり、『男はつらいよ』のロケ地にもなった場所です。

リアス式海岸により風をうまく避けられるスポットが多く、透明度が高い海はシュノーケルやダイビングにぴったり。

「実久ブルー」の名で知られる実久(さねく)海岸

加計呂麻島には、大きなスーパーやホテルはなく、あるのは小さな食堂や商店や民家だけ。浜に行けば潮干狩りするおばちゃんや釣りをするおじちゃんがいたり、島民の生活を身近に感じられます。

【おすすめの離島2】与論島

ヨロン駅から見た景色

サンゴ礁が隆起してできた与論島(よろんじま)は、奄美出身の私が見ても思わず「きれい〜!」と叫んでしまいたくなるほどの海の透明度が高い島です。

周囲23km、人口約5,000人の小さな島ですが、年間6,7万人が観光に訪れるほどの人気。観光地と言っても、大きく開発されているわけではなく、おしゃれなカフェやアットホームな民泊、数件のリゾートホテルがあります。

沖縄本島までわずか21kmしか離れておらず、人の陽気さや文化、食べ物もどことなく鹿児島よりも沖縄に近い印象です。

平坦な道が多く、周囲23kmしかないので、レンタサイクルをしてサトウキビ畑の中を走ると、畑仕事をしているおじいおばあに出会ったり、牛さんに出会ったり、初めてきたのにどこか懐かしさを感じさせてくれる不思議な島です。

【おすすめの離島3】沖永良部島

沖永良部島のサトウキビ畑

車で走っていると、赤土のオレンジとサトウキビの緑、空の青さ、どこまでも色が映える沖永良部島(おきのえらぶじま)。

人口約12,000人でじゃがいもやサトウキビ、ゆり栽培など農業の盛んな島です。これといった観光施設があるわけではないですが、沖永良部島の魅力はなんといってもその壮大な自然。

潮吹き洞窟「フーチャ」

一歩足を踏み外したら、間違いなく命はないな、という断崖絶壁があらゆるところにあり、その自然の荒々しさと美しさに思わず息を呑んでしまいます。

引いては打ち寄せる潮の流れを見ていると、吸い込まれそうになり、今まで行った島の中で、一番「生命力」を感じた島でした。

忙しない日常の中にも「余白」を

ここまで島旅の魅力とおすすめの離島をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

「忙」の文字が「心を亡くす」と書くように、あまりにも忙しい日々は時として、人間らしい心を奪ってしまう時があります。

もちろん、仕事に勉強に遊びに奮闘する毎日は充実していて素敵だと思います。

しかし、もし「少し生きづらさを感じる」「どうも最近息苦しい」と感じることがあったら、いま目の前にある日常から少し離れて、ふらっと旅に出てみてはいかがでしょう。

きっと旅を終える頃には、必要な余白を取り戻して、目の前にあることに幸せを感じやすくなっているかもしれません。


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