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別府の「地獄」の由来
大学の卒業旅行で行った地獄めぐりがやたら楽しかった記憶があり、15年ぶりに行ってみる。
地獄めぐりは英語でSeven Hells。物騒な名前だなと思ったけど、地獄めぐりもなかなかの名称。「地獄」があまりにキャッチーで、注意書きやちょっとした看板につい目がいってしまう。
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かつて別府が観光地となる前、田畑に温泉が流れ込んだり突然温泉が湧いてしまったりして農作物がだめになる、人や家畜がグツグツの温泉に転落するなど、この地域で温泉は厄介者であり、ゆえに温泉が湧くところを「地獄」と呼ぶようになったらしい。
転機は商才ある人が現在の海地獄を購入したこと。1910年から観光利用が始まり、今の別府がある。いつの時代にもアイデア溢れる商売上手な人がいる。
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近くには真っ赤な温泉もある。落ちたら死ぬマリオのマグマの実写版という感じ。
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海地獄は蓮がきれい。温泉の蒸気を利用した温室もあり、地獄と天国の共演という感じがある。
ゼルダだったら葉の上に乗れるけど、現実ではどうなるのだろう。
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かまど地獄は「鬼滅の刃」の原作の構想になった場所と考えられているらしい。展示物は「鬼滅の刃ブームにあやかっているのではない」ことが強調されており、その根拠がたくさん並べられていた。面倒なオタクに何か不本意なことでも言われたのだろうか。
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入り口の幸福の鐘的なやつを外国人観光客が「ハピネース!」と言いながら鳴らしていた。良い光景だった。エンジョイジャパン。
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15年前、ここの足の岩盤浴でたばこを吸ったなと思い出す。自分が喫煙者だったことにも、ここでたばこが吸えたことにも驚く。15年前はあらゆるところでたばこが吸えた。今はもちろん禁煙。
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鬼山地獄にはワニがたくさん。ワニはほとんど動かず、その辺にいたら間違えて踏んづけてしまいそう。
ドンキーコングではワニの背中を踏み渡り、ワニワニパニックでは出てきたワニをぶん殴る。どちらも本物のワニだったらきっと即死。それなのに、なぜワニはこんなにポップな扱いをされているのか。見た目がデフォルメしやすく、特徴がわかりやすいからかしら。
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注意書きにはワニを刺激してはいけない理由として「暴れたら水がかかる恐れがあるから」とあった。問題はそこなのか???
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白池地獄では温泉の熱を利用して熱帯の魚を育てており、小さな水族館がある。
ピラルクは淡水魚界で世界一大きく、そして世界一うまい魚と言われているそう。餌は鯉、どじょう、鮒とあり、スケールの大きさがうかがえる。うろこは靴べらになるらしい。ピラルクはおいしくて便利。
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アジアアロワナは富と繁栄の象徴として縁起が良く、「熱帯魚の赤いフェラーリ」として知られ、最高4000万円で売買されたことがあると書いてあった。フェラーリとアロワナ、もらえるならどっちにしようかなと一瞬考えたが、どちらもいらない。4000万円ならほしい。
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「温泉の顔」というものがあることを初めて知る。各パーツの大きさや形で温泉成分を表しているらしく、インフォグラフィックの一種なのだろうけど、これはわかりやすいのだろうか。鉄輪温泉の顔を見て「わぁ!いい泉質!」となる人はどのくらいいるのか。
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見損ねた鬼石坊主地獄に戻り、足湯で休憩し、地獄蒸しプリンを食べ、残りの2つの地獄は明日行くことにしておうちに戻る。
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道中、自転車の女性からおすすめしてもらった温泉があり、せっかくなので入っていくことにする。入浴料は100円で、本当にお風呂があるだけ。石鹸やシャンプーの使用は禁止なので、さっと浸かってさっと出る。ちょっと疲れたな〜から湯船までの距離が別府はものすごく近い。
自転車の彼女から「別府の温泉では湯船のへりに腰掛けると怒られる」と聞いていたが、それを証明する注意書きがあった。どうやら本当にダメらしい。「へりに頭をおく人もいるのに座ったら汚い」というのが理由らしい。
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夕方に蒸し風呂へ行く。浴衣を着てセキショウという草の上に寝そべる岩盤浴のようなお風呂。ここでも温泉熱を利用しており、本当にあらゆるものに温泉を活用している。
蒸し風呂担当のおばちゃんはメガネを外したわたしを心配して、指定の場所まで先導してくださり優しかった。
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髪を乾かしていたら「髪の毛サラサラね〜!」と、帰りがけには「あら!かわいいトレーナーね〜!」と別のおばちゃんにちやほやしていただく。
トレーナーは寝巻きとして活用しているスヌーピー。スヌーピーの服を着ているとなぜか母からは嫌がられるが、おばちゃんから褒められたのでご満悦。
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セキショウは良い香りなだけでなく鎮静効果やらなんやらあると説明があったが、帰り道にふと気づくとぼんやりあった頭痛がなくなっていた。温泉およびセキショウはすごい。
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