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大阪の楳図かずお展から、1カ月ぶりの京都へ

友人の助言に従い左目から化粧をしようと試みるも、油断するとすぐ右目から始めてしまう。なるほどこれが習慣。仕上がった顔がいまいちパッとしないのは手順の違いか、それともただ顔の調子が悪いだけなのか。

明日の朝は京都で仕事なので、今日から前乗り。その前にあべのハルカスで開催中の楳図かずお展に立ち寄る。

10時前に着いたら近鉄百貨店に人だかり。オリックス優勝セールだそう。

東京開催時に妹が楳図かずお展を絶賛していた。その際購入した冊子には「追いかけられたらホラー、追いかけたらギャグ」という一文があったそうで、ものすごくグッときてしまった。視点が変われば真逆になる。しびれた。すごい。

こわい

展示はなるほどとてもよかった。「愛を受け入れることで、美を捨てることができるようになるだろうか。愛することは大人になって醜くなるということなのだから」という解説の一節にグゥとなる。グゥ

展示の目玉は約100点の描き下ろしカラー漫画。漫画というか、絵画がずらり。

この中から一つもらえるならこれかこれだなとあたりをつけていた絵がプリントされたTシャツがあったので購入。

楳図かずおが和歌山県高野山出身、奈良県吉野育ちと知り、妙に納得してしまった。どちらもスピリチュアル性が強い土地だし、都会で生まれ育った人からこういう作品は生まれない気がする。

約1カ月ぶりの京都は紅葉の走り。宿は以前とは別の古民家で、祖父母宅を改装して宿にしているそう。元ファッション誌編集者の方が運営しており、センスが良い。レトロで落ち着いていながら、若い子が大喜びしそうなおしゃれさがある。

今日締め切りの原稿があったが、改めて確認したら正しい納期は明後日まで。Todoリストにあったのは早めの行動を促すべく過去のわたしが前倒したファントム納期だった。お得な気持ちで早々に仕事を切り上げ、未来のわたしに期待を託して友人からおすすめされた台湾料理屋さんへ向かう。

脇道にあるお店は小さくて薄暗く、かなり入りにくい雰囲気。お店のおばちゃんは愛想を振りまくタイプではなく、わたしが入店したことにしばらく気づいてもいなかった。大変気まずい。

看板メニューらしい水餃子と春巻を食べる。かなり好み。餃子はハーフにしてもらったが、フルでよかった。他にも気になるメニューはあったけど食べ切れるかわからなかったので断念。中華系のごはんは一人だと悔しい思いをする。

隣の男性二人組は恋のお話をしていた

おばちゃんは通りがかりにわたしの皿を下げながら「アリガトネー。ハジメテキタ?」とおぼつかない日本語で話しかけてくれた。おいしかったと伝えたら「マタキテネー」と言ってくれてとてもうれしい。

鴨川沿いを歩きながら銭湯へ。足にロッカーの鍵をつけてハロウィン仕様のオレンジ色のジャグジー風呂に入ったら鍵が足から抜けてしまった。

ブクブクかつ鍵のゴムも赤なのでぜんぜん見えず、手で風呂の底を触りながら探す。小学生の頃のプールの時間に宝探しのゲームがあったことを思い出した。潜ってプラスチックの透明な石みたいなものを拾うやつ。思いがけず懐かしい。

凝った靴箱の鍵

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