見出し画像

別府の温泉効果で卵を克服

昨夜うまく寝付けず、あまりスッキリしないまま起きる。最低限の身支度をするも顔は冴えない。自分比でかなりブスな日なので、近隣を散歩するにとどめる。

別府はいたるところから煙が出ている。さすが温泉の地。

お昼どきを逃しランチ難民になってしまったので、テイクアウトのとり天を食べながらウロウロし、肉まんを買って再び食べながらウロウロし、部屋に戻ってスーパーで調達したおにぎりを食べる。

力任せに開けたらちぎれた

夜は近所の温泉に行く。お仕事相手の方から教えてもらったひょうたん温泉。

お風呂がたくさんあり、ひと通り入る。それぞれの違いはほぼわからず、ぽちゃんと浸かっては移動、別の風呂へぽちゃんと浸かっては移動……と繰り返しているうちにアホらしくなり、各風呂に浸かるのはやめた。英断だったと思う。

蒸し風呂には木枕のようなものがあったので寝そべったが、あれでよかったのだろうか。思わぬ違う用途があったのではという気もする。

蒸し風呂で蒸気に包まれながら昼食べた肉まんを思う。わたしはこんなにびしゃびしゃなのに、肉まんはなぜしっとりとした仕上がりになるのか。それは人間と違い、肉まんは汗をかかないから。

温泉の卵があったので悩んだ末に買ってみる。異様においしそうに見えたが、わたしはゆで卵が苦手。

幼少期に「ぼくたまごきらーい!」と言った仲良しのいとこのマネをして「なっちゃんもきらーい!」と言ってから本当に嫌いになってしまい、長らく火の通った卵が嫌いだった。少しずつ克服し、今では食べられるけど、味のないゆで卵の白身はいまだ苦手。あれから30年以上経っているというのに。

でも今日はやたらおいしそうに見えたので、自分の気持ちを信じて買う。

結果、めちゃくちゃおいしかった。ただのゆで卵かと思いきや、ほんのり茶色で燻製のような風味がついており、食べ終えた後は口の中が温泉になる。こうしてわたしはまた一つ卵を克服した。

なお、例のいとこは現在普通に卵を食べる。ふざけた話だと思う。

もとよりピントを合わせる気がなかった

どうやら温泉で調理すると温泉成分で食材がおいしくなるらしい。このあたりの名物である地獄蒸しも、ただ温泉の蒸気を利用しているだけで普通に蒸すのと実質同じだと思っていたらどうやら違う。俄然興味がわいてきた。

おうちに戻り、スーパーで買った小イカを茹で、ナスをレンジでチンしたものをそれぞれ醤油をつけて食べる。1日中蒸したり蒸されたり蒸せそうだったりするものを見続けた結果、サブリミナル効果で素材そのものをさっぱり食べたくなったと思われる。

宿泊者の自転車移動の女性と話す。別府には温泉88カ所を巡るスタンプラリーのようなものがあり、全部回り役所で申請をすると名人として認定を受けられる。

それを11回繰り返すと永代名人と認定してもらえるらしい。合計968回。単純に計算すれば毎日1カ所ずつ回れば2年半くらいで永代名人になれるが、なかなか遠い道。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?