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門司港と唐戸と巌流島をぐるり

元宝塚の柚香光さんのソロコンサートのチケット購入を試みたもののアクセス過多の前に敗北。

船の1日フリーパスを買って、対岸の唐戸へ渡る。昨日の元回転寿司が消化不良だったので、朝昼兼用ごはんは唐戸の回転寿司。これぞ回転寿司!という感じで大満足。

優勝は生だこ

お腹を満たしたので再び船に乗り、巌流島へ。武蔵と小次郎の決闘で有名な巌流島は今や決闘の聖地とされているらしく、過去にはアントニオ猪木がプロレスしたり竜王戦前日に羽生善治が訪れたりしていた。

その一方で、坂本龍馬が妻お龍と巌流島にこっそり渡り、花火を打ち上げたという話もあるという。こっそりというのが良い。

巌流島は通称で、本来の名は船島。佐々木小次郎の流派、岩流が元になっていて、「地元の人が敗者を想って巌流島と呼ぶようになった」らしい。

勝者の方がもてはやされそうなものなのに、なぜ敗者の流派を取るに至ったのか。もしかして宮本武蔵は嫌なやつだったのだろうか。あるいは佐々木小次郎の顔が良かったのか。

武蔵のおしりから何か出てる感

銅像の近くにはぼろぼろの船。立て札には「武蔵が巌流島に渡った当時をしのぶために設置された船」と率直な説明が書かれていた。

巌流島は妹のトラウマの地。20代の頃、自撮りを試みるカップルに勇気を出して「撮りましょうか?」と声をかけた結果むげに断られた場所が巌流島で、それ以来長いこと各種観光地で写真を撮ってあげたい気持ちを胸に秘め続けてきたらしい。

今日の巌流島ではおじさんたちがはしゃいで写真を撮っていた。わたしは遠巻きに眺めるにとどめた。あまり好きな感じのおじさんたちではなかったからである。

巌流島は無人島で、何もない。30分くらいで一通り歩けるけど、猛暑日に散策する場所ではなかった。

唐戸に戻り、涼を求めてカフェに入って「燃えよ剣」を読み、スーパーマーケットをのぞく。吉田松陰ポテトチップと、鮮魚コーナーでクジラとフグが並んでいることに山口を感じた。

日傘はすばらしい暑さ対策グッズだけど、日差しと風向きが一致しないときに困る。日差しからの防御を優先すれば日傘はひっくり返り、風から日傘を守ろうとすれば自分が日に当たる。日傘最強と思っていたけど、弱点はあった。

門司港に戻り、ビールを飲みながら「燃えよ剣」の続きを読む。

新選組を強力な軍隊にする、男としての節義を守るという確固たる意志を持つ土方歳三は一切時勢にブレることはなく、一方で小賢しい者たちは情勢にうろたえ弱くなる。

司馬遼太郎は近藤勇が嫌いなんだろうかと思うくらい、大政奉還以降の近藤勇は情けなく、滑稽。こうなると近藤勇をポジティブに捉えた書物も読まないとアンフェアな気がしてしまう。

土方歳三が「私には女がいる」と隊士たちに打ち明け、たった2日の休暇をとるくだりでジーンとしてしまったことにびっくりした。隊士たちはうれしかっただろうな。そんな想像ができることに、自分が大人になったことを感じる。

フィッシュ&チップスがあったら頼まずにいられないので、早めの夕飯にする。おいしいけど、今回もわたしが求めるフィッシュ&チップスとは違った。日本のフィッシュ&チップスは魚が小さく、高確率でタルタルソースが付いてくる。

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