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京都で今日も変な人と話す

昨夜はおそらく4合近く日本酒を飲んだが、同時に水もがぶがぶ飲んだので比較的爽やかな目覚め。目覚ましの音で起きたので、昨日と一昨日の目覚まし音に気づかず寝ていた説の信ぴょう性が高まる。

連日部屋でひっそり仕事をしていたので、今日は昼から上洛してお昼を食べ、好きなパン屋で明日の朝ごはんを調達し、タリーズで仕事。夕方少し散歩して、満足して帰宅する。

今日の鴨川

夜はおうちで宿泊者の人たちとごはん。家守さんと、元気で明るい女の子と、超ミニマリストの変わり者。

超ミニマリストの荷物は全部で2キロしかない。他にレンタル倉庫的なところに預けている55リットルの荷物があるだけで、他に何も持っておらず、当然家もない。なんなら55リットルの荷物の内訳の多くはテントなど登山道具で、いざという時の住まいの役割も兼ねているらしい。

数日単位で転々とする生活を長年続ける中で荷物は厳選され、なんと仕事も全てスマホ。建築系の仕事で精緻な設計図を見ることも多々あるけど、ズームしながらスマホ画面でどうにかやっているとのこと。

固定の家を持たないアドレスホッパーにはここ2年でたくさん会ったし、荷物が少ない人もそれなりにいたけど、ここまで削ぎ落としている人は初めて。「2キロを切りたいからタブレットを手放すかも」と、まだまだ削る気でいるのもすごい。

おそらくお金がないわけではなく、なんなら仕事から察するに収入はそれなりにあるはず。食べるのも好きで時に高い寿司を食べたりもするらしいが、食事は基本的に1日1食で、本気を出せば月10万円以下で暮らせるという。

そこまで削ぎ落とした生活の何が楽しいのかと尋ねたら、自由という答えが返ってきた。あらゆるものを手放したから、いつでもどこにでも行ける。あらゆる執着を手放せば苦しみから逃れられるという仏教の教えを彷彿とさせる。

そういうライフスタイルの人が行き着く先は自給自足ではと思ったら、やはり自然農法について学んでいた。血が苦手だから狩猟はノータッチで、野生の肉食動物の捕食動画を見て慣れようとしているらしい。

長野、京都、長野、沖縄、北海道みたいなでたらめな移動を連日することも多いそうで、その理由は効率を重視するとレールに乗ってるみたいでつまらないから。久々にかなりの変わり者に遭遇してめちゃくちゃ面白かった。

元気な女の子はいろいろ手放したくてインスタをやめたけど、あまりに便利でドラム式洗濯機が手放せないと困っていた。質量の落差が大きすぎると思ったけど、精神的な意味ではドラム式洗濯機を捨てるよりインスタをやめる影響の方が大きいかもしれない。これもまた示唆深い話。

東京の自宅エリアのオープンチャットで、役所になるべく歩かず行ける方法を質問している人がいた。いろいろ提案してくれる人に対し、15分の距離も「遠い」という。そのくらい歩けばいいのにとやりとりを見ながら反感を抱いたが、その後質問者は何かしらの障害を持っていることがわかった。

人には人の事情がある。それを尊重したいと心底思うのに、わたしはすぐ忘れてしまう。反省反省、精進精進。

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